Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

2012.01.12今川映美子「シューベルティアーデ Vol.9」批評 前編(No.1974)

2012-01-13 21:20:24 | 作曲家・シューベルト(1797-1828

実演でもCDでも聴いたことの無い圧倒的名演だった 今川映美子(p) + 小森谷巧(vn)のシューベルト幻想曲D934!


  シューベルトは1821年に「魔王」を作品1として出版した後に、自ら「幻想曲」と名付けた曲を3曲作曲した。作曲順に

  1. 1822.11 シューベルト:ピアノソロの為の幻想曲「さすらい人」幻想曲ハ長調D760作品15


  2. 1827.12 シューベルト:ヴァイオリンとピアノの為の幻想曲「わが挨拶を送らん」幻想曲ハ長調D934


  3. 1828.01-04 シューベルト:ピアノ連弾の為の幻想曲ヘ短調D940作品103



 全3曲が「作品分野を代表する名曲中の名曲」なのだが、ピアノソロとピアノ連弾の幻想曲は、録音でも実演でも「名演」が多いのに、「ヴァイオリンとピアノの為の幻想曲D934」だけ名演に合わなかった > 30年以上。演奏会は「顔合わせが少しでも名演が期待できる2人」ならば、必ず聴きに行ったし、CDは「期待できそう」または「全く知らない」のを中心に 9組 買い込んで全部聴いた。LP時代に他に1組買って聴いている。ピアノソロ幻想曲のブレンデル盤(3種類とも)、リヒテル盤(EMI)、ポリーニ盤(DG)、キーシン盤(メロディア)はどれもが(解釈は全く異なるものの)名盤だらけ。ピアノ連弾の幻想曲も、タール&グロートホイゼン盤(Sony)の素晴らしさは圧倒的!

 ・・・で、この水準の演奏を「シューベルト:ヴァイオリンとピアノの為の幻想曲D934」で聴いたことは過去に1回も無かった。楽譜は新シューベルト全集で持っているので、読むと「3つの幻想曲の仕上がりはほぼ同じ」である。個人的見解だと、連弾幻想曲よりも優れている、と感じる。

「今回こそは超名演が聴けるかも!」と思い、「シューベルト:ヴァイオリンとピアノの為の幻想曲D934」の「演奏会通い」 と 「CD 犬のサンダル収集」を開始してから、かれこれ30年以上が経過した(泣

 今回も「期待を抱きながらも、過度に期待してはいけない!」と自戒しながら、4千円を握りしめて当日券売場に向かった次第である(涙

(後編は東京オペラプロデュース「プロコフィエフ : 修道院の結婚」初日批評掲載後に掲載します。)
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