Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

連帯感膨らむ穏やかな午後

2005-01-03 | 歴史・時事
半旗が、一月二日の温もりのある陽の下に翻っている。この季節としては、大変穏やかな日曜日である。広場の駐車場の車の数はだから普段の休日より多い。その多くは、行きつけのレストランを訪れたり、青い雲合いの下にワイン畑を歩いて平和な午後をのんびりと過ごそうとする人たちである。

役所のポールに翻る旗に気が付かない人はいない。次の瞬間には意味も理解する。そして午後、車に戻るまでこの天災と被害について意識の何処かに残る。途中で出会った人との話題になるかもしれない。勿論、ドイツ国内の1000人以上の行方不明者数が大きく影響している。

如何しても取っ掛かりが無いと親身になれないのが人の常である。身近な問題として考える機会があれば先ずはそれで十分である。このような連帯感の表し方に、国旗の意匠がどうであれ異議を唱える人はいないであろう。弔意を越えて束の間でも被災に思いを巡らす事に意義がある。それは何時か必ず毒が身体に回るように実を結ぶ。

タイの観光担当大臣が、現在も保養中の観光客に滞在の礼を伝えている様子が報道されている。観光立国としての経済効果を強調する一方、津波予知システムの自力整備を主張する。明日にもあるかもしれない大きな余震に何を保障しようと言うのだろうか?映像に映る、美しく光り輝く浜辺に横たわるビキニ姿の観光客の骸は、このような配慮に満ちた発言を一瞬にして虚構へと追いやる。

「TSUNAMI」先進国日本の予知システムに関するノウハウ供与への協力は、この地域の将来を考えると援助金額と同様に求められているようである。欧州全域で黙祷の時刻が定められた。
コメント (5)
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