goo blog サービス終了のお知らせ 

ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

コロナ「緊急事態宣言」発令 - 11 ( チャイナネットが伝える「マルチビザ」発給の背景 )

2020-04-13 16:16:33 | 徒然の記

 〈 観光立国 時系列表の続き 〉

    平成 15年     12月   自民党総務局長二階俊博 「観光庁設置を急ぐべし」( 雑誌『選択』に寄稿 )

    平成 17年                 二階俊博氏 経済産業大臣就任

    平成 20年      12月  麻生内閣       中国公船初めて尖閣領海侵犯

    平成21年         7月   鳩山内閣 国土交通大臣・前原誠司 中国個人観光ビザ発給開始 

       平成 22年              菅内閣 尖閣領海にて中国漁船衝突事件

    平成 24年              野田内閣  尖閣諸島国有化 中国各地で反日暴動発生  

    平成 27年        5月  二階俊博氏訪中 習主席と面会 首相の親書渡す 3000名の訪中団引き連れ

             10月   石井国交大臣 観光庁記念式典で訓話
 
    平成 30年      12月      「出入国管理法」改正 ( 正式名称 : 「出入国管理及び難民認定法」 )
 

 これは「武漢コロナ」についてのブログで、日中関係や、政治家の動きを調べているのではありません。感染経路不明の「武漢コロナ」患者が、日々増大する危機を前に原因の究明をしたら、このような結果になりました。

 平成23年1月7日付の、「中国網日本語版〈チャイナネット〉」の記事を見つけました。「チャイナネット」は、中国共産党直属の中国外文出版発行事業局が管理・運営するニュースサイトで、

   中国語    英語    フランス語   ドイツ語  日本語  スペイン語 

   アラビア語  ロシア語、 韓国語で、各国へ発信されています。

 こんな組織があると初めて知りましたが、日本のマスコミが伝えない事実を知る重宝さがあります。長い記事ですが、記事の見出しと共に、なるべく省略せず紹介します。

  「日本、中国人へのマルチビザ発給検討 その背景は」

  ・2011 ( 平成23 )年元旦明け早々、日本の外務省と、国土交通省の高官は忙しくなった。

  ・日本の共同通信は、前原誠司外相と、国土交通省観光庁の溝畑宏長官が、3日、11年度に3回目の、中国人向け個人観光ビザ(査証)発給要件を緩和し、有効期限内なら、何回も使える「マルチビザ」を、発給する方向で話し合ったと伝えた。

  ・この日本の行動について、探ってみる。

  初めて読む中国側の記事ですが、彼らは私たちより日本の政界事情に詳しく、「観光立国」という政策が、自民党だけでなく、民主党にとっても重要だったことを教えてくれます。

  ・中国人旅行者向けの「マルチビザ」発給は、前原外相の外交戦略とみることができる。前原外相は、日本の政界で強硬なタカ派の人物として知られる。その彼が、新年早々このような友好的な態度をとった理由、その目的はどこにあるのか?

 「観光立国政策」は、自民党の政治家と業界が進めていると思っていましたが、「チャイナネット」を読みますと、民主党政権も同様であることが分かりました。

  ・国土交通大臣経験のある前原外相は、「 観光立国 」 のスローガンを掲げ、それを国策にまで高めようとし、2010年の訪日外国人旅行者数を、500万人から、1000万人に倍増する目標も立てた。

  ・目標達成に向け、彼は中国杭州で開催された「中日韓観光閣僚サミット」にまで出席。

  ・その後、観光庁長官の努力が足りないとみた前原氏は、この長官を更迭した。その一方で氏は、外相になって以来、 「タカ派 」 の考えと行動が目立つようになり、外交上行きづまり身動きが取れなくなった。

  ・そんな時に、再び目をつけたのが、中国人旅行者のビザの問題だ。これによって、外交上の難局打開を試みる一方、今春の訪中を希望している、菅直人首相のお膳立てもできるわけだ。

 二階氏は小泉総理を支援するため、雑誌『選択』に寄稿しましたが、前原氏は菅総理の中国訪問の手土産とするため、「マルチビザ発給」に力を入れていました。台頭する大国中国に対しては、自民党も民主党も膝を屈する対応しかしていません。

 「チャイナネット」の記事の紹介を続けます。

  ・中国人旅行者向けの、「マルチビザ」発給によって、外資の日本進出が盛んになる。2009 ( 平成21 ) 年、日本政府は、経済回復がなかなか進まない中、中国人向け「観光ビザ」の発給要件を緩和した。

  ・裕福になった中国人を通じて、日本の社会が、中国の高度経済成長のパワーを、肌で感じるのにそう時間はかからなかった。中国人旅行者の猛烈な購買力に、まず大手家電量販店や免税店が呆然となり、その勢いは、日本の不動産市場にまで及んだ。

 彼ら自身が掴んだ情報なのか、日本の学者たちの協力なのか、「チャイナネット」の分析は的外れな推論でなく、当時の日本をよく見ています。

  ・1回切りの「観光ビザ」では、ビジネス業界や不動産業界が、長期的に中国人旅行者の資金を吸収していくためには、限界がある。

  ・長期的な角度からみると、中国人旅行者の日本への視察や投資にも、影響が出るだろう。このことから「マルチビザ」の発給は、日本政府が外貨収入を増加するための前提条件となる。

 おかしな話ですが「チャイナット」のお陰で、政府の動きを教えられています。次回も中国共産党メディアの記事を紹介します。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナ「緊急事態宣言」発令 - 10 ( 中国のために働いた、二階氏 )

2020-04-13 14:06:27 | 徒然の記

    二階氏が中国に関し、どのようなことをしてきたのかを調べました。

  〈 1. 江沢民氏の石碑建立計画 〉

   ・平成14年 保守新党時代 氏は地元田辺市の公園に、「日中国交正常化30周年記念碑」の建立を計画

   ・碑には、江沢民氏の自筆の文字と、氏の講話が中国語で刻まれる予定だった。

   ・石碑は、中国山東省の石で作られ、高さ約4メートルという大きなもの。

   ・氏はこれを、新東京国際空港と、全国各地に建立するつもりだった。

   ・地元市議たちの猛烈な反対に遭い、計画は頓挫した。

 計画を発表した市と、頓挫した時の二階氏の談話を紹介します。

  ( 1 )  田辺市関係者の談話

   ・建設費は、市の商工会や観光協会などが負担してくれるというのです。市長の許可も出たので、中

    国から石材が届くのを待って、今年3月末までに、市内の新庄総合公園に建設する予定です。」

   ・和歌山県は、中国の山東省と姉妹都市関係だし、市としては、これからの国際観光と、中国の皆さ

    んとの交流を深めたい。これをきっかけに、南紀白浜空港に、中国からチャーター便を誘致した

    い、とも考えています。」

  ( 2 )  二階氏の談話

   ・そもそも江沢民主席の重要講話というのは、そう簡単に出るものじやないんです。それで、
    使節団の関係者が感動して、形にしようと考えているだけ。
 
   ・江沢民主席のことを、あれこれ言う人もいるけど、この講話は、江主席が、日本の歴史認認
    を方向転換したという意味でも、重要なんですよ。いまさら石碑についてあれこれ言う
    のは、中国に対する礼儀を欠くことになるよ。
 

  〈 2. 中国への新幹線輸出計画 〉

   ・平成14年 保守新党時代 運輸大臣として訪中し、新幹線担当の国家発展計画委員会主任

   (大臣)曽培炎、中国大使陳健と会談

   ・  その折の、二階氏の発言

     「日本は中国から文化を教わり、その延長線上に今日の日本の繁栄がある。」「そのなかから、たま

    たま新幹線の技術を開発した。」「この技術が、中国の発展にもしお役にたつならば、どうぞ一つ

    お使いください。」「積極的に協力します」

  〈 3. 東シナ海ガス田開発問題 〉

   ・  平成16年 外務大臣麻生氏が中国へ、一方的開発強行に断固反対を表明。

   ・  二階氏は、麻生外相に対し、「この日本の対応に“こそ”問題がある」「強硬に対応するなら、勝手

    にやればいい」と述べた。

   ・平成17年 経済産業大臣中川氏が、帝国石油に、ガス田の試掘を許可

   ・ 中川氏の後任に、二階氏が就任。試掘中止となる。

  これについては、関連情報がありましたので紹介します。

   ・日本は平成17年に経産省が中国に対抗し、民間開発業者への試掘権付与手続きを行うなどしていたが、その後、経産大臣に親中派議員が配置されたこともあり、一転してソフト路線となってしまい、現場に海軍を配置し、強硬に開発を進める中国に対し、傍観するしかない状況となった。

   ・地区を限定し、共同開発する話もあったが、その後一方的に、共同開発より格下の 「 出資 「 扱いとされてしまった。対中関係を配慮するばかりに、この問題における出遅れや、対応の遅さが指摘されている。

 この時の二階氏は、日本の政治家でなく、中国の人間として振る舞ったということです。

  〈 4. 新たな「日中友好議員連盟」の結成 〉

   ・  平成19年  自民党の元幹事長古賀誠、元総理森喜朗氏と共に結成活動。

   ・  同年、駐日中国大使王毅氏と、古賀氏らと共に大使公邸で懇談し、日中友好への協力を求めた

   ・大使との懇談で、「日中国交正常化35周年」に合わせ、日中双方での記念式典開催を決定した。

      (1)  日中が進める「2万人交流プロジェクト」のさらなる推進。

      (2)  中国人民解放軍・交響楽団の日本公演

  〈 5.「一帯一路」への協力 〉

   ・  平成29年、「一帯一路・国際協力サミット・フォーラム」出席のため訪中

   ・  代表団長として、榊原・経団連会長、松村・経産大臣、今井総理秘書官を同行

   ・「戦略的互恵関係を重視する」旨の書かれた「総理親書」を持参し、「日本も積極的に協力をする決意

    をもって伺っている。」「日本は一帯一路に最大限協力する。」と述べた。

   ・  平成29年12月、「日中与党交流協議会」参加のため訪中し、共産党中央党校で講演し、

     日中関係の基礎である、「戦略的互恵関係」を、共に未来を創る「共創」への格上げを提唱。

   「大国である中国と、それを追う日本が協力し、時に競争することも必要」と述べた。

    (  注 : 平成29年12月、精華大学より名誉教授の称号を授与された  )

  連日増加の一歩を辿る、「武漢コロナ」感染者報道を見ながら、ブログに向かっています。息子たちと、「ねこ庭」を訪問される方々に言います。厚労省、観光庁、国交省、法務省の向こうには、二階氏がいることを、忘れないでください。
 
 次回は、民主党の前原氏について紹介します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする