Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

あぶら汗掻く暖かい午後

2007-02-02 | 生活
地下駐車場に車を停める。車を下りて、コートを羽織ると、一目散に出口へと向かう。地上階へと登り、駐車場の支払い窓口を探すが、見当たらない。「いづれは無くなる清算機、カードを使おう」とアピールする自動清算機を通り過ぎて階段を上下する。

財布を忘れて、25KM以上も離れた町で、駐車場の中を右往左往しなければいけなかった。財布が無いと気がついた。燃料も帰り道に給油してと思っていたが、これで一挙に厳しい状態に置かれた。二月一日のカレンダーの安売りに出かけてきたことがとんだ事になった。隣の連結されている駐車場の有人清算所を、通りがかりのおじさんに、思い起させて貰う。何処かで見かけた顔であるが、何処の誰であったか思い出せない。

駐車場出口横の管理のオヤジは、「これは、ここから動けないな」とニヤリとして一銭も持ち合わせていない男を脅かす。そして「出口で呼び鈴を、押して」と。

1229番に停めてある車に戻り、先ずは省エネ走行をイメージする。ボードコンピューターが示す残りの燃料3リットルから割り出した、現在の燃費に準じた走行可能距離は20KMを割っていた。市街地走行を抜けると真っ直ぐなアウトバーンであるので、当然距離は伸びる。しかし往路にて考えていた帰路での給油場所はライン川向こうの隣町であった。

中速を守りながら隣町を過ぎる頃、走行可能距離は相変わらず15KMを下回っている。そして本日の総走行距離は既に38KMを越えている。そのころから、途中の町へと下りて、無料で給油出来るような馴染みのあるもしくは親切そうな給油所を頭に思い浮かべる。残り燃料が1リットルを指す頃には、寄り道をも諦めた。自宅へと少しでも近づくのが最善の方法である。

進行方向直線上に給油所があるのでそこまでなんとか惰性で車を転がして、無料の給油を頼み込む事を具体的に考えた。そこへと二百メートルに迫る場所で、思い切って左折して、出来るだけ速度を落さずにバイパスへのランプへと乗り上げる。

こうなれば、自宅から歩ける距離にある親しい給油所をなんとしても目指すのである。バイパスから再びランプをエンジンを高回転させて登るが、回転数が思いの外上昇する。軽くなっている車両が横へと振られる。

ここまでこれば、腹が据わる。なんとか慣性力を殺さずに隣町まで転がせれば良いのである。そこに至れば、給油しても、歩いて自宅へ戻って財布を取りに行っても良い。そして、とうとう町へと入った、思わず給油所を通り過ぎる。信号待ちをして、自宅へと最期の舵を切った。そして何事も無く自宅へと到達した。

急いで自宅に見つけた財布を掴んで車へと戻る。エンジンは掛かる、給油所まで強引に車を走らせる、到着した。少々高めの燃料を必要なだけ給油した。再び、先ほどの駐車場へと向かった。
コメント (9)
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