パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

ビートルズのすべて 10 グループから声(9)

2012-08-26 | ビートルズ
再びリンゴの証言。「ホワイトアルバムのレコーディングが終わったとき、僕らはもう一度バンドらしさを取り戻していた。僕はずっとバンドというものを愛し続けている、バンドが好きなんだ」と。
私が感じるのは、4人が一体化した、グループとしてのバンドサウンドではなく、作品によってそれぞれの個性が際立つ、バンド的サウンドでした。それには、この「ホワイトアルバム」の多くの作品がインドでギターにより書かれた作品であること、そして生まれた原曲、断片をもとにギターによるアンサンブルを主体とした作品が目立っていることも、この「ホワイトアルバム」の特徴になっている。ギターバンドらしいバンドサウンドということになるか。
では、最後にリンゴのボーカルをフューチャーした作品を聞くことにしよう。リンゴがホワイトアルバムで、はじめて単独で書いたオリジナル作品を発表した。
「ドント・パス・ミー・バイ(Don't Pass Me By)」だ。すごく魅力的な作品です。しかし、リンゴのボーカルが利ける作品と問えば、「グッド・ナイト(Good Night)」 ではないでしょうか。「グッド・ナイト(Good Night)」を聞きながらお別れしたと思います。
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ビートルズのすべて 10 グループから声(8)

2012-08-19 | ビートルズ
ビートルズのレコーディングの現場に妻であれ、ガールフレンドであれ、女性がそばにいることは、それまでめったになかったことでした。
さらにヨーコはジョンに意見を求められれば、率直に自分の意見を述べることもあった。レコーディングにおいて、メンバーやプロデューサ、エンジニア以外の人間がレコーディング作品に口を挟む、意見を述べる、批評をすることなど、ありえず、考えられなかったわけです。
そして、ヨーコはジョンの作品、ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル - The Continuing Story Of Bungalow Bill)」
の一節でソロをとり、それからコーラスにも参加します。ビートルズのレコードに女性のソロボーカルが入ったことは初めてのことであった。
ポールは、「ジョンはヨーコなしではいられなくなった。彼を攻めることはできない。二人は激しく愛し合っていたんだ。初めて経験する熱情にあふれていた。だけど、彼女がアンプに座るのが不愉快だった。あの時はとてもやりにくかった。ジョンがグループを離れたのは、ヨーコとの関係の障害になるものをすべて清算するためだったんだと思う。そんな中、ジョンは何も清算できないでいた。彼はビ-トルズという大きな重荷を背負っていた。その重荷とは僕らと関わり続けることだった」と語っている。

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布袋草咲く

2012-08-12 | life
暑い夏が続きます。ほんとうに35度の真夏日が、気も心も萎えさせます。それでも、ここ数日、朝夕は涼しくなりましたが、昨日今日は湿度の高い、むしむしした、亜熱帯の夏です。土日は畑や庭への水遣りが日課ですが、今日は、午後、久々にスコールのような夕立が、ちょっぴり土を潤してくれました。

そんな中、今シーズン2本目の布袋草の花が咲きました。1日だけで萎れる花ですが、緑の株と薄紫のすがすがしいコントラストが盆前の暑苦しさに一息の清涼剤となります。

いいものです。
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ビートルズのすべて 10 グループから声(7)

2012-08-12 | ビートルズ
ジョンとヨーコの出会いは1966年11月9日にロンドン、インデカ・ギャラリーでのヨーコの個展、未完成の絵画とオブジェでのことでした。開催前日のプレビューショーに招かれたレノンは、そこに展示されていた作品「天井の絵」に惹かれます。以後、ジョンはヨーコの活動をサポートします。
ロンドンのリッスン・ギャラリーで、すべてのオブジェが半分の形で展示された『ハーフ・ア・ウィンド・ショー("Half-A-Wind Show")』がそれであった。
その後アップルから『「未完成」作品1番:トゥー・ヴァージンズ("Unfinished Music No.1: Two Virgins")』として発売されたテープを共同で制作して以来、親密な関係になったとされている。

ジョンは、ヨーコとの出会い、関係について「夢中になってしまったので、シンシアとの結婚は止めざるを得なくなった。それにヨーコといると自由になれる。いっしょにいると完全な自分になれると」。常に自分自身を探してきたジョンにとっては「実に自分にふさわしい存在だった」と語っている。さらにヨーコは女性について教えてくれた。僕は、エルビスやほかのスターのように仕えられることに慣れていた。ミミおばさんであれ、だれであれ、いつも自分は女性に尽されるだけだった。しかし、ヨーコはそれを受け入れなかった。彼女はビートルズをへとも思っていなかった。ビートルズが何だって言うの、私はオノ・ヨーコよ。私を私として扱って。と、彼女は出会ったときから、対等の時間、対等の空間、対等の権利を要求した。と語っている。
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ビートルズのすべて 10 グループから声(6)

2012-08-05 | ビートルズ
たとえば、リンゴはポールにいつもどおりのドラムがたたけなかったことを非難されたことをきっかけに一時グループを離れることになる。ポールがジョージのギターを気に入らず、やり直しをさせるばかりか、はなからギターをジョージにやらせるつもりはなくて、ポール自身がギターをやると宣言して、ジョージを怒らせるということもあったそうだ。
リンゴが言うには僕がグループを離れた理由は2つある。一つは自分が優秀なプレーヤーではないと感じていたから。もう一つは、ほかの3人がほんとうに楽しそうで、自分が部外者みたいに感じたからだ」とその理由を挙げている。そして、そんなリンゴはジョンを訪ねて「僕はグループを辞める。僕はうまくないし、君たちに好かれていなくて孤立しているみたいに感じる。君たち3人はほんとうに仲がいい。そんな風にリンゴがジョンに語ると、ジョンは「仲がいいのは君たち3人の方だろう」といったそうだ。そして、ポールを訪ねて、ポールに同じことを言えば、「それは君たち3人の方だろう」といったそうだ。そして、リンゴはジョージを訪ねて、「僕は休暇をとる」といって子供とサルジアに出かけた。
このようなリンゴとジョン、ポールの言葉が当時のビートルズの関係を物語っているのではないか。さらにジョンが、オノ・ヨーコと親密な仲となり、ジョンがヨーコを連れてスタジオにも入るようになったこと、常にヨーコをそばにいさせることになったことが、メンバー間の関係をぎくしゃくしたものにしていったようなこともあったようだ。
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