自然にゆだねて。

2023-09-23 22:27:38 | 自由が丘の家


僕のアトリエの玄関ドア。できあがって10年ぐらい経ちます。木枠のドアに、堀商店の真鍮製のドアハンドルがついています。
真鍮の色は鈍くくすみ、ドアの木枠も細かなキズに覆われ、色も剥げ落ち、いい感じです。
色が剥げ落ちれば、本来は塗りなおすのが正しいのでしょうけれど、どうもそんな気持ちにならないような風合いがあります。

単なる木枠に、製品のハンドルを取り付けただけ。
そのほかに何の作為もありません。
でも自然の力にゆだねると、こんな美しい風化が得られるのですね。

玄関ドアを入るとすぐに打合せスペースになっていますが、お越しになった建て主さんはこのドアを必ず目にします。
そして皆さん、気に入ってくださいます。
そして、ウチの家にもコレと同じモノを・・・ということがこれまでも幾度とありました。

うーん、やっぱりまだしばらくは塗り直せないね、これは(笑)
そんなふうに悠長にしていられるのは、ドアの上には大きな庇がかかっていて、ドアとハンドルに雨が吹き込まないようにできているから。
そんな設計の配慮をしながら、積極的なエイジングを楽しみたいものですね。

コメント
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