ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

NHKドキュメント『緑なき島』- 13 ( 自民党総務会・所属議員 )

2023-01-31 14:12:33 | 徒然の記

 国の予算がもしも野党の反対で成立しなかったら、首相の首が飛び、内閣は総辞職します。「年度予算」の成立というのは、それほど国家の重大事です。だから政権与党は、予算を成立させるため野党の要求に屈し、失言大臣を罷免させたり、妥協したりします。

 NHKの「年度予算」を実質的に審議しているのは、自民党・総務会の議員たちで、ここで了承されると閣議決定を経て国会へ提出されます。国会の審議は形だけのもので、毎年異論もなく承認されています。自民党の総務会が、党内でどのような位置付けにあるのかは、次のような説明で理解できます。

 「自由民主党においては、幹事長、総務会長、政務調査会長の三役が、総裁に次ぐ最高幹部であるため、「党三役」と称す。現在の幹事長は茂木敏充、総務会長は遠藤利明、政務調査会長は萩生田光一である。」

 このシリーズの第一回目に「NHKの広報」を取り上げましたが、再度紹介します。「なぜ、国会でNHKの予算を審議するのか」・・これがタイトルでした。

  ・NHKの予算は、毎年度国会の承認を得ることが放送法に定められています。(放送法第70条)

  ・NHKの主たる財源である受信料は、広く視聴者のみなさまに公平に負担していただく公金であり、その使途については、放送法で一定の範囲に限定されてはいるものの、その範囲ならNHKが自由に使い得るわけではなく、国民・視聴者(受信料支払者)の了解を何らかの形で得る必要があるものと考えています。

 『緑なき島』の映像問題につては、国民無視の回答を繰り返しながら、こんな歯の浮くような建前論を述べていました。この説明を頭に置いて、高木議員の発言を読んでもらいたいと思います。

高木議員

 「自民党の総務会で、毎年NHKの予算の審査をしています。ここでの議員の審議は、相当甘いんですよ。『緑なき島』の映像問題についての追及は、ほとんどされません。今後は〈護る会〉のメンバーが出席し、この問題を発言し続けることが大事だと思います。」

 NHKにとっても「年度予算」は、政権与党の「国家予算」同様重大な案件のはずですが、高木氏の話を聞くとそのような緊張感がどこにもありません。NHKが出した予算計画が、毎年異論もなくシャンシャンと手打ちされる中で成立していたのです。

 「NHK擁護団の先生方、と言ったら失礼になるかもしれませんが、そういう人ばかりなんですよ、総務会って・・」

 「ですから、きちんとその場でNHK予算の審議をする、つまり党内のカバナンスを効かさなければならないと思います。」

 「どういう方法があるのか、これについては青山代表のもとで検討していきたいと考えています。」

 氏の発言は勉強会の最後に、司会者としての挨拶の中でされたと記憶していますが、短い言葉で、しかもざわついた場でしたから注目されなかったのかもしれません。しかし私には、聞き逃せない意見として心に残りました。

 NHKが潤沢な受信料の上にあぐらをかき、慢心し、国民不在の経営をするようになったのは昨日今日の話ではありません。現在の自民党総務会のメンバー議員だけの責任を追求するのは、酷な面もあります。しかし長年の慣行だからと、馴れ合いの審議を続けているのなら、責任の重大さは同じです。

 こういう議員たちは、まさに「獅子身中の虫」であり、国民の負託を忘れた忘恩の政治家と言っても過言でありません。自民党の総務会には、24名の議員が所属していますので、名前を紹介します。

 〈 自民党総務会所属議員 〉

   会  長  遠藤利明

   会長代行  江渡聡徳(えと さとのり)  

   会長代理  小里泰弘  金子恭之(やすし)  義家弘介(ひろゆき)  松村祥史(よしふみ)

   副会長   土屋品子  平沢勝栄  江島潔  山田俊男

   総  務  東 国幹(あずま くによし)     五十嵐清  石破茂  衛藤征士郎

         北村誠吾  下村博文  根本幸典  本田太郎  山本有二  

         若林健太  有村治子  中曽根弘文  宮沢洋一  山本順三

 一人二人でないはずですが、この中で誰が年度予算の審査を甘くしているのか、もっと遠慮なく言いますと、誰が獅子身中の虫なのか。断定する情報がありませんので、次回は24名の議員について調べた事実だけを紹介したいと思います。

 その上で、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々が、個人で判断されれば良いのではないかと思います。ここまでNHKを慢心させ、奢らせている議員はいったい誰なのか。日本の国益を損なっても無関心でおられる、反日の政治家は誰なのか。

 次回の訪問を、お待ちしています。

 

  (  令和5年1月31日14時15分、safariが侵入を阻止したトラッカーが120件。128件よりは減りましたが、まだ100件を超えています。 )

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NHKドキュメント『緑なき島』- 12 ( 軍艦島勉強会 )

2023-01-31 07:38:53 | 徒然の記

 令和4年12月13日付けの青山繁晴氏の動画、「軍艦島勉強会」です。今回は割愛していた部分の紹介ですが、出席者の発言に重要な点が多いので以下の内容を紹介します。

 〈 勉強会の講師 〉

   加藤康子(こうこ)氏 ・・元内閣官房参与  都市経済研究家  産業遺産情報センター・センター長。

 〈「護る会」議員 〉 

   青山繁晴代表   山田宏幹事長   高木啓事務局長   衛藤晟一氏   杉田水脈氏 他7名

 〈 元島民 〉 「歴史の真実を追求する端島島民の会」所属

   中村陽一氏 ( 島民の会幹事長 )    石川東氏 ( 島民の会事務局長 )

   田中実夫氏    山田美千枝氏   溝辺武麿氏   佐藤多聞氏

 これらの人たちを前にして、山田議員が国会での質疑について説明しています。

山田議員

 「NHKが出した〈最終ご報告〉の結論は、次のようなものでした。」

  ・端島炭鉱の映像ではないという人たちもいる

  ・端島炭鉱の映像であるという人たちもいる

  ・どっちの人もいる。

  ・どっちとも結論がつかないから、この映像は偽物と断定できない

 「おかしいでしょ。どっちか分からないのならば、先ずは取りやめなければならないんじゃないか、公共放送としておかしいじゃないかと、次に質問する機会があったら、追求しようと思います。」

 「NHKとしては、正しい映像と認知されるまで外には出しませんと、封印しますと、ちゃんと声明しなさいと、これが最低限のことだと私は思っています。」

 国会では抑制して質問していましたが、勉強会の場では我慢せず喋っています。

 「今度NHKの会長が代わってしまいました。のらりくらりの会長さんから、稲垣さん、日銀のエリートらしいけれど、どんな人か私はよく知りません。通常国会が始まりますと、新しい会長をお呼びして聞くことになると思います。」

 氏が話し終わると衛藤晟一氏が挙手し、司会の高木氏が指名しました。

衛藤議員

 「慰安婦問題の時もそうでしたが、杉田議員が国連で活動するとか、専門家を集めた会を立ち上げ、韓国側の主張に徹底的に反論するとか、この問題にはあしかけ20年かかっています。それでやっと、あそこまでですからね。」

 NHKのドキュメント『緑なき島』が、韓国側によって「徴用工問題」の根拠に使われていることに重点を置き、衛藤氏はNHKと韓国を区別せずに話しています。

 「どうでしょうか。今回も国会で質問するだけでなく、議員と共に民間も動かないとNHKは動くものでないという気がします。国の正式な機関、あるいは第三者委員会で正式に検討するとか、裁判にかけるなどしないと、NHKは動かないと思うのです。」

 「今後どうすれば良いかについて、議員の皆さんと島民の皆さんが一度議論してみてはどうなのでしょう。」

 遠慮がちに時々小声で語られたので、前回衛藤議員の発言を割愛しましたが、これは重要な発言で、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介することにしました。

 おなじ大分県選出の議員なので、恥ずかしいことながら私は衛藤晟一氏と衛藤征士郎氏は、縁戚関係にあるのかと思っていました。同じような保守的発言をしていますが、別人であると知りましたので、参考までに氏の略歴を紹介しておきます。

 「昭和22年、大分県大分市生まれ、75才。大分大学経済学部卒業」「所属派閥  二階派 →   無派閥 →  安部派」

 氏の政策と主張は、次の通りです。

   ・憲法九条改正に賛成、自衛隊を他国同様「国防軍」にすべき

   ・集団的自衛権行使容認

   ・総理・閣僚の靖国神社参拝は問題なし

   ・教育問題の一貫として、歴史教科書問題に取り組む

   ・平成16年、当時のイギリスのサッチャー首相が教科書問題に取り組み、教育基本法の改正により、国民の「自虐思考」を「正常化」した。

   ・現地調査のための与野党合同の「イギリス教育改革調査団」を設立

 ここまで知りますと、氏の意見を割愛するわけにいかなくなります。

衛藤議員

 「私も、前田会長とは個人的にはいろいろ話をしました。しかし郷里が同じ大分県なので、私も弱いところがあります。会長が勤めていた銀行では、私の従兄弟の上司でした。いろいろ話をしましたが、前田さんだけで動かせないものが後ろにあると思いました。」

 「どこかお白洲 ( しらす・法廷 ) の場に引きしてやらないと、難しいと思います。島の人たちと議員が、互いに分担するところを分担してやらないと、国会議員の言うことだから、ハイそうですかと聞く相手ではありません。これからどう対処するのかについて、よろしく検討してください。」

 慰安婦問題について衛藤氏が頑張っていたとは、知りませんでした。問題が下火になったとはいえ、韓国はまだ世界のあちこちに慰安婦像を建て、「日本軍が30万人以上の少女を性奴隷にした」と、説明文を彫り込んでいます。朝日新聞の謝罪と社長の辞任がありましたので、以前のように騒がなくなりましたが、その代わりに出してきたのが「徴用工」問題です。

 「大ウソの慰安婦問題」に杉田議員だけでなく、20年以上汗を流していた衛藤氏の話ですから、言葉に重みがあります。前田会長だけで動かせないものとなりますと、韓国の影だけでなく、中国、アメリカの影も、これに同調する国内政治家も考えられてきます。

 次回は、その一つを指摘した高木議員の言葉を紹介します。( 実はこの発言が、先の「どっちもどっち」のブログの根拠でした。)

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