パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

縁見屋の娘

2017-10-29 | book
2017年3月文庫刊行、第15回、2016年の「このミス大賞」の優秀賞作品「京の縁結び 縁見屋の娘」を読んだ。

作者の三好昌子(あきこ)は、1958年生まれ。同年代の彼女が、新人賞を受賞。年齢的には遅咲きといえばそうだが、丁寧に人物を描き、エンターテイメント小説として、十分楽しませてもらった。江戸時代の京都を舞台にした時代伝奇小説。

口入屋の縁見屋は、代々娘で、それも26歳で亡くなるという。一人娘のお輪は、18歳。その不安にさいなまれ、京都が火事になる夢をみていたお輪。帰燕という行者が訪ねてくるところから物語は始まる。縁見屋の創業者、正右衛門の秘密とは。敵を探す武士の島村。お輪と幼馴染の徳次。帰燕は何者なのか。

丁寧な京言葉が印象的で、四季の香りも高い。単にミステリーものとあなどるなかれ。
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鶏だんご

2017-10-22 | food
これから寒い季節に向かいます。そんな時に、鍋に汁に、焼いてもOK。

材料 4人分
鶏ひき肉200㌘
・A「とき卵1/2個分、塩小さじ1/6、かたくり粉大さじ1、しょうゆ小さじ1
・とうふ(もめん)150㌘
・ミツバ50㌘(正味40㌘)
・ダイコン150㌘
・ポン酢しょうゆ大さじ2

作り方
①とうふはペーパータオルに包んで10分ほどおき、水気を切る。
②ミツバは茎も葉もみじん切りにする。ダイコンはすりおろす。
③ボウルに、ひき肉、①、ミツバ、Aを合わせて混ぜる。24等分にする。
④数回に分けてゆでる。鍋にたっぷりの湯を沸かし、手に水を少しつけ、③を丸めながら入れる。再度沸騰してから2~3分ゆで、すくい取る。残りも同様にゆでる。
⑤器に盛り付ける。ダイコンおろしにポン酢をかけて添える。

一言メモ
ミツバがなければ、ネギと、シソかショウガを合わせてもよいとあります。今回は、ネギとショウガでやってみました。

ゆで汁は捨てませんよ~。味をつけ、レシピで残った卵を加えてかき玉汁にします。味付けに私は中華スープの素を入れました。

肉だねの24等分は難しそうです。でも、調理用の角トレイに肉だねを一面に広げて等分に筋をつけてからすくえば、均等に分けられ、調理もスムーズです。

肉だんごは、冷えてもおいしいし、冷凍もできます。鍋や汁の具として、また、あんかけや焼き鳥のつくね風にもできます。
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活版印刷 三日月堂 海からの手紙

2017-10-15 | book
ほしおさなえの「活版印刷三日月堂」の第2弾、海からの手紙を読んだ。2017年2月刊行。
川越の印刷所、祖父の跡を継いだ、月野弓子が営む三日月堂を舞台に繰り広げられる人間模様。悩みを持つ人たちが、その解決と展望を手に入れる。

ちょうちょうの朗読会
小穂は図書館司書。人前で話すことが苦手で、英会話教室で出会った教師や学生、アナウンサーなど4人の20代の女性たちと、朗読会に挑むことになる。自信がない小穂だが、紹介のパンフを三日月堂で作ることになり、そこにある物語を挿入することになる。

あわゆきのあと
小学5年生の広太は、先生から聞いた活版印刷のことが気になっていた。そこで、三日月堂を訪れる。広太には、生後すぐになくなった姉がいた。家には小さな骨壺があった。そのつらい思い出を抱き続ける母。そして、その思いを共有する父。夏休み、一家は父の実家、富山へ法事に行くことになる。広太はある決断をして、三日月堂を訪れる。

海からの手紙
広太の父のいとこ、昌代は、恋人と別れ、昔、熱中していた銅板画にも興味を失っていた。そんな折、広太の母から聞いた印刷所、三日月堂のことを聞いて、訪れる。学生時代に製本の勉強もした昌代は、弓子と出会い、昔、銅版画を教えてもらっていた先生に連絡をする。

我らの西部劇
慎一は、心臓の病気になり、会社を辞め、静養することになる。官舎を出て、川越の父の実家に移り住む。ライターをしていた父は、大学4年に亡くなり、母親が一人で住んでいた。妻は働きに出て、中3の息子の祐也と妹のあすかと暮らす。慎一は、収入も不安定な父が苦手だった。祭りで訪れた書店で手に入れた豆本。そこには、小さい頃、父に連れられて訪れていた印刷所の名前があった。三日月堂を訪れる慎一。蘇る父との思い出。同人雑誌に父が寄せていた西部劇のコラム。そのコラムを出版する話があったが、父が出版直前に亡くなったことで、頓挫していたことを知る。父の息子への想い。慎一へ、そして祐也へ。

どの作品も、今を悩み、しんどさと同居しながら、生きる人々が主人公たちが、三日月堂を訪れ、新たな光を見出していく。人は常に、生と死と隣り合わせ。そして、生まれる時も生きる時も、死ぬ時も常に一人だ。でも、家族、友人、恋人など、いろいろな人たちに囲まれ、かかわりを持ちながら生きている。しんどいながらも生きている。生きていく、その理由探しの旅を一生続けている。
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ノーベル文学賞

2017-10-07 | book
今年のノーベル文学賞は、日本生まれのイギリス人、カズオ・イシグロさんだ。

奇しくも、2015年11月15日のブログで、最初の短編集「夜想曲集」をアップした。

なんともファンタジーな作品で、でも、男女の機微を音楽と絡ませて、
人生を語らせていた。

おめでとうございます!!

コメントで、ノーベル文学賞は、取ると、その後、名作が出ないジンクスがあるので、
そうならないように頑張ります・・・とあった。

スゲー
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厄病神

2017-10-01 | book
黒川博行の厄病神シリーズの第1弾、「厄病神」1997年3月刊行を読んだ。黒川は、1983年小説デビュー。1949年生まれ。

大阪を舞台に、建設コンサルタントの二宮啓之が、巻き込まれる産業廃棄物の処理場をめぐる利権。ヤクザや建設会社、政治家など、多くのからくりと人脈の中、追いつ追われつのバイオレンスアクション。その相棒は、ヤクザな男、桑原。
鍵を握る書類を狙われ、瀕死のところを逃げ出す二宮。
桑原は、寸前で得意の逃げをかます。負ける喧嘩には手を出さない。
時には助け、助けられ、ほんとうに相棒なのか、それとも厄病神なのか。それは、お互いにいえること?。

とにかく、展開が早く、飽きさせない。
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