パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

ロックの金字塔 「オール・シングス・マスト・パス」3/3

2008-07-31 | ビートルズ
3枚目は即興演奏を楽しめる。インストロメンタル。
A面が3曲[Out Of The Blue][It's Johnny's Birthday][Plug Me In]
B面が2曲[I Remember Jeep][Thanks For The Pepperoni]
このセッションにはクラプトンが当時所属していたデレク・アンド・ザ・ドミノスのメンバーが参加している。
特に[Plug Me In]はクラプトンにジョージ、デイヴ・メイソンが加わり、3人のギターバトルが繰り広げられる。
[I Remember Jeep]のクラプトンのギターがかっこいい。ジョージはシンセサイザーを担当している。
[Thanks For The Pepperoni]は[Plug Me In]同様の3人のギターセッションが楽しめる。

人生観、宗教観、恋愛観が、ロックあり、バラードありの曲に乗せて押し寄せる。
また、ボブ・ディランやエリック・クラプトンの後押しも。
最後が、まるでこれまでの閉塞感を打ち破るような乗り乗りのジャムセッション。
たまらないアルバムだ。

アルバムコレクターのサイトもある。ディープな世界。
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ロックの金字塔「オール・シングス・マスト・パス」 2/3

2008-07-30 | ビートルズ
「オール・シングス・マスト・パス」[All Things Must Pass]
続いて曲目紹介です。

1枚目の1曲目が「I'd Have Anytime(いつだってきみがほしい)」。エリック・クラプトンのギターが花を添えるスローバラード。あのボブ・ディランが共作(詩)。このころのジョージの交友関係の広さを物語る。

2曲目は盗作騒ぎで敗訴した「My Sweet Lord」。神を望むジョージ。この頃のジョージの精神状態を表す。元ビートルズ初の№.1シングルとなった。イントロのアコースティックとエレキギターはジョージのダブルトラック。

3曲目はバングラディシュでも取り上げた「Wah-Wah(ワウワウ)」。69年1月のゲットバックセッションで決定的となったポールとの思いを綴る。
ジョージとクラプトンの左右のギターがなんとも必聴。右チャンネルのギターのワウペダルがクラプトン。頭痛という意味がある。

A面の最後は[Isn't A Pity]バージョン1.バージョン2は3枚目のA面に。人生の哲学を歌うバラード。「何故人は心を傷つけ、愛を奪い合いのか。愛を与えることさえ忘れてしまう。なんて残念なことだ」

B面の最初は[What Is Life]このアルバムからのセカンドシングル。日本では結構ヒットした。「君の愛がなければ人生に何の意味があるのか」。

次の[If Not For You]はボブ・ディランのラブソングのカバー。クラプトンがドブロギターというカントリーで良く使われるギターで花をそえている。「君のいない世界など考えられない」

[Behind That Locked Door]。ボブ・ディランの4年ぶりのカムバックを題材にしたといわれる。「閉ざしたドアの向うから」である。

[Let It Down]「さあ、おいで。君の愛で僕を包んでくれ」強烈なラブソング。「レット・イット・ビー」のプロデューサー「フィル・スペクター」の重厚なサウンドが聞きもの。

[Run Of The Mill]直訳すると「工場の連続運転」。「ごく普通の」「並みの」「ありふれた」という意味。このころ人間関係で悩んでいたポールへのメッセージ。

2枚目のA面は1曲目、[Beware The Darkness]。ジョージの宗教観のメッセージ。

[Apple Scruffs]Scruffsとは薄汚れただらしない人をいう。ビートルズに合うためにアップルのオフィスのたむろする女性ファンたち。いわゆる追っかけを指す。ジョージは親愛の情を込めている。アッテンポの気持ちの良い曲。マストパスにはほんとうにいい曲が多い。

[Ballad Of Sir Frankee Crisp(Let It All)]サー・フランキー・クリスプは当時ジョージが手に入れた大邸宅の建築者。アルバムジャケットにもある広大な庭とあやしげな人形や地下には洞窟まであったらしい。かなり気に入っていたという。

[Awaiting On You All]アッテンポのロックンロール。実はこの曲が一番のお気に入り。歌詞は「神の名を唱えればだれでも救われる」というような宗教性が強い。このアルバムのそこかしこに宗教性が漂う。

A面の最後はアルバムタイトルの[All Things Must Pass]。

2枚目のB面は[I Dig Love]から。[Abbey Road]のSomethingを彷彿とさせるリンゴのドラミングが効果的なロックナンバー。

2曲目は[Art Of Dying]いわゆる死の美学。意味深長な歌詞だが、アップテンポの曲に乗せてクラプトンのワウ・ペダルギターが泣かせる。

3曲目は1枚目A面の最後の曲[Isn't A Pity]のバージョン2

最後の4曲目は[Hear Me Road]直訳では「聞いて神様」か。曲も内容も宗教観にあふれヘビー。
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ロックの金字塔 「オール・シングス・マスト・パス」1/3

2008-07-29 | ビートルズ
ジョージ・ハリスン(1943年2月24日- 2001年11月29日 58歳で没) はビートルズのメンバーの一人。4人のメンバーの中で一番年下、静かなるビートル(Quiet Beatle)」と呼ばれる。
ビートルズ時代のジョージの曲は、ジョンほどのパワーやポールのシャープさはないが、やさしい佳曲ともいうべきセンスのよいものが多い。
[With The Beatles]のDon't Bother Me
[Help]のI Need You,You Like Too Much
[Rubber Soul]のThink Your Self,If I Needed Someone
[Revolver]のTaxman,Love You To,I Want Tell You
[Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band]のWithin You Without You
[Magical Mystery Tour]のBlue Jay Way
[The Beatles]のWhile My Guitar Gently Weeps,Piggies Long Long Long,Savoy Truffle
[Yellow Submarine]のOnly a Northern Song,It's All Too Much
[Abbey Road]Something,Here Comes The Sun
[Let It Be]I Me Mine,For You Blue
シングルでは、The Inner light[Lady MdonnaのB面],Old Brown Shoe[The Ballad Of Jone And YokoのB面]である。

「オール・シングス・マスト・パス」[All Things Must Pass]は、ジョージが、ポールのビートルズ脱退表明の1970年4月10日から1ヶ月もない5月26日に製作開始、70年11月に発表した3枚組みのアルバム。翌年1月にはイギリスアメリカともアルバム№1を獲得した。
ロックの金字塔として今も人気の高い。ジョージ単独の3枚目のアルバムが3枚組みのマスト・パスである。
「あらゆるものは過ぎ去っていく」。1人のビートルからジョージ・ハリスンへ。これまでの栄光、多忙感、ストレスから、ジョンやポールからの開放感や将来に対する不安など、まだ27歳という若さのジョージがどういう状態にあったのか。
このレコードは今でも有名でオークションでもその完璧なものは高値で取引されるほどだ。

曲はほとんど68年から70年にかけて作られていたという。
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エッセイ集「蟹の縦ばい」 吉村 昭 16

2008-07-27 | 吉村 昭
連日、暑い日が続く。夜中に目が覚めることがある。そんなとき、お勧めは吉村昭のエッセイ。
緊張感あふれるストーリーは眠れなくなり、悲しく重いストーリーは夢見が悪い。
その点、吉村のエッセイ「蟹の縦ばい」:文春文庫昭和54年(1979)は、全編おだやかな作風とユーモラスさに溢れる短編集。とても心地よい。

著書が40歳代から50歳代に雑誌に掲載されたものの編集もの。内容も旅行記や食べ物、出会いなどでほんわかと人を包む。。
軽妙なリズムの吉村節が生きる。短編や歴史小説とは異なる作風で氏の懐の深さに感服する。

スランプは進歩のあらわれ「将棋と煙草」、勇気と親切「一円硬貨」、飲み方指南「無粋な男」、戦争の爪あと「デイゴの花」
定年「お巡りさん」、土地の顔「タクシー運転手」、親切「姫路への旅」、死後の妻たち「夫の死と花笠音頭」
馴染み客「ある女の死」、オジサンと呼ばれて「平均寿命」、酒づきあいの変化「仕上げの時期」
酒癖「よっぱらいの話」、浅草への想い「私のふるさと」
飲食店員ウォッチングやソース・米飯礼賛の項も。

「酒は仕事の原動力、信条は他人様に迷惑をかけないこと」と氏らしいマナー論もある。
つれあいである作家津村節子氏との項「亭主の素顔」もあり、興味深い。
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ブログ雑感 頻繁と怠惰

2008-07-26 | life
ブログに関する総務省調査の記事から

国内のブログはいくつあるのだろう。2,000万とも2,500万ともいわれているが、総務省の調査では、その中で月に1回更新されている数は この20%にも満たないというのだ。
ブログ利用者は、単に日記として記録するのではなく、それを情報発信し、コミュニケーションの場として活用することを期待している。
一方、アクセス数は、更新の頻度の低下に比して低下する。つまり、1月も更新しなければほとんど見られないといってもよいのではないか。
ブログは人に見せるものではない、あくまでも自己記録の手段だ、アクセス数やコメントなど関係ないといってしまえばそれまでだが、アクセス数が気になるのが人情。とはいえ、更新のために無理やりネタを探すのも神経をすり減らす。つまり更新することが開設の目的になってしまうなら、ブログの意味を成さず、重荷になるだけだ。いったんクローズし、また、やろうと思えば開設すればよい。
スポーツ選手やタレント、政治家などは、まさに毎日、材料に事欠かないであろうが、私などの凡人は週末更新がやっとこさである。それも仕方ないと思う。

また、迷惑ブログも急増しているという。これも総務省の調べで、今度は、頻繁に更新しているブログの12%が、広告収入を稼ぐのが目的で内容が意味不明だったり、出会い系サイトに誘導したりするものだというのだ。
典型は、ブログやブログ広告をクリックすることで開設者に収入が入る仕組みがあるし、サイトを開いただけで代金請求をする「ワンクリック詐欺」のブログ、出会い系サイトへの誘導など。内訳は、商品販売サイトへの誘導が38%、ネット広告収入タイプが17%、アダルトや出会い系が7%という。
1月で数百万かせぐ開設者もいるとう。さらには迷惑ブログの開設セミナーも開かれているというから驚きだ。

ネット犯罪・トラブルが叫ばれる中、利用者はいつも防衛するしかないのだろうか。犯罪と防犯はいつもいたちごっこの様相を呈する。

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自転車考(3)

2008-07-21 | life
日本経済新聞の7月13日(日)付け文化欄に、詩人の和合亮一さんの「魅惑の不惑のサイクリング」という記事が載っていた。
確かにペダルをこぎ、ハンドルを握ると、道路と一体となる自分がいる。「ちょっとした道路のへこみや小石にドキドキ」、全神経の極度の集中を「獣みたいだ」と著者は表現する。
段差や傾斜、起伏などが直に体に伝わるのだから心地よい反面、不快なことも多い。
よろける、ガクンときて首や手首に衝撃が走る。車道を走れば車と、歩道を走れば歩行者や自転車と同じ空間を共有する。ましてや交差点や店舗、住宅から道路へ、いつ人や車が出てくるかわからない。そういう道を時速15キロぐらいで走っている。
いつ事故に会ってもおかしくない状況にある。ましてや前へ出る力で2輪を支え、体はむき出しで空中を飛んでいるわけだから、衝撃も大きい。
事故から身を守るには交通法規の遵守はもちろんだが、ブレーキの整備や反射材の貼付、反射タスキの装着など、自ら守る術を尽くすことも必要。そして、野生の感ではないが、注意力を研ぎ澄ます。そこが緊張感のなせる業で、獣といわれる由縁なのだ。

しかし、体力とともに、その注意力も低下すると自転車も手放さざるを得なくなる時が来るのかと思うと侘しくなる。
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夏野菜百態

2008-07-20 | food
暑中お見舞い申しあげます。
梅雨も明けて、蒸し暑いながらも夏の空に向かい、栗の実がそよ風になびく。6月の初旬に花を咲かせていた。

5月の終わりに花をつけたキーウイの実も幼いながら葉の下で存在感感を示す。


夏野菜が満開だ。
5月の連休に花が咲いたピーマン、なす、きゅうり、トマト。それに5月中旬に蒔いた枝豆、とうもろこしもすくすくと育っている。。







畑は夏野菜の香りでむせるようだ。
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ツレうつ

2008-07-19 | book
「うつ」はだれでもなる病気という。
職場でも、メンタルヘルスということで研修を受けた。印象に残っているのは、職場と家庭の両方でストレスが溜まると行き場がなくなり、うつになりやすいというものであった。

新聞の人紹介の欄で見た本「うちのツレがうつになりまして」を図書館で借りた。
漫画が中心なので気軽に読めたが、内容はヘビーであった。
40歳、「自分はだめな人間だ」「役に立っているのだろうか」と自分を追い詰め、外に出れなくなる「ツレ」。治療、投薬で少しずつ自信がつき、自分を受け入れられるようになっていく。
「人生の夏休みと思えば」といえばそれまでだが、まじめでな人だからこそ、自分を追い詰めるのだろう。また、家族をはじめ、周囲の人の配慮もたいへんだと思う。わたしも何気ない言葉や態度で人を傷つけたりしているのだろう。明日は我が身。ストレスのはけぐちが酒や暴力でないように努めなければならないと思う。
一方、家族の包容力、家族力が試される場面でもあろう。
職場であれ、家庭であれ人間関係は常に存在する。その緊張感やわずらわしさが適度なストレスをもたらせばよいと思うのだが。
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すぐれもの 7 万年筆

2008-07-18 | すぐれもの
吉村昭のエッセイで「万年筆」の項がある。「私の流儀」(新潮文庫)
万年筆はイギリスで発明され、日本に輸入されたのは1884年というから120年以上前とか。
たしかに、登場した頃には、これまでの筆や羽のペンからすると、いつまでもインクが出てくる、まさにfountain pen 泉のペンであるのだろう。
筆圧も使う者に馴染んでくる、いつまでも使える万年の筆である。
私も中学入学の祝いに、叔父からいただいたのが万年筆であった。ちょっと大人の仲間入りをした気になった。卒論も書いた。
大橋巨泉が宣伝していた「ハッパフミフミ」のパイロット万年筆である。書く時に長くなり、しまうと短くなるアレである。

その万年筆もキャップが割れてすかすかとなった。今は隣の市にある万年筆屋で勧められたセーラーを使っている。
モンブランの万年筆が折れた時、それでもと思い、問い合わせたら治るというので持参した時からお世話になっている。
高齢の店主さんである。人柄もよく、勧められたらこれでいこうと思わせる。

それこそ仕事ではワープロソフトのお世話になり、家ではメールであるから、ほとんど使わなくなっている。
しかし、インクが流れ出る時の感触は、シャープペンやボールペンにはない気持ちよさがある。
ときたま使わないと何か落ち着かない。だから職場と家と常に置いている。でも、インクが乾燥し、補充する。何か申し訳ないような気になる。
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紫蘇群生

2008-07-13 | food
毎年、紫蘇(シソ)が群生する。今、高さ60センチぐらい。赤紫蘇は梅干に。我が家は青紫蘇である。
ウィキによると、中国の後漢末に、食中毒を治したという逸話から、「蘇」る「紫」ということで紫蘇というらしい。
夏の終わりにはそれこそ高さ1メートルにもなり、抜くのに一苦労。以前この作業で腰を痛めた。毎年、抜いて畑も起こし、別の植物を植えるのに、毎年生えて来る。すごい生命力だ。

青じそは、もちろん葉はそうめんやサラダの薬味に欠かせない。また、魚肉天ぷらを短冊に切り、一本一本、紫蘇の葉で巻いてフライパンで軽く焦げ目をつければOK。手軽にできる。わたし的には最高である。ただ、この葉は保存がきかないので、まさに季節限定の食材である。
また、夏の終わりに出る穂は、天ぷらに最高。また、穂の実をとって煮て食べる。熱いご飯の最高のおかずとなる。
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