アウトドアリビング

2020-04-19 22:27:49 | 印西爽居


コロナ禍により外出を控え、家にとどまる状況が続きます。
ずっと家にいるなんて、息苦しくてしようがない。それは当然そうなのだけれど、なるべくその時間をよいものにしたい、と思います。

写真の「印西爽居」は、そんなことを考えながらつくった家でした。
施主の仕事の関係で、数日間の自宅待機期間が定期的にある生活でしたから、なるべくその期間を居心地よく過ごせるような工夫、なにかないかな?
そんなところから設計が始まっていきました。
そうしてたどりついたのが、アウトドアリビングという考え方です。文字通り、家の外にもリビングのようなスペースがあること。



室内のリビングはほどほどの広さにとどめつつ、リビングからデッキスペース、そしてそこからタイル敷のテラスへと空間がつながります。
家の中と外を、行ったり来たり。
それは暮らしのなかに独特に変化と気分転換をもたらしてくれます。



一戸建ての家では、建ぺい率や容積率で、土地のなかに建物が建つ範囲は制限されます。
逆に言えば、何も建たない屋外スペースが一定面積だけ必ず残ります。
そのスペースを、たんに通路であったり、余っちゃった・・・という使い方にするのはとてももったいですね。
そんな余白を、ぜひ活きたスペースにしていきたい。
家の計画の際に、屋外のアウトドアリビングを少しでも予算化してプランに組み入れると、家で過ごす時間がまるで変わると思います。
きっとこのコロナ禍のさなかにも、印西爽居のアウトドアリビングは活用されていることでしょう。

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増築中!

2016-06-02 09:50:47 | 印西爽居


2009年に完成した住宅「印西爽居」に増築工事をしています。もともと増築をする予定で新築のプランを考えておいたのですが、ご家族が増えて手狭になったこともあり、いよいよ決行!となったのでした。
徐々に増築スペースができあがってくると、部屋と庭とのつながりもより良い雰囲気になり、ちょっとした中庭のような雰囲気になりました。増築をすることで、この家が完成するような気がします。

それにしても、工事中は音とホコリもありますから、住みながらの増築はやはり大変なもの。そうしたなかでは、信頼のおける工務店さんにお願いしたいところです。
この増築工事をしてくれているのは、船橋市のみくに建築さん。工事監督も大工さんも電気屋さんも、もう何年も前に新築した時と同じメンバーです。
一軒の家の物語のなかに、そうした作り手の顔が刻まれていくのは素晴らしいことですね。

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印西にて

2015-01-17 20:17:47 | 印西爽居

 千葉県に建てた「印西爽居」に、点検のために訪れました。

 竣工してから6年が経ちました。ピカピカだったところが落ち着き、素材は経年変化の味わいを出すようになり、庭木は大きく成長しました。
独特の存在感を出すようになり、腑に落ちました。じんわりといいなあと思うことができ、このようなときに、この住宅をつくってよかったと実感します。
それもこれも、施主のKさんが愛着をもって手入れをしてくださり、大切にして暮らしていただいているから。

 工務店の工事監督さんと見廻りながらチェックをして、一部、手直しをした方がよいところもありました。これから修繕の段取りにはいります。

 オーダーを受けて住宅をつくることのよいところは、誰のためにつくっているかがはっきりわかっていることなのだと思います。
敷地の状況や、その人の生活に合わせてつくる。
当たりまえのことのようでありながら、建物というモノばかりに意識がいくと、根本の部分でおかしなことになってしまいます。
建物というモノをつくることを通して、最終的には、施主にとっての「居場所」をつくることが大切なのですから。ぼくはそのように思います。



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久々の訪問

2010-11-01 11:22:03 | 印西爽居

オノ・デザインで設計した住宅「印西爽居」に、バーベキューに招いていただき久しぶりに訪れました。

雨上がりの曇り空。そういえば、ここしばらくは晴れた日に訪れたことがなかったなと少し残念にも思いつつ、モノクロームのイメージにしっくりとはまる雰囲気を思い描きながら、家に向かいました。そう、この家は中も外も、白と黒を基調としたモノクロームでできていて、その中にある木の家具や植栽の緑が、美しく映えるように考えてつくりました。ですから、晴れた日の華やかな雰囲気も良いけれど、雨や曇りの日にこそ、しっとりとした雰囲気が引き出されることを期待していたのです。

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家ができあがってから2年半の間に、植えた木々がすっかり大きくなりました。リビングとつながるデッキに植えられた木はモミジ。昨年、紅葉した写真を施主のKさんが送ってくださいました。黒い窓枠に切り取られた赤。そんな日本的な季節感と風景は、やはり美しいと思います。今年も、もうすぐそんな季節になります。

このモミジもすっかり大きくなって、窓の外に心地よい居場所ができ、同時に緑が室内に心地よい陰影をもたらしてくれていました。

この家ができたときにはまだ幼かった子供たちも、大きくなって、家の中を走り回っています。かつては、僕のヒゲとメガネ顔を見ては泣いていたのに、今では、庭の草花を僕に案内してくれます。来てヨカッタ(笑)

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初めてこの敷地を訪れたときは、林を伐採して宅地分譲したばかりの、寄る辺のない雰囲気でした。家ができあがって、少し時間が経ち、そこに、居心地の良い寄る辺ができあがりつつあるように思えて、嬉しく思いました。自然素材を多用した家ゆえ、時折メンテナンスは必要です。施主のKさんが、室内を整然と保ち、木部にワックスをかけるなど、家にしっかりと手をかけてくださるおかげで、なんていうのでしょう、内側からぼおっと光るような味わいが、生まれてきているように感じました。設計者としては、頭が下がる思いです。

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一年点検

2009-05-24 12:31:26 | 印西爽居

先日、千葉の住宅「印西爽居」に一年点検に行きました。木製の建具が多いこの住宅。木製の建具は、家ができあがってからしばらくは、温度や湿度の変化でどうしても歪みやすいという宿命をもっています。それを様子を見ながら、必要に応じて調整していくことが必要です。今回の点検ではそうした箇所を念入りにチェックしました。
僕は常々、住まいの「質感」を大切にしたいと思っています。風合いともいうのでしょうか。できた当初よりも、むしろ年月を帯びて味わいを増していく雰囲気は、日々の単純な暮らしそのものを美しいものにすると思います。木製建具には、そんな風合いが宿る魅力があります。無垢の木の床もそう。ペンキ塗りの窓枠が、人の手に触れて少しずつ黒ずんでいく様も。そして、緑も。時間を帯びて古びていくことを積極的にデザインに採り入れていくことは、想像が膨らんでとても楽しいものです。

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印西爽居のデッキコーナーはリビングからひとつづきになっています。デッキの床も雨風にうたれて灰色を増し、なじんできました。モミジも少し枝葉を伸ばしてきました。植えたばかりの頃は、どこか明るい天日にさらされていたようなこの空間も、陰りのある、秘めやかな雰囲気になってきました。
この住宅の外壁が黒く塗られているのも、そんな雰囲気に呼応させたかったからでした。その黒い壁が美しく保たれるように、自ら塗料を塗り直してくれた住まい手には、頭が下がる思いです。

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