日本中世文学を専攻した安良岡康作の方丈記は、1980年(昭和55年)2月刊行。2017年2月で第52刷。大福光本を底本。12のセンテンスに分け、センテンスごとに本文、現代語訳、注釈、解説を配置。最後に作者、構造、価値、文芸誌的意義を述べた方丈記概説を掲載した。安良岡は、1917年大正6年生まれ、 2001年(平成13年)に亡くなる。
安良岡は、「現実に押し流されることに満足できないで、何とかして、現実を超えた高みに自己の真に生きる道を見出そうと希求する人も存する。この生きる道を真剣に求める人こそ、方丈記とその著者が特に予想し、期待する読者であると思われる。そういう読者の存する限り、この古典は、いかなる時代をも生き続ける意義を持つものと、わたくしは信ずるのである。」という。
講談社学術文庫らしく詳細な注釈が魅力。市古岩波と安良岡講談社を枕元に置いている。
安良岡は、「現実に押し流されることに満足できないで、何とかして、現実を超えた高みに自己の真に生きる道を見出そうと希求する人も存する。この生きる道を真剣に求める人こそ、方丈記とその著者が特に予想し、期待する読者であると思われる。そういう読者の存する限り、この古典は、いかなる時代をも生き続ける意義を持つものと、わたくしは信ずるのである。」という。
講談社学術文庫らしく詳細な注釈が魅力。市古岩波と安良岡講談社を枕元に置いている。