不思議な光景

2015-05-25 20:58:47 | 白楽の家

横浜市で2世帯住宅の建設が始まりました。
横浜らしい起伏に富んだ地形の地域で、敷地と道路との間に高低差があります。
その高低差を橋渡しするようにコンクリート造のボリュームが建ち、そこに寄り添うように木造部分が建ちます。
住宅では少々珍しい平面的な混構造の計画。

道路と反対側は風景が開け、みなとみらいの市街地と富士山まで遠望できます。
絶景だけれども、難敷地。
設計も難しいけれど、施工も難しい。
その難しい工事に挑んでくれるのは地元の栄港建設。
綿密に事前打ち合わせを重ねながら、工事は着実にすすんでいます。
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ちいさな雨とい

2015-05-14 16:34:01 | 自由が丘の家


僕の設計アトリエの玄関の前に、古いモミジの木があります。
正確には、モミジを残すようにして玄関をつくり、そこに庇をかけました。
庇もギリギリまで延ばしたから、雨といをつける余地がないし、そもそも立派な雨といをつけるほど多量の雨水が庇から滴りおちるわけではありません。

そこで、何か目立たないようにそっと小さく雨といをつけられないか、考えました。
いろいろ探してみたけれど、あんまり小さいものはないし、どれも製品っぽさが強くて、あまり使う気になれませんでした。

そこで、わずかばかりに庇の上を窪ませ、庇の脇の方に水が流れるようにしました。
そこに板金屋さんに折り曲げてもらって箱といをつくりました。
箱といがとても小さいので、それよりもさらに細い電気配線用ケースを用いて、縦といの代わりにしました。

降ってきた雨を、そっと脇に流す。
その雨水を受けて、さらにモミジの老木は大きくなったような気が!
するのです。

この場所に植わって半世紀以上。今年も鮮やかな新緑を見せてくれます。
うーん、切らないでホントによかった。

玄関が主役ではなく、モミジが主役です。



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