ずっと前から気になっていた。
物品売場に掲げられた警告の文句だ。
それが博物館とはあまりにも似つかわしくなかったものでー。
「万引きを発見したら警察に通報します」そんな意味の文句が掲げられていたのだ。
場所は国立科学博物館、もう終わったが「インカ・マヤ・アステカ」の展覧会でだ。
万引きが多いのかどうかは知らない、万引きが窃盗罪という犯罪であることも理解している。
しかしそこは博物館の中だ。
コンビニやスーパー、本屋だったらわかる。
だれでも入れて中には万引き目的に入る人もいるだろう。
しかし博物館は1,000何百円という入館料を払って展示を観るために来る場所だ。
物品売場は展示が終わったところにある。
まさか千何百円かけて物品売場に万引き目的で一目散に走るやからがいるとも思えない。
そう、博物館は大事なお客さんをあろうことか窃盗犯と勘違いしているのではないか。
あの「万引きを発見したらー」の表示は明らかにおかしい。
しかし一方、東京都現代美術館のようにミュージアムショップに誰でも入れるところにはそのような表示がない。
美術館や博物館における万引きの実態とはどんなものなのだろうか。