今週末も日本列島は、冷蔵庫状態。そんな1月も終わりを告げ、2月3日は節分。読んで字のごとく季節を分ける日です。特に冬と春を分けるこの節分は、旧正月でもあり、翌日は立春です。
中国では、旧正月が新年のお祝い。大みそかには家族が集まり、縁起のよい話をしながら水ギョーザを作るそうです。ギョーザのぷっくりした形も、「おなかをふくらませる」という意味で縁起がよいとされているのです。
1月12日の朝日新聞のおかず練習長№038は、なんと、皮作りからの水ぎょうざでした。
強力粉と薄力粉を3:2でこねて、常温で30分寝かせると、これがしっとり。きらきらともっちりです。
ただ、皮を作るときにかなり不揃いになりました。こねて棒状になった生地を切るときに、厚さと大きさを揃え、円形になっていないと、麺棒で伸ばしたときに、大きさや厚さが不揃いになり、円形になりません。でも、今後、回数を重ねると上手になるかもしれません。
しかし、市販の皮にない、もっちりした食べ応えが魅力です。そして、皮を閉じるときに水がいらないほどしっとりしていますので、手間要らずです。
初挑戦で、この出来栄えですから、ぜひチャレンジしてみてください。初めてだったので、生地作りから食べるまで、約2時間で出来上がりました。今回は、レシピどおりに鍋の熱湯で茹でて盛り付けましたが、簡易コンロで茹でながら、アツアツを食べるのもいいと思います。
さて、レシピです。
粉の割合は、生地の延ばしやすさを考えて、薄力粉3対強力粉2。でもさらに歯ごたえがほしい場合は強力粉の割合を増やすといいとのこと。水の量は、硬さをみながら調整しましょう。表面の白い粉がなくなり、つるんとしてツヤが出るまで練ります。
次はあん作り。エビを入れることでうまみをアップさせます。野菜を最初に加えると水分が出て包みにくくなるので、野菜を加える前に豚肉とエビの粘りをしっかり出します。早く粘りを出すコツはボウルにたたきつけながら練るといいとのこと。あんがしまって包みやすくなるので、冷蔵庫に入れます。
麺台はまな板でも代用できますが、包丁の切り込み跡に打ち粉が入り、菌が繁殖しやすくなるので、できれば専用の台を用意したいものです。ホームセンターなどで手に入る白木板などは安価です。
【材料】(32個分)《生地》薄力粉120グラム、強力粉80グラム、塩小さじ3分の1、水90~110cc《あん》豚バラひき肉150グラム、むきエビ100グラム、白菜100グラム、ニラ20グラム、万能ネギ20グラム、ショウガ10グラム《調味料》塩小さじ3分の1、日本酒大さじ1、しょうゆ小さじ1.5、コショウ適量、ゴマ油小さじ2《たれ》しょうゆ大さじ2、酢大さじ1、ゴマ油適量、ショウガみじん切り小さじ1《つけ合わせ》豆苗1袋、ユズ皮の細切り適量。豆苗は、水菜で代用しました。
(1)ボウルに薄力粉と強力粉をふるい、塩を加える。水を回し入れながら練る。
(2)麺台に取り出してしっかり練り、食品用ポリ袋に入れて30分ほど寝かせる。
(3)豆苗は長さ3、4センチに切り、水洗いしてザルにあける。
(4)白菜、ニラを粗みじん切り、万能ネギ、ショウガをみじん切りにする。エビはボウルに入れ、塩、片栗粉(いずれも分量外)、少量の水でもみ洗いし、水気をふいて粗みじん切りにする。
(5)ボウルに豚肉、エビを入れ、ゴマ油以外の調味料を加え、粘りが出るまで練る。
(6)(5)に(4)の野菜とゴマ油を加え、軽く混ぜ合わせる。バットに移し、32等分にして冷蔵庫に入れておく。
(7)寝かせた生地を棒状にし、32等分に切る。切り口を上下にし、打ち粉(分量外)をまぶし、手のひらで押さえつける。麺棒で直径6、7センチの円形に延ばす。
(8)皮の中央にあんをのせ、包む。
(9)沸騰したたっぷりの湯にギョーザを入れ、4、5分ゆでる。一つ取り出して中を確認し、火が通っていれば、水気を切って器に盛り、ユズ皮をのせる。
(10)(9)の残った湯に豆苗をくぐらせ、ギョーザに添える。たれにつけていただく。
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1人前=8個約332キロカロリー、塩分2.7グラム、脂質9.2グラム
《生地の延ばし方》 麺棒は右手に持ち、左手で生地を持ちます。麺棒は横や斜めに転がさず、前後にだけ動かしましょう。前に押すときは強く、引くときは力を抜くのがコツ。引くときに力を入れると、きれいな円形になりません。麺棒を引ききり、生地から離れたタイミングで、左手に持っていた生地を反時計回りに90度回転させます。この繰り返しで、円形の皮ができます。
《包み方》 皮の中央にあんをのせた後、皮の端と端を少し引っぱりながら半分に折って1カ所を合わせます。軽く握った右手を左手で包み、人さし指と親指の間に半円形になったギョーザの端を合わせて置きます。人さし指と親指の腹でギュッと力を入れて閉じ合わせます。
水ぎょうざのお相手は、叔父の形見の南部鉄瓶に、壱岐焼酎の猿川(サルコー)の湯割です。ゆずの香りと水餃子のもちもち感が、酢醤油だれとあいまってたいへんおいしくいただけました。