パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

布袋草咲く

2022-09-25 | life
今年も布袋草3株を近所のDIYで購入した。
この夏の暑さ。9月の猛暑。何とか乗り切り、花が毎日一つずつ咲いた。
この写真は三日目のもの。


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夏井いつきの瓢箪から人生

2022-09-25 | book
俳人の夏井いつきさんが、週単位で掲載していた45のエピソードをまとめた「瓢箪から人生」を読んだ。2022年8月刊行。

夏井さんといえば、テレビの「プレバト」で、芸能人の詠んだ俳句をバッタバッタとなぎ倒し、才能あり、なしと断言する、着物を着た、生きのいいおばちゃん姿を思い出す。実は、この番組を私はきちんと見たことがない。ましてや同年代の人だ。

20歳代で教師を辞めて、俳人を目指す。師匠黒田杏子との出会い。23歳で父を亡くす。俳句で有名な愛媛の松山市で、このままではいかんと立ち上がる。地元のラジオ俳句番組を続け、プレバトも9年目。ネットを駆使して、世界を巻き込み情報発信と参加を実現する。バツイチの姉妹。家族経営のいつき組。自分を支えてくれる仲間たち。俳句という伝統世界でもまれ、力強く進み続ける。

出会いが夏井さんを大きくし、関わった仲間たちも勇気づけられていく。もちろん夏井さんの魅力によるところが多いのだろう。題名の「瓢箪から」ではないが、意外な所から意外な展開になる。次々と出てくる駒たち。俳句というものを続けていく中で、その積み重ねがある。本の装丁や装画の人たちとのご縁も語られる。

ここまでの情熱、パッション。尽きることなくほとばしる生き様がここにある。

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益田ミリのすーちゃん

2022-09-18 | book
益田ミリの「すーちゃん」(2006年平成16年刊行)を読んだ。
2022年の8月に新聞書評で、益田の「今日の人生」(2017年平成29年刊行)が紹介されていた。そこで出世作と紹介されているのが、この「すーちゃん」だ。

1ページ4コマ2列の漫画なのだが、その空気感は、ぼやき? 独り言? である。喫茶店に勤める独身の女性、すーちゃんの日常を描く。仕事場と家、結婚観と人間関係、知り合いのまいちゃんのこと。「そーゆうことあるよなー」と思わせる場面の数々。細い線で背景もなく、シンプルなタッチが益田ミリの特徴だ。

「今日の人生」の書評では、益田ミリを漫画家とすることに抵抗があるという。エッセーと小説の間と位置付ける。

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フォステクスのスピーカー

2022-09-11 | audio
フォステクスは1973年に誕生した音響機器メーカーだ。
特に、スピーカーユニット(エンクロージャー、いわゆる箱に入っていない、むき出しのスピーカーのこと)が有名。オーデオ雑誌に中古ビンテージ品のロングセラーとして紹介されていたのが、白いコーンのFE103という10センチフルレンジのユニットだ。フルレンジとは、このスピーカーだけで、全音域をカバーするというもの。スピーカーが二個ある2ウェイや3個ある3ウェイなど、高・中・低音域をそれぞれ受け持つものではない。
このFE103シリーズは現在でも製造されていて、10センチもので1個8,000円。スピーカーユニットを接続する箱(エンクロージャー)の設計書がついてる。筒形の空気穴を1個開けたバスレフ型と、段階的に外へに逃がすバックロードホーン型の2種類だ。
そのフォステクスが、「かんすぴ」という作成済みのスピーカーボックスを提供している。もちろん、この10センチのフルレンジユニットもある。

この「かんすぴ」からバスレフの3,740円×2台を購入した。ユニットの大きさの穴も開けてあり、アンプからの配線接続ターミナルもスピーカーボックスに装着済みで、スピーカーの接続配線も接続済み。つまり、スピーカーユニットに配線をつなぎ、ユニットを穴に入れ、ドライバーで、ユニットについているネジをボックスにドライバーで固定すれば感性というお手軽ものだ。

抜けるようなトーン。クラシックの弦もそこそこ、マイルスの管も生きている。白いコーンが気持ちいい。2本で3万円も満たないスピーカーのすごさ。おそるべし。
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漱石 13 永日小品

2022-09-04 | book
永日小品
「永日小品」は、「夢十夜」の後、1908年(明治41年)9月1日から12月29日まで連載された「三四郎」に続き、翌明治42年(1909)1月1日から3月12日まで新聞連載された25の短編。岩波文庫「夢十夜他二篇」昭和61年(1986)3月第1刷。

1 元日
元日の一コマ。高浜虚子の鼓と漱石の謡。
2 蛇
降りしきる雨の中、鰻を取る叔父さんの話。
3 泥棒
夜、家に帯泥棒が入った。翌朝、警察の巡査が、昼過ぎには刑事がやって来る。
4 柿
喜いちゃんという女の子の話。近くの長屋の子、与吉とのやりとり。
5 火鉢
水道が凍るほどの寒い一日。雪も降っている。胃痛が治らず、寒くて仕事が手につかない。子どもは泣き、お手伝いさんは具合が悪い。金の無心は来る。
6 下宿
イギリス留学の時の初めての下宿の話。夫は出張中。その妻と妻の義父、妻の義兄が暮らす家。そこに12、13歳ぐらいの下女がいた。
7 過去の匂い
「下宿」を引き払う2週間前に、下宿で出会ったお金持ちの日本人のK君。2人はこの下宿を引き払う。そして、K君の下宿を訪れた私はある少女と出会う。
8 猫の墓
飼い猫の末期
9 暖かい夢
大都会ロンドンの劇場の話
10 印象
ロンドンの街の様子
11 人間
正月。御作さんは旦那に芝居見物に連れていってもらう。その道筋、酔っ払いが道に居座っていた。
12 山鳥
東北の青年が山鳥を持ってやって来た。妹と二人で暮らしているという。文筆で身を立てたいという。そのうちに借金を申し出てきた。
13 モナリサ
骨董屋で買った西洋の女の上半身の絵。
14 火事
火の粉が舞うところに出くわした。
15 霧
イギリスで駅の近くに下宿していた。霧に埋まった町。
16 懸物(かけもの)
亡き妻の墓を作ろうと先祖代々の掛け軸を売ることにした老人の話
17 紀元節
学校で、紀元節のことを記元節と書いた先生。それを直した生徒。
18 儲口(もうけぐち)
支那人に栗を売った話。薩摩芋と約定書の話。
19 行列
書斎から外の様子が見える。次々と通り過ぎるもの。
20 昔
イギリスのスコットランド、秋のピトロクリでの話
21 声
下宿から見える梧桐の木。長屋も見える。秋晴の日の出来事
22 金
空谷子が話すお金の話「金は魔物だね」
23 心
春の一日。見知らぬ女についていく。
24 変化
漱石と中村は、大学予備門に通うため、2人で私塾の講師をしていた。その後の中村との縁。
25 クレイグ先生
イギリスで教えを請うた文学者のグレイグ先生の話。

新聞作家としてデビューした漱石。「虞美人草」や「三四郎」の長編を発表し、緊張の連続であったであろう。その間、ほっと息抜きのように書き記した小品の数々。作家の吉村昭も文筆活動の中での長編と短編の必要性を書いていた。
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