ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

「 6つの談話 」 検証 - 25 ( 「安倍談話」と「しんぶん赤旗」 )

2022-09-19 20:28:40 | 徒然の記

 「安倍談話」は平成27年8月14日に出されていますが、「あかはた」の批判記事は8年前の平成19年、第一次安倍内閣の時のものです。前回愛国心のない説明者が語っていた、「歴史問題でトラブルに巻き込まれた」直後の記事かもしれません。

 〈 2007 ( 平成19  ) 年3月30日(金) 「しんぶん赤旗」 〉

  「安倍首相は〈従軍慰安婦〉問題で、強制連行はなかったと言い張り、自ら継承すると言明したはずの『河野談話』(一九九三年)を事実上否定しています。世界の世論は、そんな安倍首相と日本政府の姿勢に厳しい目を向けています。」

 これが、記事の書き出しの文章です。反日朝日新聞が吉田清治の大ウソ報道を訂正し、社長が辞任したのは平成26年でしたから、まだ「従軍慰安婦」という言葉が堂々と使えた時です。

 「あかはた」が最初に取り上げたのが、韓国の新聞7紙の反応でした。

 「韓国の新聞七紙は二十八日付の社説で、「慰安婦」問題についての安倍首相の一連の発言を批判しました。「おわびする」と言いながら、国の責任を認めない安倍首相の “ 謝罪 ” を批判しました。」

 朝日新聞の大嘘とも知らず、韓国中が日本攻撃で興奮していましたから、安倍総理を攻撃するには、韓国の新聞を紹介するのが一番です。

 「中央日報は〈(慰安婦の方々が)そのような立場におかれたことに、おわび申し上げる〉とした、安倍首相の二十六日の参院予算委員会での答弁を引用。」

 「(この)言葉遊びのような表現からしても分かるように、政府次元の責任を回避する態度には本質的に変化がない、と指摘。〈彼の謝罪には真剣さが見られない〉と、断じました。」

 韓国を引き合いに出せば、安倍総理攻撃の材料がふんだんにあります。これらを紹介するだけで、読者は同調させられます。

 「ソウル新聞は、米国務省のケーシー副報道官が二十六日に、〈(日本は)過去に犯した罪の重大さを認識し、率直で責任ある態度をとるべきだ〉と述べたことを紹介。〈歴史わい曲と責任回避にきゅうきゅうとする日本に対し、米国が公式の立場を明らかにするのは前例がない〉と説明した上で、〈安倍首相の、二重的であいまいな態度を非難したものだ〉と指摘しました。」

 やはりこの記事は、前回紹介した「歴史問題のトラブル」に安倍氏が巻き込まれた時のものです。朝日新聞が大嘘の記事を訂正せず、逆に「慰安婦問題」の記事を書き続けていますから、当然韓国が騒ぎます。一緒に騒ぎを煽っているのが、日本国内の反日左翼勢力となれば彼らは強気になります。

 「同報道官の発言を中央日報、京郷新聞はともに〈異例〉と報道し、日本に事態の深刻さを認めるよう迫っています。」「安倍首相が、北朝鮮による日本人拉致問題を最優先課題とする一方、〈慰安婦〉問題では政府の責任を否定していることにも強い批判があります。」

 今もそうですが、当時の私は「あかはた」を読みませんので、同社がこれほど激しい批判をしているとは知りませんでした。

 「安倍首相が二十六日、〈拉致問題は現在進行形の人権の侵害〉で〈慰安婦問題とはまったく別〉と述べたことについて、ハンギョレ紙は〈慰安婦問題は決して過去のものではない〉と反論。」

 「まだ多くの慰安婦ハルモニ(おばあさん)が、その当時の苦痛を持ったまま生きている。安倍首相をはじめとする日本政府の官吏の発言は、傷口に塩を塗る重大な現在進行形の人権侵害だ、と批判しました。」

 まさか「あかはた」の記事でダメージを受けたのでないと思いますが、この年の9月に安倍氏は総理を任期途中で辞任しています。難病のためという理由で辞め、後任を福田康夫氏に譲りました。執拗な「あかはた」の記事が続きます。

 「この問題では朝鮮日報十二日付が、〈孤立招く日本〉という記事を掲載。北東アジア外交再編で、日本は孤立の様相を呈している。北朝鮮による日本人拉致犯罪にこだわる一方、かつて日本が拉致した日本軍『慰安婦』を否定することにより、日本は外交的、道徳的基盤を失いつつあるとの批判も出ている、と指摘しています。」

 当時の風潮の中で記事を読めば、読者は安倍氏を批判する側に立ちます。朝日新聞も同じスタンスですから、国民の多くが安倍氏批判に傾いたと思います。この上で同紙は、次に英国の新聞記事に言及します。誤解の上に立つ英国紙の記事ですから、ひどいものです。

 スペースの都合で、記事の紹介は次回といたします。

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「 6つの談話 」 検証 - 24 ( 「安倍談話」の背景 )

2022-09-19 08:59:51 | 徒然の記

 最後の「安倍談話」になりました。いつものように「談話」に関する情報を紹介します。

 「村山談話以降の首相談話が、政府公式見解として定着しているのであれば、単にそれを踏襲すればいいのであるが、それでも、70周年談話に対し世界的に注目が集まっているのには理由がある。安倍晋三首相は、過去に歴史問題でトラブルに巻き込まれているからである。」

 もしかすると今回のブログが、本当の意味での「鎮魂歌」になるのかもしれません。説明者の言う安倍氏の「歴史問題での過去のトラブル」とは、何であるのか。内容の概略は私も知り、多くの人も知っていますが、あくまで表面的な話です。

 「安倍氏は河野談話を否定し、慰安婦問題を曖昧にし、アメリカをはじめ多くの国から、その不誠実な言動を激しく批判された。」

 私が知るのはこの程度ですが、極右の総理が歴史の事実をねじ曲げたという話になり世界に伝わりました。なぜそうなったのかについて、事実を調べますと、国内の反日左翼勢力と自民党内のリベラル議員が、安倍氏の歪んだイメージを拵えていた事実が明らかになります。それは多くの人が知る話と違いますから、信じないという人が出てくる気がします。

 安倍氏を暗殺したのは山上徹也という殺人犯ですが、狂気の青年を育てた世間の風潮を誰が作ったのか。結局はそこに行き当たります。息子たちと、「ねこ庭」を訪問される方々に納得してもらえる説明ができれば、私の目的は達します。誤解されたままテロに倒れた安倍氏に代わり、人が納得する説明をすること・・本当の意味での「鎮魂歌」になるのではないでしょうか。

 思いを新たにして、説明文を紹介します。

 「第一次政権時の2007 ( 平成19  ) 年、韓国の従軍慰安婦問題について〈広義の強制(人身売買による拘束〉はあったが狭義の強制(軍による強制)はなかった、と発言したことが、主に欧米で猛烈な批判を浴びることになったのである。」

 この説明も、安倍氏の悪いイメージを作るのに一役買っています。

 「吉田証言に基づく、朝鮮半島での慰安婦狩りがあったかなかったかは、日韓両国以外ではまったく注目されてはいない。問題視されているのは、日本に人身売買制度である従軍慰安婦制度が存在したこと、占領地で軍による一般女性への強制の例があったことである。」

 「安倍発言は、そのことへの否定ととられた。特にアメリカでは共和党、民主党を問わず、女性政治家たちから猛烈な反発があがった。」

 吉田松陰のいう「我が秋津洲の大和魂 ( たま  ) 」がある人物なら、このような説明をしません。韓国の言いがかりの発端は、「日本に慰安婦制度があった」ことではありません。「軍による慰安婦狩り」があり、その被害者である女性らに謝罪と損害賠償をせよというのが出発点です。

 「朝鮮半島での慰安婦狩りがあったかなかったかは、日韓両国以外ではまったく注目されてはいない。」

 ここまで言い切るのなら、韓国の日本批判は根拠のない無意味なもので、この問題は決着がついていると最初に言わねばなりません。軍の関与がないのなら、「日本に従軍慰安婦制度が存在したこと」、と言う言葉を使うこと自体が間違っています。

 「占領地で軍による一般女性への強制の例があったことである。」と、朝日新聞の醜い弁解をそのまま使うのなら、「この問題は日本のみならず、占領地における軍の問題である。」「世界共通の問題として、真剣な討議が必要である。」と、逆に提案するのが国を愛する人間のすることでしょう。

 愛国心を失っているから、一方的な日本批判へと議論を導きます。朝鮮戦争の時、韓国の朴政権は政府主導で米軍のための慰安婦施設を作っています。これこそが軍と政府による、強制的、人権無視の施設だった事実を、説明者は知らないのでしょうか。

 「我が秋津洲の大和魂 ( たま  ) 」がないから、次のような説明を続けます。

  「この件は日本では結論が出ている歴史問題であるが、国際社会では現在につながる女性人権問題なのである。思わぬ形で虎の尾を踏んでしまった安倍首相は、国際社会で「歴史修正主義者」のレッテルを張られてしまった。」

 「あかはた」の記事を真似て言えば、「他人ごと」のような説明をするのでなく、誤解されている自国の総理のため、ここで誤解を解く説明をすべきです。

 「また、慰安婦問題という個別案件が、日本の過去に対する姿勢を図る指標かのように国際社会で宣伝されてしまった。今回の70周年談話は、そのイメージの払しょくを求められる舞台ともなっている。」

 ここでもまるで他人ごとです。慰安婦問題という個別案件を、一般的普遍的な問題として、国際社会に間違って伝えたのは誰なのか。私なら常識の範囲で答えられます。

       1. ペテン師吉田清治の大ウソを、特大ニュースとして世界に発信した朝日新聞

   この恥ずべき新聞社は、記事の訂正を国内だけにし、世界へ発信しないままだった

  2. 事実がないのに、軍の関与があったと間違った談話を出した河野洋平氏

  3. 慰安婦問題を先の大戦の戦争責任と結び付けて拡大・謝罪した、元朝日新聞記者細川総理

  4. 細川氏の意見をさらに明確にし謝罪した、社会党委員長の総理村山氏

  5. 村山氏から事前に相談を受け、立派な談話と了承したと言われている橋本総理

  6. 村山談話をそのまま踏襲した、大和魂 ( たま  ) 無しの小泉総理

 これだけの人間と新聞社が、東京裁判史観をそのまま受け入れ、世界に謝罪していれば安倍総理は孤立無縁です。「ねこ庭」を訪ねられた方から、談話について教えられ、調べてみますと自民党歴代総理の姿を発見しました。安倍氏がはっきり意見を言えば、歴代総理と政府関係者を否定することになり、それはできません。

 前任者の言葉を平気でひっくり返す国が、日本の隣国にいますが、日本の政治家はしません。国家への信頼感は、国のトップが口にした言葉を守り続けることから生じます。歴代総理はそれを知りながら、安易に「談話」受け継いできました。敗戦後の自民党政治家の劣化が、こんなところで露呈しています。真っ当な意見を言う安倍氏を見殺しにしたのは、自民党の歴代総理も同じでなかったのでしょうか。

 赤信号みんなで渡れば怖くないと世間の風潮に流され、安倍氏のために正しい解説をしない「談話」の説明者も大した人物では無さそうです。軽蔑しつつ、もう少し紹介します。

 「第二次世界大戦に対する歴史認識の問題は、いまだ各国にとって慎重な取り扱いが必要な案件なのである。そのため、相手の姿勢を攻撃する側の方が、強気に出ることができるという構造がある。」

 「だからと言って、日本は開き直れるわけではない。村山談話は、歴史問題全般に対する日本の姿勢を明確にしたが、政府としては個別案件は解決済みという方針をとり続けている。」

 開き直ると言う言葉の使い方が、間違っています。安倍総理が一人で我意を通しているように聞こえますが、これも彼らが得意とする悪意の情報操作の一つでしょう。

 「個別案件で非難キャンペーンを行われている中で、その件に触れずして、非難に打ち克てるだけの総論を打ち出せるか。結構、厄介なハンドリングを日本は強いられている。」

 安倍氏の苦しい立場を理解していながら、説明者は曖昧な一般論で最後を締めくくります。軽率な「談話」を出し続けために生じた矛盾は、国難とも言える状況を招きました。厄介なハンドリングにしたのは安倍氏でなく、歴代の談話発信者たちですから、姑息な解説をする説明者の顔が見たくなります。

 ここまでの事実を知りますと、やはり安倍氏には「鎮魂歌」が必要です。

 次回は、徹底的に安倍総理を攻撃した「あかはた」の記事を紹介します。短気な方は、健康に良くありませんからスルーしてください。

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