昨日はピアノ協奏曲を聴きに行ったのだが、交響曲が圧倒的な出来で、協奏曲は前座だった、、、
デ・ワールト 指揮 の演奏会だったが、冒頭とトリに置かれた ブラームス があまりにも素晴らしい出来だった!
などが全てに対してプラスに出た演奏会。 演奏頻度も高く、ブラームス交響曲中でも人気ある 第2番 だが、「ブラヴォーの嵐」なることは滅多に無い(曲想が原因だろう)のだが、この日の デ・ワールト + 読響 には、「ブラヴォーの嵐」が吹いた! オケの「基本中の基本レパートリー」で、これだけの名演を聴かせてくれたことに 感謝するばかりである。
ブラームス交響曲はとても「良く出来た」曲群であり、
特徴がある。この点でブラームスに肩を並べるのは、チャイコフスキーくらいかも知れない。
在京オケの全てが「手に垢が付く」ほど、弾きまくっている曲なので、名演に出会うのは意外に少ない。 『ちょっとヘタすれば、簡単に演奏が壊れる』ブルックナー や マーラー の方が名演頻度は圧倒的に高いと感じる。
さて デ・ワールトの指揮は隅から隅まで素晴らしい。1ヶ所だけ特に「おぉ!」と思ったところだけ詳述しよう。
交響曲第2番第3楽章終了後、アタッカですぐ第4楽章に進行! 第3楽章複縦線にフェルマータが付いていないので、これは極めて妥当な解釈。第3楽章終了時の「p」と第4楽章開始時の「p」を、精密に聴感上音量を合わせて演奏し、「そ~っと、秘密裏に楽章に進入」した感じを与え、第1主題確保の練習番号「A」(23小節)の「f」で演説調にも、ヒステリックにもならずに「マエストーソ」な味わいを出した。「p → pp → デクレッシェンド」での消え入るフレーズは息を呑む美しさだった!!
シューマン ピアノ協奏曲 は、今売り出し中の ル・サージュ のピアノ。
で「ロマンティックな感触」が全く感じられなかった。オケも編成を小さくした上、音量を絞っていたが、何か「小ホールで ダヴィッド同盟舞曲集の終曲を聴いている音量」のような感じであり違和感が私高本にはあまりも多く興醒め。これだけがこの演奏会の不満である。
デ・ワールト + 読響 は是非是非また聴いてみたい顔合わせである。
読売日本交響楽団第83回芸劇マチネーシリーズ デ・ワールト指揮 読売日本交響楽団 批評
デ・ワールト 指揮 の演奏会だったが、冒頭とトリに置かれた ブラームス があまりにも素晴らしい出来だった!
- 主題毎の性格付けが 極めて説得力高い上に
- 主題の「確保」「展開」などでの表情の移ろいの細やかさが抜群!
- 読響の弦楽器の音色の統一感 +
- 管楽器の制御された 絶妙のバランス
などが全てに対してプラスに出た演奏会。 演奏頻度も高く、ブラームス交響曲中でも人気ある 第2番 だが、「ブラヴォーの嵐」なることは滅多に無い(曲想が原因だろう)のだが、この日の デ・ワールト + 読響 には、「ブラヴォーの嵐」が吹いた! オケの「基本中の基本レパートリー」で、これだけの名演を聴かせてくれたことに 感謝するばかりである。
ブラームス交響曲はとても「良く出来た」曲群であり、
- うまいオーケストラが演奏した時に素晴らしい感動が来るが
- ヘタなオーケストラが演奏しても「潰れにくい」
特徴がある。この点でブラームスに肩を並べるのは、チャイコフスキーくらいかも知れない。
在京オケの全てが「手に垢が付く」ほど、弾きまくっている曲なので、名演に出会うのは意外に少ない。 『ちょっとヘタすれば、簡単に演奏が壊れる』ブルックナー や マーラー の方が名演頻度は圧倒的に高いと感じる。
さて デ・ワールトの指揮は隅から隅まで素晴らしい。1ヶ所だけ特に「おぉ!」と思ったところだけ詳述しよう。
交響曲第2番第3楽章終了後、アタッカですぐ第4楽章に進行! 第3楽章複縦線にフェルマータが付いていないので、これは極めて妥当な解釈。第3楽章終了時の「p」と第4楽章開始時の「p」を、精密に聴感上音量を合わせて演奏し、「そ~っと、秘密裏に楽章に進入」した感じを与え、第1主題確保の練習番号「A」(23小節)の「f」で演説調にも、ヒステリックにもならずに「マエストーソ」な味わいを出した。「p → pp → デクレッシェンド」での消え入るフレーズは息を呑む美しさだった!!
シューマン ピアノ協奏曲 は、今売り出し中の ル・サージュ のピアノ。
- 音が小さく
- 世界最速を目指すかのような早いテンポ設定
で「ロマンティックな感触」が全く感じられなかった。オケも編成を小さくした上、音量を絞っていたが、何か「小ホールで ダヴィッド同盟舞曲集の終曲を聴いている音量」のような感じであり違和感が私高本にはあまりも多く興醒め。これだけがこの演奏会の不満である。
デ・ワールト + 読響 は是非是非また聴いてみたい顔合わせである。