パンダ イン・マイ・ライフ

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御宿かわせみ(11) 二十六夜待の殺人

2014-12-14 | 御宿かわせみ
御宿かわせみ 11冊目「二十六夜待の殺人」。1988年9月。オール読物昭和62年4月~12月。8月号を除く。

「神霊師・於とね」
19歳の於とねは神霊師として病を治したり、物事を予見したりと評判だった。茶問屋静好堂の若主人千之助27歳は、内儀のお久との間に子供が出来ずに於とねに相談していた。うわさを聞きつけた東吾は、将軍家お典医の天野宗伯の息子、宗一郎を尋ね、於とねの話を聞く。そんな中、お久が於とねの家でお籠もりをしていて首をくくって死んでいた。千之助夫婦に仕掛けられた罠。
「二十六夜待ちの殺人」
表具師の今井有斎が俳諧師として、6人の商人と目白不動の二十夜待に行き、月見としゃれていた。その夜、有斎は目白不動の崖から落ちて水死した。しかし、東吾はその死に疑問を抱く。この6人は、有斎の家財道具一切をすべて買い取ると、有斎の妻に告げ、家捜しをし出した。
「女同志」
青山の京菓子の三升屋の初孫、一歳を迎えた一太郎が連れ去られた。母親はるいの幼馴染のお美也だった。かわせみに相談に来るお美也と春之助。春之助は、昔、菊屋に奉公していたときに、おぎんとお美也と付き合っていた。お美也は、おぎんが一太郎を連れ去ったという。しかし、おぎんは店に出ていた。人は、生まれてからいろいろな人にねたみ、そねみをもらっている。人生を狂わせる出会い、そして別れ。
「牡丹屋敷の人々」
るいが目を患い、眼病に効く茶の木稲荷へ参る。そこで、目の不自由な若い娘、小雪と出会い、花作りを生業とする屋敷に招かれる。その兄、岡本彦四郎が、釣りに出かけて、溺れて死んだ。その頃、大名屋敷の名刀が盗まれる事件が多発する。東吾と源三郎、るいのチームワークが冴える。
「源三郎子守唄」
源三郎の妻の千絵の父、蔵前の札差、江原屋佐兵衛の法要が浅草であった。その時、近くの田で武士が斬られ殺される。その男は赤ん坊を近くの社に置いていったという。その赤ん坊の着物から松戸を訪ねた東吾は、その母親が千絵の夫の畝源三郎と縁談のあった新番方組頭、笠原辰左衛門の娘、おいねだったことを突き止める。
「犬の話」
かわせみに迷い犬が住み着いた。日本橋のい木綿問屋の伊豆屋の隠居が犬好きで数10匹を飼っているという話が伝わってくる。その犬が、近くの雛人形屋の近江屋の猫をかみ殺してしまう。険悪な2つの店。そんな折に、江戸を荒らしまわる盗賊、竜巻組の話が伝わってくる。その竜巻組が、伊豆屋と近江屋に押し込んだ。
「虫の音」
岡本家と内藤家。姉妹が嫁いだ両家には同じ年頃の姉弟がいた。その子の学業えをめぐる母親同士の確執。内藤家の長太郎16歳が狸穴の方月館に通っていることから姉のお鈴の相談を受ける羽目となった東吾。岡本家の18歳の富之助が母親を斬ってしまう。
「錦秋中仙道」
漆器問屋の宮越屋の長女、おしまが嫁に行くことになったが、漆にかぶれ、顔が腫れ、代わりに腹違いの妹、おきぬが代役を務めることに。ところが、代役が主役になってしまった。かわせみに泊まっていた、木曾から宮越屋へ品物を届けに来た檜細工の店の若主人、木曾屋新助がいた。


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