Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

移住する衣に適う身体

2009-01-24 | 生活
英国で購入して貰った衣料がやっと届いた。なぜか同時発送のもう一つの小包はまだである。明日ぐらいには北極回りで届くだろう。月曜日に出して金曜日は驚くほど遅い。嘗ては最も早かったブリティッシュ・ロイヤル・メイルであるが、なぜだろうか?

早速包みを開けるとオヴァーコートが出てきた。小さいのは、カーコートと呼ばれる半コートだからだが、細身と聞いていたが今も使っているバーベリーズのアウトレット商品とは比べ全く小さな感じがするので、厚手のセーターの上に急いで試着してみた。腕周りも腹周りもはちきれそうでボタンを閉めるのすら偲びない。

そこで薄手のサマーセーターに着替えたが、もう一つせせこましい。そしてシャツだけになって羽織るとやっと適切な感じがするが、胸を張ると襟元が浮きあがる。そしてサイズをみると40となっている。

一昨日着ていた紺のダブルのジャケットは、サイズ38で一時はボタンが閉めれなくなっていた。今はきっちりし過ぎながら着れている。どうも生地が横に伸びていて丈などが短くなっているような感じがするようで、やはりそのサイズは今後とも着れない事が分かっている。

早速英国に電話をして、着こなしや大きさについて話ていると、どうも現在万年セーターとして着ているものは今や時代遅れでどこにも売っていないようで、薄手のボディーコンシャスなものがセーターでも一般的になっていると言うではないか。なるほど今世紀に入ってから入手したパリのエルメス社製のそれは伸縮してフィットする薄地の化繊が使われている。

そこで、サマーセーターとは言っても今ゴミ箱に入れる前に着潰すために普段着ているものすら最近の冬物よりも分厚い事が分かった。なるほど、上のコートはそうした薄手のセーターやチョッキなどの上に着るものだと合点が行ったのである。

すると予てから非常に気になっていたG8などで各国首脳がノーネクタイで人前に出る不自然さが、この形のコートで解消される事が分かった。つまり、爺さん連中がチョッキやセーターの上に大きめのジャケットを羽織る風景でもなく、通常のジャケットにスカーフをするでも、タイをするでもない形がこれによって出来上がる。

御贔屓の店の半額セール商品であるが、大きさがハッキリしなかったのと着こなし方が分からなかったので戸惑ったが、その生地の風合いもブルーのチェックの感じも大変良く、今も世界にはああした毛織産業があるのだろうかと不思議に思わせる。私は、スローフードの信奉者では全くないが、こうした趣味はご用命のチャールズ・プリンス・オブ・ウェールズのそれに強い共感を覚える。

二十年以上前に英国に旅行した節にやはり衣料を買ったのだが、その時衣食住の特に衣に関して、日本では身体に合うものが見つからなかったに係わらずそこでは見つける事が出来たのであった。今から考えると大きめの長めのものをゆったりと着ていただけなのだが、日本にはそれに相当するものが皆無だったことは心理的に大きかった。現在でもドイツのそれに比べるとスイス人などと同じように小振りな英国人の衣料は身体に合いやすい。

なにも当時衣食住が移住の前提条件とも何とも考えなかったのだが、親近感のようなものをそうした外国に、全く身体に合わないものしか販売していない社会に比べると覚えるのは当然だろう。それに住の面では、日本の夏の無駄を感じている者にとっては、英国の夏は涼しくて今でも羨ましく思う。ここ十五年ほどはやはりドイツの住居環境から、特にワイン街道の気候からは離れられなくなって来ている。夏らしい夏や冬らしい冬、春の喜びは英国よりもここの穏やかな気候の方がどこよりも楽しめるからである。

洋服のサイズの変遷は、一番太っている時にも着れたものが、イェーガーの春向きジャケットでコンチネンタルサイズ52つまり英米42があり、その前に買ったであろうオースチンリードの茶のジャケットが40となっていて、これは一時ははちきれて着れなかったのだが、今世紀になってからダイエットの成果で普通に着れるようになっている。

その時の大きさが、今後も健康を考えると、上限とすべきだと考えている。現在使っているパジャマが54であることからすれば ― 一時は56を購入していた ―、やはり52か50もしくは42か40となるのだろう。1986年に西ベルリンのクーダムで購入したセーターが48もしくは38であったことを覚えているが、流石にこれは小さくなって着れなかったので早めに処分した。

現在は、誤ったトレーニング法によるのか腹筋肉を付け過ぎて胃のところが膨らんでいるが、これは衣服が痛まない様に一寸落とすべきかと考える。しかし、腕周りや胸回りはトレーニングすればするほど肉が付いて来そうなので、これが悩みの種である。まあ、ボディービルデュングをする訳ではないので、いに適う身体つくりを心がければ良いのだろう。

一緒に入っていた同じ店のタイも素晴らしく展示品安売りとは思えないのだが、最近の流行はこうした水玉にもあるのかと今更ながら驚く。なるほどオバマ大統領も最近の流行のを身に付けていた様に思う。



参照:
Clothing sizes (WIKI)
初夢お買物ウィシュリスト [ 生活 ] / 2008-12-27
フランス風名産品の味 [ 料理 ] / 2008-11-26
欧州からみる和食認証制 [ 料理 ] / 2006-11-03
とても攻撃的な話題 [ 雑感 ] / 2008-12-19
観られざるドイツ文学 [ 文学・思想 ] / 2007-11-07
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