シンボルツリー

2020-07-25 22:01:56 | 練馬 梅園の家


練馬 梅園の家に、シンボルツリーが植わりました。選ばれた樹種はアオダモの株立ち。幹に縞模様が入っているのが特徴で、落葉した後も、佇まいが美しいのが特徴です。
この家は設計の当初から、シンボルツリーが傍にある2階の窓辺で過ごすことをイメージしていました。
ですから、建物が完成して生活が始まってからも、シンボルツリーが植わるまではまだ完成していないような気がしていたのです。



植木屋さんが選んでくれたアオダモの株立ちは背が高く、2階の窓からも緑がよく見えます。
住宅街の中に建つ2階建ての小住宅ですが、目線の先に緑が見えると、やはりほっと息がつくような癒しの感じがあります。
晴れた日には緑の枝葉の影がゆらめき、雨の日にはしっとりと水玉が光る。
そんな光景をぼんやりと眺める静かな時間。

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ハンマースホイのような室内。

2020-03-29 21:53:12 | 練馬 梅園の家


現在では、いろいろな機能的な建材が流通していて、それを組み合わせるようにして建物がつくられるのをよく目にします。
洗面カウンターにしても、水を通さない樹脂で一体成型された洗面ユニットが発売され、現場ではそれを据えつけるだけ。

でも、それだとなかなか愛着がわかないなあと思います。
使っていて楽しくないし、気持ちよくない。
だからいつも、自然な材料を即物的にシンプルに使って、洗面カウンターを作ります。

洗面カウンターには木を使い、撥水材でコーティング。洗面ボウルをその上にどんと置き、その背面には水はね防止のタイル貼り。
カガミも、現場にちょうどのサイズで作って、まわりを木で縁取りします。
そうやってできあがった空間は、自然光に照らされて、素材感の独特の趣と静けさのような雰囲気が現れ、デンマークの画家ハンマースホイの絵のなかの室内をちょっと思い出します。

こういう場所は、なにもワクワク感をもたらそうとして作ったわけではないけれど、やっぱり気持ちよくて、使っていて楽しいと思います。

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とっておきの場所

2020-03-04 17:31:14 | 練馬 梅園の家


前回のブログにつづき、練馬の住宅の話です。
家が大きくても小さくても、「この場所さえあれば、それでいい」と思えるような、とっておきの場所をつくりたいと思っています。
練馬の住宅では、この出窓ベンチのあるコーナーを、そんな思いを込めてデザインしました。
防火規制の地域であること、劣化防止からアルミサッシを使っていますが、それだけだと無味乾燥とした窓辺になってしまいます。
そこで室内側にスプルスの木で窓枠とベンチを造作し、ロールスクリーンも格納できるようにしてあります。
2階にありますから、窓を開けていても、小さなお子さんがあやまって落ちてしまわないように格子網戸をオリジナルに作り、ロックできるようにしてあります。
こうすれば、風通ししながらでも安全です。

写真の季節は梅園が美しく見え、やがてシンボルツリーが植われば、緑を身近に感じられる窓辺になりそうです。
窓枠のスプルスの木がだんだん陽に焼けて、いい具合に飴色に変色していくことを思い描き、その趣きと調和するように、壁の塗装色はちょっとグレージュがかった色に決めました。

磨くようにしてデザインを練り、図面を描き、大工さんと打ち合わせしながらつくりあげた、世界でひとつだけの窓辺。
作り手としては、そんなところに喜びもあります。



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かもめ食堂のようなキッチン

2020-02-22 18:34:21 | 練馬 梅園の家


映画「かもめ食堂」のシーンが、ずっと心に残っています。
主人公がフィンランドのヘルシンキで営むちいさな食堂。
素材を活かして丁寧に手作りされた食事が、徐々に評判をよんで・・・。
丁寧に食事をつくることが、こんなに楽しく素敵なんだ!と思わせてくれる雰囲気。
それは、キッチンの上にある高窓から自然光が穏やかに降り注いできて、食材を、調理を、とても美しく浮かび上がらせてくれているのでした。



場所は変わって東京・練馬。周りを建物に囲まれたちいさな土地ですが、こんなキッチンができあがりました。
高窓からの光で、とても明るいキッチン。
キッチンの向こうはベンチコーナーになっていて、そこからは梅園が望めます。もちろんキッチンからの眺めも最高です。

ちいさな男の子ふたりがいる家族の家。これからたくさんごはんを食べて、大きくなっていくことでしょう。
おかあさんにとっても、ごはんを作る時間が楽しくなるように。
そんなことを思い描きながら設計していたら、いつしか見た「かもめ食堂」の趣きがでました。偶然でしょうか、必然でしょうか。

「かもめ食堂」の食事と同じように、この家も自然な素材を多く採り入れました。
オークの無垢板フローリング、キッチンカウンター、スプルスの窓枠やベンチ、などなど。
だんだん陽にやけて飴色になって、味わいのある趣きが出てくるのが楽しみです。
そして、男の子が元気よく暮らす家、きっとたくさんキズや汚れもできるでしょう(笑)それも、自然なことだと思います。

梅の盛りのある日、無事に家をお引渡しできました。
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