Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

月刊「モーストリークラシック」3月号詳細分析(No.1981)

2012-01-20 23:46:28 | 批評
「吠えて欲しい」の要望を頂いたところに丁度良い「批評材料」が飛び込んで来た!月刊「モーストリークラシック」3月号(← 誤記では無い。「音楽の友」よりも1月先の「月号」を同時に出版する。)
「モーストリークラシック」は、「特集」でその号の半分以上の印象が決まる雑誌で、本日発売。私高本は定期購読を地元の産経新聞配達店に依頼しているので、今朝「新聞受け」に入っていた。新聞紙と同じように「閉じたポリ袋」にいれてあったので、雪に濡れずに今朝から読み始めた。

「モーストリークラシック」3月号特集「ドビュッシー&ラヴェル」の詳細分析


を行う!
 今年は「ドビュッシー生誕150年」なので、「ドビュッシー」特集はいろいろあると思っていたが、「ラヴェル」との組み合わせは意表を突かれた。しかも「付録CD=ラヴェル:ボレロ」だったし(爆

「モーストリークラシック」3月号特集「ドビュッシー&ラヴェル」の特に良かった記事一覧



  1. 井上さつき著:ドビュッシーの生涯(p12-14)


  2. 井上さつき著:ラヴェルの生涯(p15-17)


  3. シルヴァン・カンブルラン語る(p18)


  4. 吉村渓著:「ボレロ」大解剖!(p24-25)


  5. 守山実花著:20世紀のバレエを豊穣にした作曲家たち(p26-27)


  6. 伊熊よし子著:ピアノ曲(p32-33)


  7. 高久暁著:エリック・サティ 近代フランス音楽史の演出者(p42-43)


  8. 中村孝義著:新音楽の扉を開いたフランスの音楽家たち(p56-57)


  9. 三光洋著:芸術の都「パリ」 世界の文化の首都であり続ける街(p58-59)


  10. 野平多美が語る:ローマ賞とパリ国立高等音楽院(p61)


  11. 浅子啓子著:フランス絵画における印象派の誕生(p68-69)


  12. (無署名)「ドビュッシー、音楽と美術-印象派と象徴派のあいだで」展 ブリジストン美術館で7月から開催(p70)



 う~ん、これほどの企画は(巻末にあるバックナンバーで確認したが)2009年8月号の「マリア・カラス」特集以来である! この快挙に拍手!! これで1000円なので、是非是非興味を持った読者の方はご購入下さい。


 ・・・で、前回大感銘を受けた「マリア・カラス特集号」は何もブログに掲載出来なかったことをここに記す。当時は猫頭だった。正確には「当時も猫頭だった」か(爆

 猫も少しづつ賢くなる。我が家のバカ猫は腹が減ると「餌を実力行使」で食うようになった。まずは「ジャンプ力向上」して餌喰いまくり(泣
 私高本も猫頭とは言え、「きちんと締まり、猫の通常の背丈よりも高い場所に餌保管場所移動」はしたのだが、家飼い猫の方が私高本よりも賢く(泣

○ジャンプして蓋を開けて、餌喰いたい放題、の惨状、と相成った

 私高本は「猫以下の頭」かよ(爆涙


 2009年8月号「マリア・カラス特集号」の時は明言出来なかったことを(昨年の3回の大阪方面公演の批評を遅らせてしまった経験)から、「私高本の猫頭」を自分で理解できるようになった。「私高本は猫頭である」ことをここに宣言しておく(爆


 これだけ「名文」多い「モーストリークラシック3月号」にも私高本は「大きな違和感」を持った。前回の名作「マリア・カラス特集号」と同じ違和感。3年前は明言出来なかったが、(昨年の「批評落としまくり」の大阪行き、のおかげさまで)今回ははっきり原因がわかった。

掲載されている「CDのレーベル」に著しい偏りがあり、この通りに購入すると「モーストリークラシック読者」のためにならない!


 この1点が全てである。「ん?」と思った読者の方は、「モーストリークラシック3月号」購入してちょ。上に書いたように素晴らしい記事だらけ

但し、掲載されている「参考CD」がレーベルが限られており、「完全に自由な私高本の眼」からすると「偏光著しい」から!



 具体的に語ろう。まず初めに「凍てついた」のは、p55 の「推薦CD」。2枚が変。

マルグリット・ロン(p)+ ラヴェル(指揮) の「世界初演顔合わせ盤」を薦めるならば、高額な海賊版のウラニア盤を薦めるのではなく、安価な正式リリースの「10枚組でいつでも1132円のmembran盤」でしょ!


ヴラド・ペルルミュテールの「ラヴェル全曲」ならば、初回のVox盤だろ!!


の2点。私高本は猫頭なので、随分「スカな演奏会やCD」を聴いて来ました > 昨年は「右手不随」になるほどのショックな演奏も聴きました(泣

 ・・・で、「これは無いだろ!」と猫頭=私高本は「瞬間湯沸かし器」のように怒ったのだが、チョット待て。「レコード芸術誌ヒョーロンカ」の著名評論家からご教示頂いたことを思い出した。

「送りつけられて来るCD全部聴いていたら、起きている時間でも足りない」


 渋谷の(余り美味くない)中華料理屋での発言だったが、私高本の糧になっている。その当時は「協奏曲」担当だったんだが、今は何担当してるのかなあ(爆

とにかく「凄まじい量」のCD送りつけられて来て、全部聴くことは不可能


だと。「レコード芸術」担当範囲外も送りつけられるんだと。バッハ「カンタータ」の箱とか、モーツァルト宗教曲全集 なども来たとのこと。「レコード芸術大賞」の選考委員でもあるから、送っておくよなあ。 そりゃそうか、私高本が「佐伯周子のCD」リリースしたとしたら、真っ先に送るわな > 例え、担当分野が違っても

 ・・・で、結局「聴き通せない」多量のCDが送り付けられるんだと > 「レコード芸術」批評家全員だろ、多分

 その費用は少なくない。「クロネコメール便」で送るのが最小だと推定されるが、「1回当たり80円最小」掛かる。しかし、「3枚組」以上になると、厚さが2cmを越すので、メール便は使えない。佐川急便で送るハメになる。こんなことを「日本国内に繰り返し」しているのが、「CD販売業者」なのである。彼らは「自分の業務に忠実」なだけなので、決して批難しないように。

 裏側から覗いて見るとするか、、、

HMV検索で「ravel → ベストセラー」にすると、必ずトップに来るのが membran10枚組1132円盤!


 リンク貼っておいたので、確認して下さい。この10枚組購入するだけで、「モーストリークラシック推薦CD」が何枚含まれていることか!(怒
 ちなみに HMVで「debussy → ベストセラー」で検索すると「2番目に membran10枚組」が来る。これも買うと「モーストリークラシック推薦CD」が何枚も含まれている!!
 さらに「おかしい!」点あり。

マルティノンを特集している頁(p49)で推薦CD=EMI2枚組国内盤だが、正規盤4枚組=Brilliant盤の方が安くて全曲揃う!


 これはひどい。


 そう、私高本が主に購入している2つのレーベルが完全に欠如しているのだ。マリア・カラス の時も「callas → ベストセラー」で検索すると、必ずトップに来るのが「membran 10枚組1132円」だったので、何でこんな高いCDばかり推薦しているのだろう? と思い、何も推薦しなかった > モーストリークラシック

membran(Documents) & Brilliant の「2大廉価盤レーベル」を完全に除外しての推薦CD一覧が「モーストリークラシック」


なのである。

「お買い物ガイド」として役に立つのだろうか???


 尚、「モーストリークラシック」が特に「クラシックCD雑誌」の中で偏っているワケではなく、「レコード芸術」や「Grammophon」「Diapason」なども大差無い。

私高本の購入した「membran(Documents)& Brilliant CDに「××賞受賞」貼ってあったのは皆無!


だからなあ。他レーベルはワケわからんほど貼ってあるCDにちょくちょくお目にかかるのだが。(聴いてみると、こんなCDに賞やるなよ! ってのが結構あるんだが)


 クラシックCD業界の慣習は次のようになっている、と私高本は理解している。

  1. 世界各国の「CD雑誌」は、贈られて来る「サンプル盤」を聴くことにより、「CD批評」が成立しており、「権威ある××賞」が毎年排出される


  2. 読者の購読料金と並んで重要なのが「CD会社の広告代金」であり、「権威ある××賞」は広告代金が多い会社に行くことが大半


  3. membran(Documents)& Brilliant の2社以外は、大手は必ずこの「業界慣習」の仲間入りをしたが、この廉価盤2社は『インターネット販売で安くすればお客様は付いて来る』の信念の下で「CD雑誌」とお付き合いしない


  4. HMVで「作曲家 または 演奏家 で検索 → ベストセラー順に並び替え」をすると、大概「membran(Documents)盤」が最上位に来る



 CD雑誌の編集者やヒョーロンカの皆様は「membran(Documents)盤」の存在自体を知らないのかも知れない。サンプルCDが贈られて来ないからなあ(爆
コメント (1)
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