
「キャロル」で1950年代のNYの雰囲気を完璧に演出した トッド・ヘインズ の新作。
その演出力を今回も存分に発揮している。
今作では、1920年代後半のNY、そして1970年代後半のNY が舞台。
2つの物語が並行して描かれるが、共通しているのはそれぞれの主人公が単身で大都会に来ること。
大都市NYに一人やってくる姿を、それぞれの時代のテイストで魅せる。
人たちのファッションやふるまいだけで、これだけ時代の雰囲気が伝わるとは!
~ここからネタバレ気味になります~
(そのためアップのタイミングを公開終了まで待機)
そして2つの物語に共通しているのが、2人とも耳が聞こえないこと!
このため、街のノイズしか耳に入ってこない(汗)
画期的な構造! でありかつ次はどうなるかハラハラさせられる。
そして当ブログ的に決定的な場所が登場するに至り、圧倒されてしまった。
1つ目は、ニューヨーク自然史博物館。
子供時代に何度となく見学に行ったアノ場所で、子供目線の物語が進むだけで郷愁が止まらない(涙)
そしてダメ押しが2つ目。
クイーンズ美術館内にある、ニューヨークの大ジオラマ!(写真:上部の通路でサイズ感がわかる)
近所に住んでいた私は何度となく通ったし、大人になってからも当然再訪している、思い出の場所(アップ写真は生写真!)
ここで物語はクライマックスを迎え、謎が解き明かされる。
子供時代への郷愁だけでもうたまらないのに、更にドラマが加わり、もう涙が止まらない(笑)
結論:1920年代後半のNY、そして1970年代後半のNY を舞台に、トッド・ヘインズが語る マジカルな物語。