だらだら日記goo編

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ボタニカル・アートのゆくえ

2005-06-14 22:22:04 | アート・文化
藝大美術館に「植物画世界の至宝展」を観に行く。
英国王立園芸協会創立200周年を記念しての企画展示だ。
フックストいう人の「新植物誌」が近代の植物画、ボタニカル・アートの始まりとすれば、そこから現代のアートまでを一覧に俯瞰できる展示だ。
初期のたとえば、ウィリアム・フッカーという人の描く植物画はまことに写実的だ、メロンとかモモとかまことにおいしそうだ。
ナポレオン皇帝妃の庇護を受けたルデゥテの作品はまことに大きいし、植民地時代には植民地化された国である「スリランカの素描」もあって時代を感じる展示だ。
時代が下っていくにつれて絵のほうも写実的より分析的の傾向が強まり、蝶が止まっていたり、虫がいたりする植物画も現れる。
ガーデニングの時代、つまり現代になると日本人今井眞利子の作品は根が絡まっているのが面白く、また別の人の作品は幹から花が咲く様子を描く。
藝大の学生か知らないが、展示されている植物画をスケッチしている人もいた。
写真で簡単に植物など撮れる時代だが、人間の描きたいという欲求は変わらないものだと感じる。
たいして見るのに時間もかからない展示で、藝大のコレクション展示へと移動。
柴田是真という明治宮殿の天井画を描いた人だそうだ。
大きな下絵がたくさん展示、描くのに相当苦労したろう。これまた植物画なので企画展示と整合性が取れている。
ついでに同じ大学構内で「日本におけるダダ展」の展示も見る。
村山知義を中心にした展示だ。
まあ三つの展示をいっぺんに見られるから、それはよいが1200円はちと高い。
セゾンカードが特別協賛しているので、カードを見せれば割引とか考えてほしいものだ。
なおこの英国国立園芸協会には日本支部もあるそうだ、興味あるかたはどうぞ。

http://www3.ocn.ne.jp/^rhsj/