パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

夏野菜 植える

2009-04-29 | life
きゅうり、トマト、なすび、ピーマンの苗を買い、土作りも終えた畑に植えた。
また、トウモロコシ、枝豆は、種を買って蒔いた。

半日もかかってしまった。これから、間引きや水遣りの日々が続く。

齢を重ねるごとに、家庭菜園がおっくうになる。また、買った方が楽なのはわかっていても、その成長が、マイ・ライフに喝を入れてくれる。
感謝です。
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ブルックナー11 ワルターの9番

2009-04-26 | music/classic/Bruckner
ワルターのブル9はロマンティックだ。
ブルーノ・ワルターが、アメリカのカリフォルニア・ハリウッドでコロンビア交響楽団を指揮した。
録音が1959年であるから、今からちょうど半世紀も前、86歳で1962年に亡くなる3年前のものとなる。
1876年にドイツに生まれ、ドイツやオーストリアで活躍していたワルターが故国を追われ、アメリカに移住したヴァルターは、故国の作曲家ブルックナーには特別な思い入れもあったろう。
ワルターは、戦後、アメリカでよくブルックナーを演奏したという。それは故国ドイツで先の大戦中、崇拝的に取り扱われてきたブルックナーの失地回復の巡礼の旅であったのだろうか。

録音も晩年にワルターのために創設されたコロンビア交響楽団との4番、7番、9番があるのに過ぎない。

この9番は、まさに渾身のタクトである。テンポは早く、いつもの美しくも感情を抑えた演奏ではなく、力強くメリハリのある猛々しいブルックナーである。第3楽章のアダージョはその力強さを前面にだしながら、荘厳な重々しい、まさに落ち込んでしまうほどの崇高なやすらぎを演出する。
録音も改善されており、伸びやかで芳醇だ。

原典版 Total 58:43①23:55 ②11:34 ③23:14
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ブルックナー 10  ホームレス歌人とヴァント9番

2009-04-25 | music/classic/Bruckner
4月20日の地方紙で竹熊健太郎氏の投稿記事があった。
氏は1960年生まれ、小生よりも少し若い。ブログ「たけくまメモ」もあり、文筆家である。
その氏が2006年に脳梗塞に倒れる。そのことで人生に〆切りがあることを知る。生きてることの証がブログであり、人生は短いのだから文章が書ける喜びを綴り続ける。

また、朝日歌壇で入選を重ねる「ホームレス歌人」の話がある。「百均の「赤いきつね」と迷いつつ月曜日だけ買う朝日新聞」。五七五七七の31文字に込める日々の暮らしがそこにある。過酷な現実の中にある感情表現の力強さ。これもまさに生きる証である。

朝比奈やワルター、ヴァントやヨッフム。80の齢を重ねても、表現したくなるブルックナーの魅力は、生きる力を与えてくれる創造のなせる業なのか。

2002年2月に90歳で亡くなる、ドイツ人の指揮者のギュンター・ヴァント。
そのヴァントが2000年11月に来日し、東京で手兵のハンブルグ、北ドイツ放送交響楽団を指揮したた映像を見た。

曲目は、ブルックナーの第9番。そして、同時演奏が、これも未完成のシューベルト8番「未完成」である。

付き添いに支えられ登場・退場し、楽章の合間には、椅子に腰を下ろす姿が痛々しいが、時折見せる笑顔の中にも、気迫がこもる演奏を見せてもらった。

1楽章の金管の咆哮と優美なメロディ、2楽章の弦のピチカート、躍動的なスケルツォ。3楽章のアダージョも落ち着きの中にしっとりさがある。
概して、激しさやリズム感は影を潜めている。老境に達したヴァントが、気心の知れた仲間と、じっくりと手作業で丁寧に仕上げるブル9というイメージである。

映像ゆえに楽しめるものもある。

原典版 Total 64:30①27:31 ②11:13 ③25:46

わたしのブルックナー好きもいつかは終わりが来るのだろうが、今はとにかく聞いている。4番、7番、8番、9番と指揮者や演奏者によって、その色が変わるが、いずれも魅力的だ。すべての演奏が気持ちよいのだからやめられない。理屈ではなく、感性なのだから、委ねるしかない。
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スプリング・ソナタ

2009-04-19 | music/classic/Beethoven
ハナミズキに続いて、我が家ではツツジが咲き始めている。公園や庭木でもよく見るようになった。多彩な色も楽しみである。春本番の嗜好だ。

昨日のNHKのラジオ第1の「土曜朝一番」の「千住真理子 Tea For Classic」は、今日は「春」をテーマに、ヴィヴァルディの協奏曲集「四季」とベートーベンのヴァイオリンソナタ第5番「スプリング・ソナタ」だった。

特にベートーベンの「春」は、ベートーベンが作曲した10のソナタのうち、5番目であり、それも1800年頃の作品というから1770年生まれのベートーベンが30歳の頃である。56歳でこの世を去るベートーベンが、これからというときに、難聴をわずらい、視覚障害にも苦しんでいたという。32歳の「ハイリゲンシュタットの遺書」で絶望から明日に向かい歩み始める前の曲ということになる。

この「春」はベートーベンの命名ではないらしい。
4楽章からなるこのソナタの魅力は、1楽章冒頭の春の訪れを告げる伸びやかな美しいテーマにあるのだが、ヴァイオリンソナタといえども、ピアノとヴァイオリンが対等に絡み合う曲風にある。
また、2楽章のアダージョ・モルト・エスプレッシーヴォのゆったりとした春の日差しを楽しむのもいい。3楽章はヴァイオリンとピアノの戯れを小品で。4楽章の力強くものどかな田園風景を思わせる楽章もいい。



私がもっているCDは、ヴァイオリンがギドン・クレーメル。ピアノがマルタ・アルゲリッチの1987年の録音。発売後の88年1月に買った。もう20年前のことになる。
1947年生まれのクレーメルが40歳。1941年生まれアルゲリッチが46歳の時。
23:34(1楽章9:40 2楽章6:01 3楽章1:19 4楽章6:34)
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ハナミズキ満開

2009-04-18 | life
畑にある2本のハナミズキの花が満開である。白や薄緑の花が、新緑の楕円形の葉に映える。

北アメリカ原産で日本のヤマボウシに似ていることから、アメリカヤマボウシともいう。
1912年に当時の東京市からアメリカのワシントンD.C.へ桜(ソメイヨシノ)を贈った際、1915年にその返礼として贈られたのが始まり。



柿や栗、キーウィの木も芽を出し始めた。
わたしも老境の域なのであろうか、若葉の頃は木に人に、まばゆいばかりだ。
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人生とは 「花渡る海」 吉村 昭 34

2009-04-12 | 吉村 昭
「花渡る海」は昭和60年(1985)に吉村昭が発刊した長編小説である。
江戸時代末期に広島県出身の船乗り、久蔵が、シベリアで習得した種痘を広島で普及しようとしていたという事実に興味をもった氏が久蔵の手記をもとに執筆したものである。

文化2年(1805)に大阪を出向した船は悪天候のため遭難、3か月の漂流を経、厳寒の地、シベリアに漂着する。
そして3年半を経、27歳で日本に帰国。その間、寒さのため、9人の隣人を亡くし、日本では母と兄も死去していた。
自らも凍傷により足先の切断という過酷な運命を乗り越える。
しかし、シベリアの医師に教わり、持ち帰った種痘の普及も時の藩の無理解のため頓挫し、帰国後儲けた4人の子も早逝する。
久蔵は嘉永6年(1853)の黒船来航の年に67歳でその生涯を閉じている。

未熟な造船技術や天候予知能力、操船技術などを背景に、まさに船底一枚の下は地獄という時代に、運命をもてあそばれた一人の船乗りの人生を、その記述をもとに丁寧に吉村は語る。
漂流と、寒さ、そして異国の地での暮らしは壮絶である。また、帰国後の世に受け入れられない久蔵のやるせなさも身につまされる。
吉村昭は、こういう歴史のかげに埋もれた一生ときちんと向き合う。
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じゃがいもの芽

2009-04-11 | food
3月7日に植えたじゃがいもの種に、芽が出始めた。
このひと月、霜が降り、大雨も降った。人間は自然の脅威には無力なのだが、芽を見ると植物の生命力のすごさを感じる。「よくがんばったな、これからもよろしく」と願うばかりである。
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ブルッナー 9 質実剛健 ベームの「ロマンティック」

2009-04-05 | music/classic/Bruckner
カールベームが、蜜月のウィーン・フィルハーモニーをふった1973年のレコードアカデミー大賞受賞の名盤である。

1894年生まれのベーム80歳目前の演奏。81年に86歳でこの世を去る。
ゆったりとした中にも、しっかりとした足取り。あふれるロマン。色彩豊かな威風堂々のブルックナーのシンフォニー第4番だ。

ウィーンフィルの華麗な音色にも魅了される。
ノヴァク版   Total 68:10 ①20:14 ②15:34 ③11:09 ④21:13
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千住真理子さんTea For Classic  チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」

2009-04-04 | music/classic
朝5時に起きて、ベーム・ウィーンフィルのブルックナーシンフォニー第4「ロマンティック」を聞きながら、みそ汁を作っていた。雨音に気付きカーテンを開けると、水溜りができていた。
ふとチューナーに変える、なにやらヴァイオリン・コンチェルトが流れてくる。
NHKのラジオ第1の「土曜朝一番」なのにクラシックかよと思いきや、春の番組改編で新しく始まった「千住真理子 Tea For Classic」だという。
ヴァイオリニスト・千住真理子さんがクラシック音楽の魅力をクラシックの名演奏とともに伝えます・・・といううたい文句。
5時40分からの10分間、ちょっと朝早いが、土曜日の朝の定番になるか。

今日は、チャイコフスキーの名曲「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」だった。チャイコ唯一のヴァイオリンコンチェルトである。

なつかしく、今から14年も前の1987年の7月に買ったCDを聞いてみた。
ヴァイオリンがアイザック・スターン。ユージン・オーマンディ指揮の手兵フィラデルフィアオケである。

1878年というからチャイコ38歳の作品で、初演は1881年。
1877年の結婚の失敗から回復し、スイスのレマン湖のほとりで書き上げられた。同時期にシンフォニー第4番も書かれたという。

3楽章構成で、①17:30 ②6:28切れ目なく③9:08へ。30分あまりの曲ではあるが、メロディメーカーのチャイコらしいスラブ・ロシアの大地の香りがする、やさしくも堂々とした曲風がいい。

志鳥栄八郎いわく、当初「安物のウォッカの臭いがする」と酷評を受けたらしいが、これは慧眼であったという。
つまり、この民族的な情感こそが最大の魅力だと言い切る。特に「カンツォネッタ(小さな歌)」と題した2楽章のスラブ的な憂愁の美しさは比類がないとも。
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