本日は、「吉田はどうも楽観に過ぎる」の続きです。
〈 昭和28年11月11日の拝謁時のお言葉 〉
陛下
・ソ連は千島を未だ返さず、万事ソ連はひどいのに、平和の美名の為に迷って、日本では親ソ反日の空気が相当ある事は、嘆かわしい事だと思う。
・この反米感情を和げ、正当に日本は、アメリカと仲よくやってく事が必要だと思うに、ソ連や中共側の宣伝に躍らされているのは、困った事だ。
〈 昭和28年11月24日の拝謁時のお言葉 〉
陛下
・吉田は、どうも楽観に過ぎる。
・外交の事はいいかも知れぬが、国防作戦の事は知るまいに、簡単に楽観している。
・ソ連が日本へ来る間には、近い欧州へ先に出ると簡単に片付けてるが、現に千島や南樺太に空梯隊を置き、一衣帯水の処であり、本州には、来ぬにしても 北海道に来ぬとはいえぬと思う。
田島氏
・樺太等はソ連のみでなく、中共という者が今は近い処にいますし、現に北鮮に侵入しました事ゆえ、 総理のような楽観はどうかと思います。
冷戦が始まり、米ソが二大強国として世界を支配し始めた時、日本のマルキストたちには、ソ連が人類のユートピアを実現する国に見えていました。ウイロビー准将芦田首相も田島氏も、その仲間だったのではないでしょうか。
氏がソ連への厳しいご指摘にまともに反論をせず、心ない相槌を打つ様子が、メモにされています。
戦後74年が経過した今、共産主義思想の行き着く先は、言論と国民弾圧の全体主義国家だと判明しています。ソ連は内部崩壊し、「20世紀最大の失敗は、マルキシズムだった。」と言われる時代になりました。
「時代遅れ」とは、陛下のことでなく、番組を作ったNHKと古川氏であることが、明らかになっています。それなのに彼らは、なぜいつまでもこの番組を「NHK NEWS WEB」に残しているのか、不思議でなりません。
陛下を冒涜するふりをして、実は賞賛の番組だったとでも言いたいのでしょうか。そんなことなら、4月1日のエプリル・フールの日に、まとめて報道すればよかったのです。
次は「第5章. 再軍備・改憲」で、下記(3)にかかります。
(1) 再軍備・改憲 やりとり詳細
(2) ソ連の侵略 現実的な脅威を認識
(3) 旧軍と軍閥 頑なに否定
(4) 基地反対闘争に批判的な見解も
(5) 再軍備・改憲 専門家の見方
(3)の 内容は、下記1項目のみです。
(3)の 内容は、下記1項目のみです。
◦ 捧げ銃」に警戒感
【 捧げ銃」に警戒感 】
〈 昭和27年1月11日の拝謁時のお言葉 〉・・ 警察予備隊 「捧げ銃」
陛下
・ともすると、昔の軍にかえる様な気持を持つとも、思える。
・私は例のメッセージには、反省するという文句は、入れた方がよいと思う。
( 独立回復の際に出す国民向けのメッセージに、戦争への反省の要素を、入れなければならないと述べた、と記されています。)
拝謁時のお言葉を、NHKと古川氏は細切れにして、様々なタイトルをつけ、軍を警戒される陛下というイメージを、国民に印象づけようとしています。
国民には、暴走する軍閥はお嫌いでも、国を守る軍隊は必要だという陛下のお気持ちがすでに伝わっていますので、無用な小細工で不要なのに分かっていません。
〈 昭和27年5月8日の拝謁時のお言葉 〉
陛下
・私は再軍備によって、旧軍閥式の再抬頭は絶対にいやだが、さりとて、侵略を受ける脅威がある以上、防衛的の新軍備なしという訳にはいかぬと思う。
(3) 項が終わりましたので、次回は (4 ) 項です。