パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

伝え方が9割(2/2)

2013-11-24 | book
コピーライター、作詞家、大学非常勤講師と履歴にある佐々木圭一が2013年2月に出して、その4月には第7冊というベストセラー。

「思い」を言葉というテキスト(文字)で、どう伝えるかという指南本。単に伝えるのではなく、相手の「ノー」を「イエス」に変えるかに主眼を置く。今まで、思っていることを相手が何を考えているかも考えず、ズバッといっていた自分としては、この本は、ハットする、そして、目から鱗の本だった。
前回に続いて2回目。


3 「ノー」を「イエス」に変える強い言葉5つのテクニック

そしてサ最後に強いコトバをつくる5つのテクニック
(1) サプライズ法 !びっくりマーク
「かつどんが食べたい」だけでは。そうだ、・・・ びっくり、・・・、凄い、・・・、あ、・・・。
「あ、かつどん」「京都へ行こう」

(2)ギャップ法 これは私の勝利ではない、あなたの勝利だ。正反対のワードを前に入れる。つながる否定を後ろへ。
「私は味方です」→「敵」→「誰も敵になっても、私は味方です」。
「ここのラーメンは旨い」→「まずい」→「ほかの店がまずくなるほど、ここのラーメンは旨い」

(3) 赤裸々法 
「おなかがすいた」→「何も考えられない おなかがすいた」

(4)リピート法
「うまい」→「うまい うまい」

(5)クライマックス法
「これだけは覚えてほしい」「ここだけの話ですが」「だれにもいわないでくださいね」


4 「ノー」を「イエス」に変える文章をつくる3つのコツ

3つのコツがあります。
1つ目はいきなりクライマックスから始める。「カレーが好きです」。
「ボランティアをしたい方へ」→「そうだ、ボランティアしたい。と思った方へ。」
長文を強い長文にする。章ごとに、先を読みたくなる「出だし」 

2つ目は、読後を強くする「フィニッシュ」
「ご応募お待ちしています」→「そうだ、ボランティアをしたい。の気持ちをご応募へ 」

3つ目はそしてタイトル。
読んでもらうためのはじめのインパクト、出だしがよければそれをタイトルに ヤフーニュースは13.5文字。短く、一瞬に選択されるタイトル。たとえば「ボランティア!」
長文ですべて強いことばははいらない。決め所で。山を作る

5 メールのテクニック
強い言葉5つのテクニックから
(1)サプライズ
食事のお礼は・・・。ごちそう様でしたーー!
(2)赤裸々
共感しましたーー!!
(3)ギャップ
自分が恥ずかしくなるぐらい勇気をくれます。
(4)リピート
前に前に進みたいと思いました。
(5)30パーセント、字を増量

しかし、この「コトバに力を、強さを、感動を」は、なかなかできるものではない。なかなか慣れないけど、やってみる価値はある。なぜなら、どれも響いてきたからだ。確かに、人を動かすのはルールではないと思う。ルールはどこにでもあるが、基本は人と人。

でも単にテクニックだけでは人は動かないと思う。自分自身がほんとうにやってみようと思うかどうか。そのアクションにはエネルギーがいる。それには自分に感動があるかどうかだと思う。自分に感動がなければ、空回りし、上滑りのコトバになる。それは逆効果。下心を見透かされて、あんなやつの言葉を絶対聞いてたまるかになってしまう。
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伝え方が9割(1/2)

2013-11-23 | book
伝え方が9割

コピーライター、作詞家、大学非常勤講師と履歴にある佐々木圭一が2013年2月に出して、その4月には第7冊というベストセラー。

「思い」を言葉というテキスト(文字)で、どう伝えるかという指南本。単に伝えるのではなく、相手の「ノー」を「イエス」に変えるかに主眼を置く。今まで、思っていることを相手が何を考えているかも考えず、ズバッといっていた自分としては、この本は、ハットする、そして、目から鱗の本だった。

1 「ノー」を「イエス」に変える3つのステップ

1つは、まず、「思ってことをそのままコトバにしない」。これは来るだろうと思っていた。
第2ステップは、「相手の頭の中を想像する」
そして最後の第3ステップが、「相手のメリットと一致するお願いをつくる」だ。

たとえば、デートしてほしい。では、今までの私だ。

まず、即、言わずに考える。そして、相手がイタリアンが好物という情報を思い出す。その情報で、自分の思いと相手の思いを一致させる。自分は、データをしたいという想い。そして、相手は好物のパスタが食べられるという想い。結論としては、一緒に時間を過ごすということなのだ。

3つのステップで変換すれば「驚くほどうまいパスタの店があるんだけど、行かない?」という言葉になる。

2 「ノー」を「イエス」に変える7つの切り口

すぐにこんなにうまくいかないので、第2ステップの「相手の頭の中を想像」し、相手の「ノー」を「イエス」に変える7つの切り口提案する。

切り口1 先ほどの「相手の好きなこと」
有名なのが飛行機から降りるときのアナウンス。早く誰も降りたい。でも出口は前よりしかないので、後ろの人はいらいらするのがすでにわかっている。「後ろの人は前の人が降りるまでお待ちください」といえば、そんなことわかっていること。つまり、こちらのをストレートにいっているだけだから、「わかっていることをいうな」となる。余計にイライラを募らせる。
「後方のお客様、ごゆっくりとお支度ください」と来た。「お待ちください」と「ゆっくりとお支度ください」。同じことでも受け取り方がぜんぜん違う。そうかゆっくり支度すればいいんだ。親切なアナウンスだなとなる。

切り口2番目が「嫌いなことの回避」
 「芝生に入るな」と書くのはストレートな表現。これを「芝生に入ると農薬の臭いがつきます」にすると相手の嫌いなことを避ける、あなたのことを考えていますよという表現になる。「チカンに注意」では、チカンに言っていること。これを「住民の皆様の協力でチカンを逮捕できました。ありがとうございました」という張り紙にする。チカンが見たらどう思うか。手ごわい地域だと思うだろう。それも、自分たちのメッセージをきちんと通しているのだ。

切り口3番目が選択の自由を相手に伝える。A案とB案とどちらがよいですかとすれば、より幅が広がる。複数案を持て。

4番目が「認められたい欲をくすぐること」。たとえば、「単に残業をお願いできないか」では自分のメリットだけだ。でも、「君の企画書が通るんだ、お願いできるか」だと認めている言葉から始まるので、受け入れられやすい。

5番目が「あなたに限定」。自治会に来てください。ではなく、他の人が来なくても、○○さんだけは来てほしい」といわれるとどうか。

6番目がチームワーク化。「いっしょに○○しよう」だ。「○○しなさい」では自分の思いを通すだけ。でも「いっしょに○○しよう」だと自分もあなたのためにじかんを使うということになる。これに人は弱い

7番目が感謝 あたりまえのことだけど、大切なこと。
著者も最終手段にして最大の方法という。「いつもありがとうございます。・・・・をお願いします」。と必ずコトバの前につける。
「トイレをきれいに使ってください」では、お客さまを犯人扱いし、自分のことだけを伝えるメッセージ。これを「いつもトイレをキレイに使ってくれてありがとう」にするとどうか。

この7つで相手をイエスに近づける。

例題を
「自転車を置かないで」をどう伝えるか。「ここは自転車の捨て場です」ではどうか。
「無駄な電気を消して」をどう伝えるか。「電気を消せば星が見える」ではどうか。

「ふせんマジック」。3つのテクニックを披露。「立てる」「やぶる」「隠す」を使おう
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「アレ何かなあ」に答える

2013-11-17 | book
アレってなんなのかなあ。そんな疑問えを追求した本『アレ何?大事典』。2005年5月刊行。
街編55、からだ・ファッション編44、暮らし編88、スポーツ・文化編59のアイテムが登場。表紙のイラストがいくつ答えられるかです。巻末の索引の意味も大なり。
あくまでも著者の独断によるものなので、どのくらいのご期待に応えられるかは、まさに偶然かな。知ってて損はしないが、知らなくても暮らせる。
ある意味、くだらない、でも、一読はしていみても・・・・・・。と思う。図書館にあったのにはびっくり。ある意味、図書館に揃えてほしい本なのかな。
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夜の明けるまで

2013-11-10 | book
今年3月に亡くなった北原 亞以子の深川澪通りシリーズ4作目「夜の明けるまで」。2004年1月。1996年から2003年月刊文芸誌に掲載。木戸番女房のお捨と笑兵衛の物語だが、今回は2人は影に隠れ、行きかう人々の暮らしに光を当てる。

読書とお酒を楽しみに実家を離れ、1人暮らしを楽しむおもよ。転がり込んだ手伝いの話。自分の暮らしを取るか、でも収入も必要。「女のしごと」
借金のために武家から商家へ嫁いだ紫野。その暮らしに嫌気が差し、好いた男と暮らし始める。対面にこだわる家族。自分は何なのか。「初恋」
商家のお加世は、舅姑にも気に入られ、夫も仕事に精を出すようになる。そんな折、夫に浮気のうわさが。「こぼれた水」
火事で助けを求めた50過ぎのおせいを若い武士が助ける。将来有望な武士は死に、助けられたおせいは死にたいと言い続ける。「いのち」
結婚に失敗したおいとは、子供と2人で暮らしていた。そんなとき所帯を持ちたいという男が現れる。他人には2つの顔がある。とまどいながらもそんな人たちの中で生きている。「夜の明けるまで」
材木問屋を商っていた駒右衛門は商いに失敗し、親、妻子を亡くし独り身で暮らしていた。そこへ妾の子が現れた。「絆」
そばやのご内儀おさわに恨みを持つおつたは、若い三郎助に頼みごとをする。「奈落の底」
おすずは20歳のときに離縁された。それから15年。その時に縁があった与吉に会いに行くことを思い立った。「ぐず」

日々の暮らしの中である恨み、ねたみ。その中で息づく人情。ホロッとさせる筆使い。人っていいなあと思わせる8編。
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慶次郎縁側日記2弾「再会」

2013-11-04 | book
慶次郎縁側日記の第2作「再会]。1999年5月刊行。97年から98年に『発表された12編

慶次郎に相談した風呂敷屋の若主人道三郎の悩みは養父の九右衛門のことだった。養父は盗人だった。「恩返し」
お勢が店先で、盗みを働いた。学問を極めるためにがんばる夫の悌四郎との暮らしに2人は諍いを始める。「八百屋お七」
和田屋彦七は、店をたたんだ。18年もの長い商いに疲れ、何もかも失った彦七は、飲み屋で若い荒くれ物の卯之吉と知り合い、何もかも無くなった店に連れて行く。「花の露」
富くじの大好きな浪人源三郎。出戻りのおしのはそんな浪人の世話を焼いていた。その源三郎に妻が死に、息子が江戸に出てきたと知らせが入る「最良の日」
手代を首になった末吉34歳。世話焼きの働き者の出戻り女お直28歳。その末吉に慶次郎の寮番の相方の話が持ち上がる。男の見栄とさが。「日々是転寝」
29歳のおはまは、商家を離縁され、1人で暮らしていた。同じ年頃のおまき、おつやを見ては、独り身の気楽さと将来への不安に駆られていた。そんな折、別れた亭主そっくりの晃之助と出会う。「やがてくる日」
料亭花ごろものお登勢は、晃之助が世話をしてくれた若い女中のおすみがお駄賃をくすねているのを知り、慶次郎に相談する。自分の行状に気付くお登勢。「お見舞い」
定職もなく、年寄りから盗みを働き生活する幸助は、一人暮らしのご隠居五兵衛を狙っていた。岡っ引きの吉次は、その現場を押さえるが。「晩秋」
23歳のおさきは一人ぼっち。暗い性格、うまくいかない人間関係。そんなある日、おさきは殺人事件に巻き込まれる。おさきを救う晃之助。「あかり」
再会の3部作。岡っ引きの辰吉。20年も前に20歳のとき、出会ったおもんと出会う。おもんは亭主と別れたがっていた。「秘密」
慶次郎。7年前、21歳のおしんの、男性遍歴。「卯の花の雨」
岡っ引き吉次の出あった岡場所の人間模様「恋する人たち」
うまくいかない、こんなはずじゃなかった、そんな思いが錯綜する町。慶次郎、晃之助、辰吉、吉次といういつものメンバーが飲み込めれていく日々の暮らし。でも人生、そんなもん。そうしてみんな生きている。重荷を背負って生きている。北原は、そう言っているのだ。
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慶次郎縁側日記「傷」

2013-11-03 | book
今年3月に亡くなった北原 亞以子の人気連作の第1作『慶次郎縁側日記「傷」』を読む。

1993年平成5年に初出の「とんぼ夜の雪」から1997年の「似ている女」まで11作品を収録。日記と言うだけあっって、小粋な元八丁堀同心の隠居、森口慶次郎47歳の毎日が綴られる。

18歳で死を選んだ慶次郎の娘、八千代の物語「その夜の雪」
隠居し、霊岸島の酒問屋、山口屋の寮番となった慶次郎。お隣の美濃屋清兵衛と仲良くなる。「律義者」
下っ引きの吉次は幼子の源太に昔の自分を見る「似たものどうし」
旧知の番頭七五郎を取り巻く傷持つ人々。「傷」
慶次郎は27歳のおせんと知り合いになる。「春の出来事」
男女の中に踏み込む慶次郎の人生裁き「腰痛の妙薬」
愚図でのろまのおはると森口家「片付け上手」
泥棒の伊太八の始末「座右の銘」
若侍たちの喧嘩に付き合う慶次郎「早春の歌」
惚れた男への復讐劇「似ている女」
包丁を買ったおゆみを見た慶次郎は・・・。「饅頭の皮」

読むほどに、慶次郎を取り巻く人々が生き生きと描かれる。八千代の許婚、養子の晃之介と妻の皐月。巻末で妊娠の慶事がある。
元同僚の島中賢吾、慶次郎の顔見知りの岡っ引きの辰吉、寮の飯炊きの佐七。また、登場人物も子供からお年寄りまでさまざま。それらの人々に、ちょっかいを出しながらも、人生に意義を見出す慶次郎。そんな中にはいつも、亡くなった妻や娘がいる。そんな悲しみの中で、残りの人生の日々。好評の縁側日記シリーズ。2012年まで16作品。
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