パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

御宿かわせみ2 「江戸の子守歌」

2014-03-30 | 御宿かわせみ
御宿かわせみの2作目,「江戸の子守唄」。昭和50年1975年12月刊行。
 
「江戸の子守唄」
 吉三とお鹿の夫婦者が、かわせみに幼い娘お文を置いて消えてしまう。出生にまつわる過去。
「お役者松」
 縁日に出かけた東吾とるい。そこでスリが東吾に財布を預ける。東吾を助ける松の活躍
「迷子石」
 次々に起こる辻斬り。研ぎ師の佐吉と迷子になった娘との悲しい過去。
「幼馴染」
 植木屋の娘 お糸、弟子の清太郎。清太郎の幼馴染のおてい。おていが起こす騒動
「宵節句」
 るいの幼馴染和世はいまだ独身。その兄、五井兵馬は東吾も剣の同門だった。町を襲う盗賊の騒ぎ
「ほととぎす啼く」
 かわせみに油をおろす山崎屋で起きる不審な出来事。
「七夕の客」
 毎年、七夕にかわせみで別々の部屋に留まる2人の男女がいた。年の差は親子ほどであった。
「王子の滝」
 東吾とるいが避暑に訪れた。蔵前の札差大和屋の家付き娘おすずが殺される
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ビートルズのすべて 12 ビートルズの音楽を集大成(4)

2014-03-23 | ビートルズ
ジョンの作品では強烈な印象を残すものがあります。その1曲が、アルバムの幕開けを告げる「カム・トゥゲザー(Come Together)」です。
「カム・トゥゲザー(Come Together)」は、ヒッピームーブメントのリーダー的存在だったカリフォルニア州知事選挙に出馬する予定だったティモシー・リアリーの選挙のスローガンを基にしたものです。冒頭の歌詞・メロディはチヤック・ベリーの「ユー・キャント・キャッチ・ミー」から引用したもので後に裁判沙汰にもなりました。
そして、ジョンの作品としては、「アイ・ウォント・ユー(I Want You (She's So Heavy))」があります。すでにゲット・バック・セッションの初期に基本的なレコーディングがされ、後にダビングを重ねて完成されたものです。ハードなギターサウンドがフューチュアされたブルースベースのナンバーで、ビートルズの作品の中では、実験的な「レヴォリューション9(Revolution 9)」を例外として、最も演奏時間の長いものです。
そして、「アイ・ウォント・ユー(I Want You (She's So Heavy))」は、ホワイトアルバムにおける「ヤー・ブルース(Yer Blues)」などの流れを組むジョンならではの作品です。
その 「ヤー・ブルース(Yer Blues)」は、当時のイギリスのロックシーンにおける最新のトレンドとなっていた、ブルース、ブルースロックを意識したものでした。
イギリスでは60年代半ば以降、リズム・アンド・ブルース、ソウルミュージックに続いてブルースが脚光を浴び、ブームを呼んでいくことになります。後年のギター演奏を前面に打ち出したブルースロック。それもエレクトリックパワーを全開にしたハードロックの原点となったものです。
その先駆者にあたるのは、ジョン・メイオールであり、彼の率いるブルースブレイカーズには、ヤードバーズ出身のエリック・クラプトンも参加しました。後にローリング・ストーンズの一員となるミック・テイラーも在籍していたことがあります。そして、ブルースブームを広く浸透させることになったのが、ブルースブレイカーズ出身者を中心にピーター・グリーンが結成したフリートウッド・マックです。ジョンは、そういったブルースバンドにいささか批判的な目を向けていたこともあったようですが、「アイ・ウォント・ユー(I Want You (She's So Heavy))」では、フリートウッド・マックの代表曲で、後年サンタナのヒット曲で知られる「ブラック・マジック・ウーマン」風の展開も見せています。
では、「アイ・ウォント・ユー(I Want You (She's So Heavy))」をお聞きください。
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ハルさん

2014-03-21 | book
藤野恵美の『ハルさん』2007年2月初版を読む。新聞書評で紹介されていた。
藤野は1978年大阪生まれ、35歳。探偵物から冒険物まで幅広いジャンルを書いている。春日部春彦と一人娘の風里(ふうり)、父子家庭、親子2人暮らしのハルさんとふうちゃんの物語。
親子の成長、子育てのたいへんさ、ちょっした推理。児童文学と推理小説のマッチング。ほのぼのとした話題中に、娘の成長についていけない男親のオロオロがつらい。
ふうちゃんが幼稚園のときに、お母さんの瑠璃子さんは亡くなる。会社勤めを辞めて、人形作家として家で生計を立てる春彦。
はじめに大学を卒業してすぐ結婚するふうちゃんの結婚式に出るため家を出る春彦。そこからふうちゃんの回想が始まる。

幼稚園でお弁当の卵焼きが無くなっていた。「消えた卵焼き事件」
小学4年生のふうちゃんが家出?「夏休みの失踪」
中学2年生のふうちゃんがいじめられている?「涙の理由」
高校3年生の冬休み。ふうちゃんは花屋でバイトをする。忘れ物を届けようと雪道で足を骨折したふうちゃん。ハルさんはその忘れ物を届けようと奮闘する。「サンタが指輪を持ってきた」
大学に入学したふうちゃん。1年ぶりの帰省にハルさんは喜ぶ。しかし、ハルさんの人形を買ったお客が自分が買った人形が入れ替わっていると人形店の浪漫堂に連絡が入る。一緒に家に向かうハルさん。「人形の家」

最後に23歳のふうちゃんの結婚式。その縦軸に、5話の話が重なり合い、ほろっとさせる。
子育てのいろいろなメッセージも込められていてうれしくなる。子育ては自立させることだ。ほんとうにそう思う。でも、それは親離れなのだが・・・。寂しさとうれしさと入り混じる日々。
困ったときの、ハルさんが問う瑠璃子さんとの会話がいい。それが種明かしになる。ワトソンがハルさん。瑠璃子さんがホームズかな。
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有漢の鯖寿司

2014-03-16 | food
鯖寿司を宅配便で送っていただいた。
鯖寿司といえば,福井から京都にかけての鯖街道が有名。日本海の青魚を海のない京都へ運ぶ。
大阪のバッテラも有名。いただいたのは「全国宅配を承ります」という岡山の高梁市のお店,備中有漢もり川だ。

高梁市は岡山の山中,高速の岡山道でも有漢という地名が見える。鯖は,山陰地方から運んだのだろう。
高梁市の北西には新見の鯖寿司として有名な新見市がある。山間ならではの,うまいもん。手に入らない珍味を加工して,素材以上にいい風味を導く。

青魚に残る生臭さと酸っぱさに,山間で育ったもちもちしたうまみのあるシャリがマッチして,おいしゅうございました。



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今年も沈丁花

2014-03-15 | life
3月も中旬になると,大学の合格発表,高校,そして中学,小学校の卒業式と何かと気忙しい。
町には若者の姿が昼間から見られ,希望と別れの季節を迎える。

我が家の沈丁花は3本あったのが,2本枯れてしまい,この1本が残った。今,満開だ。少し日陰にあるが,ほのかな香りとみずみずしいピンクの花びら,しっかりとした緑の葉は,この季節特有のバランスの悪い居心地に,少しだけ安心感を与えてくれる。
高校入学の不安定な気持ちが,この香りで和らいでいくことを覚えて以来,大好きな花だ。

大根や白菜は所狭しと勝ち誇っていたが,今や,残りも少なくなり,水菜には菜の花が伸びてきている。その隣にじゃがいもを植えた。2週間前に苦土石灰,1週間目に施肥をした。
日の出は早くなり,太陽は東へ動く。日の入りも遅くなり,陽の光も一日一日その強さを増す。季節は春へと動いている。

66歳で近くの知人が亡くなった。元気で世話好きな方だった。残念でならない。近頃,人の死に敏感で,その死が後を引く。
今や女性90歳男性80歳が当たり前の世界に,早死にといわれても仕様がない。冥福を祈るしかないのだが,やるせない。




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九州の柚子こしょう

2014-03-09 | food
柚子こしょうは,九州の特産品。この品は親戚から送っていただきました。こしょうといっても,青唐辛子のことをいい,九州では方言でこしょうというらしい。

実は,昔から手放せない一品なのです。冬は鍋に,白菜の漬物に。通年ではお刺身に,握りずしに。夏は冷奴にと,一年中使います。S&Bも出しており,普通のスーパーでも見かけます。

しかし,やはり,ご当地もの。九州の福岡,京都(みやこ)郡苅田(かんだ)町の等覚寺(とかくじ)特産グループの品です。
この鮮やかな緑の色がたまりません。淡白な素材を生かすのがスパイス。柚子の香りとこの辛さが魅力なのです。
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今年も梅が咲いた

2014-03-08 | life
三寒四温という言い方もあるのか,最近の気象はまさに暖かい日となごり雪が降るような寒い日の繰り返しのようだ。
そんな中で,夜明けと夕暮れの時刻は確実に変わり,日がさす時間が確実に長くなる。

そこに梅の香りだ。桜ほど派手さはないが,冬から春を確実に告げてくれる。梅の実ももたらしてくれる。

ありがたい。
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橋本治の「初夏の色」

2014-03-02 | book
橋本 治(はしもと おさむ)は1948年(昭和23年)生まれ。日本の小説家、評論家、随筆家だ。1977年の小説『桃尻娘』(第29回 小説現代新人賞 佳作)を振り出しに、文筆業に転じる。該博な知識と独特な文体を駆使して評論家・随筆家として活躍する一方、古典文学の現代語訳・二次創作にもとりくむ。デビュー後、切れることの無い、小説・戯曲、評論・エッセイ群。そして、得意の古典の現代語訳にも多くの作品がある。

東北大震災後の人の絆を書いた作品群「初夏(はつなつ)の色」を読んだ。
「助けて」2012年4月別冊新潮
デパート勤務の順子とアナウンサーの博嗣はいっしょに暮らしている。そんな時に、東北大震災が起きる。
順子は居場所を求め、会社に帰り、博嗣は取材で現地へ赴く。相手がいない暮らしの意味は。

「渦巻」2012年6月すばる
主婦の昌子は、結婚し、子供を生み育て、気がつけば夫婦という単位で日々の生活を何気なく、送っている。
いつか、自分もこの世からいなくなり、記憶の中に閉じ込められ、そして忘れられていく存在になる。

「父」2012年9月新潮
60歳を前にした淳一は、妻と91歳の父と暮らしている。そんな妻が怪我をして入院することになった。
そして介護が必要な父との二人暮らしが始まる。2人の空間と時の流れ。老いと向き合う淳一。父と息子。
そして1年、父は死を迎え、30過ぎた息子からは「一緒にすんでもいいか」と電話が入る。世代は次々と代わっていく。

「枝豆」2012年7月新潮
草食系男子とはどんな人種か、大学の研究室の蓑浦のアンケートに答える敦志。

「海と陸」2013年2月新潮
偶然駅前で出会った高校の同級生、大学生の健太郎と美容学校生の美保子はバイクで海を見に行く。
美保子は、海と戦いたいと健太郎に話す。美保子は震災のボランティアにこれまで3回も行っていた。

「団欒」書き下ろし
牛を飼っている夫婦。娘は看護師として働き、息子は農業高校に通う。震災の前と後。残された土地と家族の絆。
2013年8月刊行

大きな災害の中で、暮らす人。前と後の暮らしの変化。家族。恋人。知人。それぞれが大きな刺激を受け、その生き方を模索する。でも時間は過ぎ、人の人生も飲み込まれていく。
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