パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

節分とチャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲

2010-02-06 | music/classic/Tchaikovsky
寒い日には、チャイコフスキー。今年も粉雪が舞っています。寒風吹きすさぶ頃には、ペーター・チャイコフスキーが聴きたくなります。スラブの極寒の地にふさわしい、哀愁の極まりない、あのメロディが恋しくなるのでしょうか。

その中で、チャイコ唯一のヴァイオリンコンチェルトを。
ベートーベン、メンデルスゾーン、ブラームスと並び4大の1曲です。

とにかく、最初から最後まで、チャイコメロディに浸れます。哀愁、せつなさ、厳しさ、激しさてんこ盛り状態で迫ります。

どうしてここまで切ないのか。1878年、53歳の生涯の中、チャイコ38歳の時に作られた3楽章からなる。2楽章と3楽章の間はない。

ヴァイオリンテクニックが高く、3年間は演奏するものがいなかったらしい。1881年に初演。音楽評論家のハンスリックは「安物のウオッカの臭いがする」と酷評されたらしい。しかし、このロシアの香り満載が、逆にたまらない魅力なのです。

また、管弦楽とのコラボがすばらしい。補完、競争。相互に高め合います。

1楽章は、ソリストと管弦が、がっぷり四つ。荘厳で美しいメロディが次々と押し寄せます。
2楽章は、ゆったりとした陰鬱なアンダンテ。なんて美しいのでしょうか。
息次ぐ暇もなく、フォルテシモから、強烈なヴァイオリンソロへ。まさに対立し、競い合うソロと管弦。
そして、フィニッシュへ。

各楽章がそれぞれ変化に富み、三楽章合わせて、30分前後の曲なので聴きやすく、親しみやすい1曲です。

今回は、ロリン・マゼールのベルリンフィル。ソリストは、ギドン・クレーメルです。1979年12月の録音。チャイコフスキー作品集のCDから。
マゼール49歳、クレーメル32歳という若々しくも先鋭な2人の演奏も聞き物となっています。
33:43 ①17:49②5:45③10:00
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チャイコフスキー 7「チャイコ5(4)」

2008-02-28 | music/classic/Tchaikovsky
ロリン・マゼールのチャイ5。
1930年、フランス生まれのアメリカ育ち。8歳でニューヨークフィルを振ったという。
重厚で落ち着いたチャイコの5番。80年、マゼールが50歳を前にクリーブランドオケを振った。
1楽章14:44 2楽章13:31 3楽章 6:06 4楽章11:17  
45分38秒
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チャイコフスキー 6「チャイ5(3)」

2008-02-27 | music/classic/Tchaikovsky
引き続きチャイ5シリーズです。
チャイコのバーンスタインといえば、シンフォニー6番が有名。この5番もバースタイン特有のゆったりとしたテンポから丁寧に抑揚を持った表現が繰り広げられる。メロディアスな5番がよりロマンティックに。
アメリカ、ヨーロッパを問わず活躍したバーンスタイン(1918~90)の70歳を目の前にした88年、ニューヨークフィル。デジタル録音。
1楽章16:22 2楽章16:28 3楽章 6:19 4楽章13:26  
52分29秒
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チャイコフスキー 5「チャイ5(2)」

2008-02-26 | music/classic/Tchaikovsky
チャイコの5番でロシアの指揮者をもう一枚。
スベェトラーノフ。73歳、2002年に没。ロシア国立シンフォニーオケのチャイコシンフォニー全曲録音から。90年、東京サントリーホールのライブ。
1楽章14:01 2楽章14:16 3楽章 5:17 4楽章12:44  
46分35秒
右に管、左に弦。じっくりと叙情的に、緩急起伏に富んだロシア、チャイコの世界に浸れます。
公式サイトファンサイトもあります。
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チャイコフスキー 4「チャイ5」

2008-02-24 | music/classic/Tchaikovsky
昨日の大風。今朝今季一番の積雪となりました。

雪見障子から見る景色に合うのはロシアの作曲家チャイコフスキーだよな。

シンフォニーの第5番。
4番と6盤の中にあり、いまいちその存在が薄い。88年、48歳の時の作品。
ムラビンスキー(03年~88年)の雄大で思い切りのよい繊細なタクト。
ロシアの完璧主義者、孤高のマエストロである。手兵レニングラードフィル、60年盤から。日本ではまさに昭和という時代に生きた。
ムラビンスキーはこのシンフォニーを一番多く取り上げたという。ちなみに2番目はショスタコの5番。
全てに民族的なメロディーが支配し、物悲しい。

1楽章14:33 1楽章からロシアの大地が迫り来る。ドラマティックで民族的なうねりに圧倒される。
2楽章11:53 なぜこれまでに物悲しいのか。有名なホルンの調べが美しい。ファゴット、オーボエ、フルート、クラリネットとのからみも聞き応えあり
3楽章 5:29 美しいワルツの調べ。個々のアンサンブル。5分の妙。
4楽章11:01 さばきあざやかなマーチ風な威風堂々の進行。アンサンブルの構成力も一段と増す。 
42分56秒
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チャイコフスキー  3「チャイ1(2)」

2008-01-18 | music/classic/Tchaikovsky
日本全体を寒気団が覆う。
こんな日は、チャイコのシンフォニー1番「冬の日の幻想」が合います。
1964年、ロリン・マゼール33歳の時のウィーンフィル。
しっかりとしなやかに芳醇な伝統。すがすがしいチャイコです。42分4秒。

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チャイコフスキー 2「チャイ4」

2007-12-30 | music/classic/Tchaikovsky
シンフォニー4番。37歳、冬の作品。
メック婦人への書簡から詳細な説明がなされている。
運命。夢と現実。苦しさと喜び。人生のはかなさを激しさと、北の凍てる大地を奏でる民族音楽で切ないまで我々を叩きのめしてくれます。

1楽章 管の咆哮、弦の熱く重い響き、ティンパニーの強打。現実と夢の交錯
長く激しい1楽章と対比するような2楽章の民族的大地の悠久な流れに身を任せます 悲哀の楽章
とりとめない、散乱する絵を見るようなリズミカルな3楽章
管と弦の交錯する強調と緊張の4楽章 すげー

カラヤンの76年、ベルリンフィル。凛としてタイト。圧巻です 41:56
1楽章18:47 2楽章 9:02 3楽章 5:45 4楽章 8:22

カラヤン62歳、71年のベルリンフィル。42:33。管弦とも力量は76年録音を上回り、ぐいぐい引っ張るカラヤン。ドライブするベルリンフィル。激しく陰鬱なすばらしい演奏です。録音は76年のものが秀逸。
1楽章18:41 2楽章 9:58 3楽章 5:21 4楽章 8:20 
つらくむなしいときは、この71年版です。迷惑に鳴らないよう誰もいないときにボリュームを上げて浸ると最高に効きます。
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チャイコフスキー 1「チャイ1 冬の日の幻想」

2007-12-23 | music/classic/Tchaikovsky
メロディメーカーとして名高いチャイコフスキー。
メロディラインの美しさと管弦の芳醇と激しさは、聴衆を魅了し続ける。
シンフォニー6番の悲愴や4番の激しさ。
テーマが何回も登場ししつこいとの不評もあるが、このしつこさが心地よいこともある。
冬に合うといえば、シンフォニー1番の「冬の日の幻想」であろう。1866年、チャイコが26歳の作品。
1楽章は旅をテーマに列車での冬景色を創造させるし、2楽章のホルンの哀愁を帯びたテーマはこれからのチャイコの飛躍を創造させる。4楽章のロシア民謡風の旋律はすがすがしい。全体を流れる陰鬱感はやはりチャイコの専売特許である。
チャイコといえばカラヤンであろう。70歳、79年のベルリンフィルは録音もよく、シャープで資質の高い演奏はチャイコに合う。44分21秒
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