パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

ひもくるりん

2015-09-27 | music/classic
ひもくるりん

超簡単ひも結束のひもくるりん。新聞,雑誌しっかり縛ってリサイクルがうたい文句。新聞で紹介されていた。値段は563円。


この手の商品は,市販されているのを探す労力よりも,通販で購入した方が楽。でも,使い方やそのうたい文句の是非はわからないのが難点です。でも563円という値段ですからね。買って,失敗してもいいかの世界です。

新聞や段ボールの梱包の紐結びは,上手い人は完ぺきなほどにきつく結ぶことができますが,不器用な私は,リサイクルボックスへ行く車の中でも紐がほどけるほどのいい加減さですから,た
めしに買ってみました。初めはコツを?めずにいたのですが,2回目からなんとかしっくりくるようになり,3回目以降はコツがわかり,手早く,ギュッと結べるようになりました。つまり,新聞紙が早くたまらないかと楽しみになりました。

このひもくるりんは,紐を手前に引く力と向こうへ引く力で紐をきっちり伸ばすことで,上手く紐をぐるぐる巻きにすることができます。

まず,20センチ余裕を持たせて手前に引きます。


そして,ひもくるりんをひっかけて,10センチを前に押しやります。ひもくるりんは,引く力と前に押す力の頂点となり,紐がぴんと張ります。


そして,徐々にひもくりんをぐるぐると巻き始めます。


すると紐がだまになり始めます。

新聞紙まで到達すると今度は紐が新聞紙に食い込み始めます。


そして,だまからひもくりんを抜きます。


だまが固まり,外れません。
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屋上のウインドノーツ

2015-09-23 | book
「屋上のウインドノーツ」は,1990年生まれの額賀澪の作品。2015年6月に刊行。茨城県生まれの額賀が,高校の吹奏楽部を舞台に,人間関係に戸惑いながらも成長していく青春群像を描いた。
人づきあいが苦手で,いじめの対象となるような女の子,給前志音と,部活動の先生と生徒の軋轢に悩み苦しんだ経験を持つ日向寺大志が交互に語る構成で進む。

人間関係に疲れ,幼馴染と違う高校に進学した志音は亡き父が熱中したドラムを練習していた。屋上でそれを3年生の大志に見られ,吹奏楽部に勧誘される。

こんな子いるよなと思わせる志音。自らも葛藤を持ちながらも,部をまとめていこうとする大志。

家族もそれぞれ悩みながらも生きている。前作,「ヒトリコ」でも学校を舞台に,その閉ざされた空間で生きる子供たちにエールを贈った。いろんな人間が集まり,でもそこから逃げる術を知らない子供たち。9月は子どもたちの自殺が多い季節だという。

コンクールの地区大会,県大会がクライマックス。志音と大志の成長がいい。思わず拍手を送りたくなる。
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君の膵臓が食べたい

2015-09-22 | book
「君の膵臓が食べたい」。大阪在住の作家,住野よるのデビュー作。2015年6月刊行で2か月に満たないうちに7刷という。久々に胸キュンの物語を読んだ。

青春まっただ中,高校2年の夏。
読書好きで自分の世界にいるのが好きな,男子生徒「僕」が,ふとしたきっかけで,同じクラスの人気者,快活な女子生徒,山内桜良と出会い,桜良が不治の病に侵されていることを知る。桜良の積極的なデートの誘いに戸惑いながら,2人は同じ時間を過ごすようになる。そして,男の子は自分が変わってくのを感じ始める。

2人の会話の軽妙さと,その背景にある切なさが相まって,1人の人間が,人との出会いによって覚醒し,成長していくさまは,たまらなく狂おしいほどだ。肉食系の女子と草食系の男子という設定は,韓国映画の「猟奇的な彼女」に通じるものがあるが,そこに成長というネタをちりばめたところがいい。

最後のあっけない桜良の死と桜良の友人,キョウコ(恭子)とのその後はご愛嬌としても,桜良の日記「共病文庫」をお母さんから渡されるシーンは,ある意味クライマックスか。とにかく桜良と「僕」の会話を十分に楽しんでほしい。

表紙の2人と2人がいない中表紙が,いやがおうにも,切なさを盛り上げる。人は,いつかはこの世からいなくなり,人の心だけに宿る。だから頑張って生きているのだ。4か月という2人の凝縮された時間を堪能して欲しい。

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音楽という<真実>

2015-09-21 | book
これままた,今話題の作曲家,ピアニスト,千葉県出身の新垣隆の「音楽という<真実>」を読んだ。2015年6月刊行。

1970年生まれ。45歳の新垣の音楽遍歴。父と母,そして一人の兄との生活。音楽一途であった子供の頃,中学,高校,そして大学でのそれぞれの出来事が赤裸々につづられ,2014年2月の記者会見。佐村河内との出会いと別れの18年間が語られる。そして今,非難と激励,後悔と情熱を語る。あまりに純粋でピュアな人柄が故に起きたずるずるな18年間。hiroshimaそして高橋大輔への思い。

音楽とはかくも広く,多様なものであり,多くの人々が関わっているものなのだ。そして,そこには先人という背中があり,そこについていくのか,乗り越えるのかという選択肢が横たわる。作曲,演奏への思いがストレートだ。それにしても先日見た,御殿(踊るさんま御殿)での新垣のキャラが強烈で,まさにこの本の通りのキャラであった。それが故に,新垣はやっと本来の新垣を取戻す時を迎えたと思える。しかし,新垣は,その汚れキャラと純粋な実態のギャップが強烈だ。だからマスコミを彼を露出しようとするのだろう。今の名声は,佐村河内との出会いが無ければ,どうだったのか。しかし,ごストライターの18年間は長いと思うが。

でもこれからの彼の人生は,終わってみなければわからない。それが遠回りだったのか,ショートカットだったのか。
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一〇三歳になってわかったこと

2015-09-20 | book
今,話題のベストセラー。篠田桃紅(とうこう)の「一〇三歳になってわかったことー人生は1人でもおもしろいー」を読んだ。1913年(大正2年)生まれ。103歳の彼女は墨を使った美術家である。2015年4月発刊で翌5月には第7刷という。女性が生きにくかった時代に生まれ,戦争を経験し,病気で兄妹を亡くし,一人で生きている。サブタイトルの1人でもおもしろいは,ちょっと違うのではと思うが,103歳が人生を語る。

103歳と言う年齢は,さすがに同世代も少なくなり,寂しく,死も身近にあり,恐れを感じていることだろうと思っていた。ところが,肩ひじ張らすに運命を受け入れ,その中で大切にしてくれた人々と出会い,自分を見失わず,毎日を受け入れて生きている。その静謐なあり方が皆に受け入れられているのだろう。国際的にも有名な美術家だそうだ。その彼女を登場させるとは,さすが幻冬舎だ。

篠田の生き方は,50代,60代,70代の人でも,それぞれ,かくありたいと思わせるあり方なのだろう。できそうもないからこそ,憧れ,実践したいと思うのだろう。篠田には,生きることへの強い信念がある。これがよい。
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栗ご飯

2015-09-19 | food
もうすぐ彼岸。暑さ寒さも彼岸まで。それにしても台風18.19.20号と,この秋は蒸し暑い夏から,一気に足も冷える秋に突入した感がある。
秋の味覚といえば栗。もちろんいただいたもの。いただいたはよいけれど,栗の皮むきも一苦労。だから余計に大切にいただきます。

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御宿かわせみ(18) 秘曲

2015-09-13 | 御宿かわせみ
御宿かわせみの18冊目「秘曲」1993年7月刊行

「念仏踊りの殺人」
父が亡くなったと聞いて,かさせみの女中のおたまは木更津の実家に帰るが,その念仏踊りの夜に殺される。
おたまの家には父の後添えのお辰とその娘,お梅がいた。おたまが殺される理由は何か。お梅には名主の手代との縁談があった。
名主吉衛門の倅は,おたまに言い寄っていたという。おたま殺しの犯人を追う東吾とるい。
「松風の唄」
東吾が通う銃隊調練所に川上武八という御家人がいた。妻は1人娘が生まれた時に亡くし,一人娘は近所の旗本へ奉公に出た17歳の時に事故で死んだという。
そのうち,修練所で銃が紛失する。武八に隠された悲しい過去と恨み。
花世の東吾を「ととさま」,るいを「ばばさま」という幼児語のかわいらしさが武八のむなしさをより際立たせる。
おたぬきさん」
東吾は講武所からの帰りにお吉から団子を頼まれる。その道すがら相模屋の辰三郎の女房のお勝35歳が茶店で毒を盛られ殺されるのに出くわす。
辰三郎30歳は,2年前に病死した先代の相模屋清右衛門の弟だった。お勝はその清右衛門の妻だった。
江戸の馬市」
狸穴で馬市に出かけた東吾は,馬を引く15,6歳の娘おきくを酔漢から救う。そのおきくが義理の兄孫太郎と,姉のおよねを探しに来たと東吾を訪ねてかわせみにやってくる。
姉は5年前に江戸の馬市に出かけ,行方不明になった。
その孫太郎が死体となって赤坂の池に浮かんでいた。東吾は,死体の近くの岡場所にいるのではないかと見当を付けたが,手掛かりがない。
冬の鴉」
姫路藩酒井家の奥女中が出入りする商家から金が盗まれる事件が立て続けに起きる。
源三郎は東吾に相談をかける。酒井家出入りの塗物問屋に張り込む源三郎は無事犯人を召し取る。
そんな騒ぎの中,かわせみには備中阿部家の家中,石原勘三郎がお吉を訪ねてくる。乳母ではないかと言うのだが,もちろん,お吉には心当たりがない。
目籠ことはじめ」
狸穴で紹介された竹細工職人の清太郎28歳とお内儀のおみや。清太郎は日本橋の竹細工物の老舗井筒屋の倅だという。18の時に家を飛び出し,瀕死のところをおみやに助けられたという。
そのおみやから東吾は,清太郎が井筒屋に帰れないかと相談を受ける。
井筒屋では病弱な次男,橋之助は3年前に病死していた。
井筒屋の重兵衛とおえいは清太郎との再会に喜ぶが,おみやは浮かない顔。一途なおみやの思いが,重兵衛とおえいに過去の出来事を思い起こさせる。
秘曲」
麻生の父が習う能の鷺流。その一子相伝の秘曲をめぐるお家騒動と麻生七重の幼馴染の琴江の息子麻太郎と東吾,るいの運命の出会い。
麻生七重がるいを能の舞台へと誘う。るいは,麻生家を訪れ,そこで木村主馬と,その妻,七重の幼馴染,琴江とその息子3歳になる麻太郎と出会う。
その後,当主の広信に秘曲を伝えるべく広信の父晴信の従妹,京の御所の女官綾路は娘の高信を江戸へ向かわせる。
跡継ぎの無能さと男子継承の伝統の難しさ。
その高信を襲う広信と母正香の陰謀。高信に救いを求められる東吾。無事,京へ向かう高信をかわせみで見送り,麻生家へ向かった東吾は,七重の幼馴染,琴江と麻太郎と出会う。
宗太郎と七重の娘,花世と貝合わせで遊ぶ東吾。その謡曲花月は,謡曲を描いた右の貝はあったが,左の貝が無くなっていた。そして,ようやく東吾は琴江の顔を思い出す。
菜の花月夜」
かわせみに赤ん坊の捨て子があった。るいは赤ん坊に付っきりで,東吾は面白くない。そんな折,東吾は木村麻太郎の件を東吾に相談する。子どもをめぐる東吾とるい。
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寂しさの力

2015-09-06 | book
中森明夫の「寂しさの力」を読む。2015年3月発刊。芸能界でインタビューを行い,アイドル評論家。寂しさは生きるための力なのだ。

自らの過去,龍馬やウォルトディスニー,ヒトラー,大杉栄,スティーブ・ジョブズといった歴史上の人々。酒井法子,山口百恵,冬ソナのパク・ヨンハ,ユーミン,中島みゆきなどの芸能人,モンテーニュ,ルソーなどの古今の哲学者まで例にとり,小さい頃からのトラウマがいかに生を作り上げてきたか。

人はだれも一人ぼっち。泣きながら生まれて,一人で死んでいく。残されるのは思い出だけ。
だから,寂しさが自らをけん引する力なのだと。だから寂しさを力に変えようと。

モンテーニュの「エセー」,ベートーベンの第9シンフォニーの第3楽章などのくだりはおもしろい。
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