梅園が見える窓

2024-02-04 21:47:06 | 練馬 梅園の家


家のなかにひとつ、「重心のある居場所」というようなものをつくりたいと思います。
いわば、家のなかの特等席のようなところですね。
練馬区の住宅街のなかで建てたこの家では、リビングの一番奥にある出窓ベンチコーナーが、そんな場所です。

道路の向こう側に梅園が望めました。梅園を切り取るようにして、大きな出窓をつくり、座ったり、ものを飾ったりできるベンチが備わっています。
こういう場所があると、なにかここに吸い寄せられるような雰囲気になるから不思議です。



写真はキッチンのなかから見通したところ。
窓の向こうには淡い色の満開の梅。
そんな梅の風情と調和し美しく風景を切り取るように、グレーがかった色の壁は余白を多く、そして窓枠は優しい木の色をそのまま活かしました。

今年の東京の冬は暖かく、梅が早く咲きはじめました。
明日の雪と寒さで、いったん足踏みをするのでしょうか。
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キッチンのカウンター

2021-08-16 23:01:58 | 練馬 梅園の家


食べ盛りの子どもがいる家庭のキッチンは、ハードに使えて、楽しく過ごせるようにしたいもの。
「梅園の家」のキッチンはハイサイドライトからの明かりに照らされて、家の中心にあります。
キッチンでの作業は大忙しだから、常にきれいに片付けるのはタイヘンです。
そこで、雑然とした手元を隠すちょっとした壁パネルが立ち上がっています。
壁パネルの裏側にはオーブントースターやパスタの筒、ケトル、その他いろいろ・・・隠れています(笑)
そしてコーナー部分には丸っこいカウンターを造りつけました。
大きくはないけれど、マグカップや小皿を置いたりするのに重宝します。
上からはペンダント照明で照らされて、さながらカフェの雰囲気。
ちょっとした遊び心が加わると、暮らしの場は楽しくなりますね。
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シンボルツリー

2020-07-25 22:01:56 | 練馬 梅園の家


練馬 梅園の家に、シンボルツリーが植わりました。選ばれた樹種はアオダモの株立ち。幹に縞模様が入っているのが特徴で、落葉した後も、佇まいが美しいのが特徴です。
この家は設計の当初から、シンボルツリーが傍にある2階の窓辺で過ごすことをイメージしていました。
ですから、建物が完成して生活が始まってからも、シンボルツリーが植わるまではまだ完成していないような気がしていたのです。



植木屋さんが選んでくれたアオダモの株立ちは背が高く、2階の窓からも緑がよく見えます。
住宅街の中に建つ2階建ての小住宅ですが、目線の先に緑が見えると、やはりほっと息がつくような癒しの感じがあります。
晴れた日には緑の枝葉の影がゆらめき、雨の日にはしっとりと水玉が光る。
そんな光景をぼんやりと眺める静かな時間。

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ハンマースホイのような室内。

2020-03-29 21:53:12 | 練馬 梅園の家


現在では、いろいろな機能的な建材が流通していて、それを組み合わせるようにして建物がつくられるのをよく目にします。
洗面カウンターにしても、水を通さない樹脂で一体成型された洗面ユニットが発売され、現場ではそれを据えつけるだけ。

でも、それだとなかなか愛着がわかないなあと思います。
使っていて楽しくないし、気持ちよくない。
だからいつも、自然な材料を即物的にシンプルに使って、洗面カウンターを作ります。

洗面カウンターには木を使い、撥水材でコーティング。洗面ボウルをその上にどんと置き、その背面には水はね防止のタイル貼り。
カガミも、現場にちょうどのサイズで作って、まわりを木で縁取りします。
そうやってできあがった空間は、自然光に照らされて、素材感の独特の趣と静けさのような雰囲気が現れ、デンマークの画家ハンマースホイの絵のなかの室内をちょっと思い出します。

こういう場所は、なにもワクワク感をもたらそうとして作ったわけではないけれど、やっぱり気持ちよくて、使っていて楽しいと思います。

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とっておきの場所

2020-03-04 17:31:14 | 練馬 梅園の家


前回のブログにつづき、練馬の住宅の話です。
家が大きくても小さくても、「この場所さえあれば、それでいい」と思えるような、とっておきの場所をつくりたいと思っています。
練馬の住宅では、この出窓ベンチのあるコーナーを、そんな思いを込めてデザインしました。
防火規制の地域であること、劣化防止からアルミサッシを使っていますが、それだけだと無味乾燥とした窓辺になってしまいます。
そこで室内側にスプルスの木で窓枠とベンチを造作し、ロールスクリーンも格納できるようにしてあります。
2階にありますから、窓を開けていても、小さなお子さんがあやまって落ちてしまわないように格子網戸をオリジナルに作り、ロックできるようにしてあります。
こうすれば、風通ししながらでも安全です。

写真の季節は梅園が美しく見え、やがてシンボルツリーが植われば、緑を身近に感じられる窓辺になりそうです。
窓枠のスプルスの木がだんだん陽に焼けて、いい具合に飴色に変色していくことを思い描き、その趣きと調和するように、壁の塗装色はちょっとグレージュがかった色に決めました。

磨くようにしてデザインを練り、図面を描き、大工さんと打ち合わせしながらつくりあげた、世界でひとつだけの窓辺。
作り手としては、そんなところに喜びもあります。



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