『日本語の古典』という新書本を読んだ。今年の1月発刊。著者の山口仲美は、日本語学者で1943年生まれ。
今,なぜ,古典の紹介本を手にとったのか。中学校,高校のとき、授業が,よくわからなかったトラウマなのか。
あの時は,授業だから仕方なしだった。内容も一部のみで,古語辞典片手のものだった。ただ,祖先の人たちの当時の感性を知ることは,楽しかった。今になって思えば、あの頃知った感性は、年を取るに従って、じんわりとにじみ出てきたように思える。方丈記の虚空感、徒然草の距離感、枕草子の美意識、源氏物語のストーリー性などなど。
この本は,新書で,奈良時代から江戸時代にかけて作られた30の「古典」の名作を紹介した。それぞれの作品の気に入っているテーマをエッセイ風にあらわしたので,一口メモとして読める。入門編と思えば,どこから読んでもいい。
著者は,古典の必要性を「相対性」と「創造性」にあるという。今,私達の生活は,絶対的なものではなく,先人達の長い歴史が積み上げられたものである。昔の考えや慣習を知ることが今を絶対と思うことから脱却することなのだ。相対化するチャンスだ。今の価値観は絶対的なものではない。過去を学ぶ必要があるのだと。
また、古典を読むハラハラ、ドキドキ感は、創造性を育む養分となるという。
今回、取り上げれた古典の名作は、古事記、日本書紀、風土記、竹取物語、伊勢物語、うつほ物語、蜻蛉日記、大和物語、落窪物語、枕草子、源氏物語、堤中納言物語、大鏡、今昔物語集、方丈記、平家物語、とはすがたり、徒然草、太平記、風姿花伝、狂言、伊曾保物語、好色一代男、おくのほそ道、曽根崎心中、雨月物語、東海道中膝栗毛、蘭学事始、南総里見八剣伝、春色梅児誉美である。
巻末の参考文献がありがたい。また、読みたいと思う作品があれば触れることができる。しかし、著者の読書力には、驚く。千里の道も一歩からというが、すごい。
今,なぜ,古典の紹介本を手にとったのか。中学校,高校のとき、授業が,よくわからなかったトラウマなのか。
あの時は,授業だから仕方なしだった。内容も一部のみで,古語辞典片手のものだった。ただ,祖先の人たちの当時の感性を知ることは,楽しかった。今になって思えば、あの頃知った感性は、年を取るに従って、じんわりとにじみ出てきたように思える。方丈記の虚空感、徒然草の距離感、枕草子の美意識、源氏物語のストーリー性などなど。
この本は,新書で,奈良時代から江戸時代にかけて作られた30の「古典」の名作を紹介した。それぞれの作品の気に入っているテーマをエッセイ風にあらわしたので,一口メモとして読める。入門編と思えば,どこから読んでもいい。
著者は,古典の必要性を「相対性」と「創造性」にあるという。今,私達の生活は,絶対的なものではなく,先人達の長い歴史が積み上げられたものである。昔の考えや慣習を知ることが今を絶対と思うことから脱却することなのだ。相対化するチャンスだ。今の価値観は絶対的なものではない。過去を学ぶ必要があるのだと。
また、古典を読むハラハラ、ドキドキ感は、創造性を育む養分となるという。
今回、取り上げれた古典の名作は、古事記、日本書紀、風土記、竹取物語、伊勢物語、うつほ物語、蜻蛉日記、大和物語、落窪物語、枕草子、源氏物語、堤中納言物語、大鏡、今昔物語集、方丈記、平家物語、とはすがたり、徒然草、太平記、風姿花伝、狂言、伊曾保物語、好色一代男、おくのほそ道、曽根崎心中、雨月物語、東海道中膝栗毛、蘭学事始、南総里見八剣伝、春色梅児誉美である。
巻末の参考文献がありがたい。また、読みたいと思う作品があれば触れることができる。しかし、著者の読書力には、驚く。千里の道も一歩からというが、すごい。