Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

深刻に受けとめられる

2020-11-03 | 文化一般
本日からロックダウンが開始された。午前中は何となくそのような雰囲気があったが、午後になって天気が良くなって今までにない程の交通量を感じた。バイパスを期間中という事で工事封鎖しているのかもしれない。兎に角騒がしくなっている。

土曜日に入っていた郵便などを見ると来年以降の予約なども始まっていて、それも復活祭過ぎでも減員してある。とても厳しい現実で、増やすことは可能だろうが、どうなるか分からない。

そしてハムブルクの興行屋からもメールが入って、12月からどうなるかという事で、聴衆の署名を集めている。その内容を読むと国統一での五割から七割の聴衆の入場を求めている。それだけで署名するには当たらない。要するに興行が何とかなる入場者数を求めているに過ぎない。そんなものには署名は出来ない。なぜならばそれによって感染の危険性が高まり、同時に再開を危うくさせるからである。

年内はどんな大会場でも100人から250人までの入場が精々である。寧ろそれでも多い。なぜならば春とは感染の広がり方が桁が異なり、人数が集まれば必ず感染者のみならず陽性者がそこに含まれるようになるからだ。現実味の無い経済的な要求に聴衆を巻き込むべきではない。協力をお願いするのに聴衆の主導のような形式をとるな。

フォアアールベルクの交響楽団から連絡が入った。先ずはダブルブッキングした取り消しの了解と払い戻しの口座番号の要求だ。そして、11月のペトレンコ指揮マーラー九番の実施が不可能になったことから、新たな延期日程を調整中で、月内に連絡するとあった。とても厳しいと思う。安全な日程に延期されるならば其の侭期待したいと思う。

先に行われる予定のミュンヘンでの2月の定期演奏会はもう無理だと思う。それどころか5月のライプチッヒでのマーラーフェストも危ない。更に先を見ると2021年11月に日本旅行が可能かどうか。ならなければその頃に時間が空くだろう。

年明けの1月、2月のミュンヘンを入れての数回の演奏会がどうなるかで復活祭も決まって来る。復活祭を組み直すというのはまさしくそこである。11月末までに結果が出る。しかし11月中の判断材料は今よりも悪いものしかないだろう。余計に興行屋が考えるようなことが如何に的を外れているか。

占星術で新たな方向が見えると歌手のマルリス・ペーターセンが語ったが、はっきりしたのは従来の興行形式は愈々お払い箱になるという事だろう。大管弦楽団の稼働率も悪くなり、その給与体系などにも六割の時短に続いて影響が出てくるのは必至だ。若しくは淘汰が進む。

多くのことは元に戻るだろうが、元に戻らない多くのこともある。明らかに構造が変わってくると思う。しかし何か明るいものがまだ見えてこない。ベルリナーフィルハーモニカーを代表して、クヌート・ヴェーバーとシュテファン・ドールは、「連邦政府、連邦首相は、当初この禍に於いて状況の深刻さを正しく示した。我々ベルリナーフィルハーモニカーの音楽家は、今回の新たな我々の事業や全ての文化施設の閉鎖には理解を示さない。特にフリーランサーの文化創造者は既に大きな損失を受けなければいかず、我々皆今後数年新たな閉鎖の影響を受け続ける。文化界は、この状況を深刻に受けとめ、そして今深刻に受けとめられるように願う。」。



参照:
因果応報のロックダウン 2020-09-25 | 雑感
僅か22ユーロのおもい 2020-10-06 | 雑感

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 聖像破壊者と伝統回帰者 | トップ | 知らされていない情報 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿