安倍総理が辞任表明しました。
今日2時から開かれた記者会見をテレビで見ながら、昨日のことを思い出していました。昨日のことというのは、森美術館で開かれている「ル・コルビュジエ展」に行った際、館内で安倍昭恵さんのご一行と遭遇したのです。公務の一環として、研修なのでしょうか、係員の説明に耳を傾けながらひとつひとつの展示を丁寧に見ておられた様子。係員の言葉のはしばしを盗み聞き・・・いえ、聞こえちゃった(笑)ところによると、クセナキス、コンポジション・・・などなど、決してわかりやすい解説とは思えなさそうな(失礼)言葉が聞こえてきましたが、ウンウンと頷きながら熱心にご覧になっていました。きっとそのときは、総理の決断をご存じなかったのかもしれません。どのような場所に行こうと、総理と同様にああして人に囲まれ続ける生活は、本当に大変なんだろうと思います。誰に囲まれるわけでもなく、1人でのびのびと展覧会を見ていられる僕は、はるかに気楽な存在です。かつて師匠には、「建築家というのは、ヨットに乗って大海原を航海しているようなものだ。誰にも気づかれないことも多いし、風に身を任せて場渡り的だ。ちょっと風にあおられて帆がひっくり返っては、1人でウンセウンセと元に戻して、方向を修正しながらまたゆっくりこぎ出していく。そんな小さな存在だ。だが、これ以上ない大きな自由がある」と言われたことがあります。
コルビュジエも海を愛し、自由に生きて海で最期を遂げました。僕はコルビュジエ並みに自由に建築家人生を送っていけるだろうか?
そんなコルビュジエ展の感想は、また次回に。