いつもの年なら近隣の高校などが会場となって行われる模擬試験ですが、今年は新型コロナウイルスの関係で、会場の定員が大幅に減らされ、どこも満員となってしまいました。
その関係で今年は中3生の高校入試の模擬試験を学舎で行うこととなりました。
何もせずじっとしていることが、大の苦手の私にとって、試験監督という作業は退屈であまり好きな仕事ではありません。
(生徒たちが懸命に問題に挑んでいる中、不謹慎なことを言って申し訳ありません。)
(ましてや今回のテストは、試験監督者用の問題配布がなかったので、生徒と一緒に問題を解くこともできず、形ばかりの見回りを終始強いられました。)
そんな中、3つの救いがありました。
1つは、試験会場の天井にハエトリグモが一匹いたことです。
写真を撮ることができなかったので、『ウィキペディア(Wikipedia)最終更新 2019年10月26日 (土)』の「アンダソン・ハエトリグモ」から写真をお借りしました。
こんな感じのハエトリグモでしたが、よく似ているといわれるミスジハエトリグモのメスだったかもしれません。
あちこちに動き回るハエトリグを時たま目で追い、そのしぐさを観察して過ごしました。
彼ら彼女らが動き回るのは、餌となる小昆虫を捉えてるためだと考え、その捕食する瞬間が見られないかとワクワクしながら観察していました。
時たま目を離すと元居た場所から2~3mも離れた場所にいたりして探すのに苦労したりもしました。
また、彼ら彼女らの縄張り(テリトリー)はどうなっているのだろうか?などいろいろ想像を膨らませたりもしました。
そうこうしていると、いつも以上に時間の経つのが早く感じられました。
2つ目は生徒たちの解答を見て回り、その多数解答を見つけ出す作業です。
同じ答えばかりであれば安堵できるのですが、逆に違う答えばかりだと、どの答えが正しいのか、問題用紙もない私にはわからず、ちょっとだけ気をもむことになりました。
いくつかの問題で、バラバラな解答に出会いました。
3つ目は、試験が終了した「数学」の問題用紙を借りられたことでした。
これにも大いに救われました。
観察していたハエトリグモもいつの間にか雲隠れしてしまって、なすすべがない時だったからです。
数学の試験が終わった後、生徒たちから口々に今日の数学の✖番の問題は難しかった。
という声が聞こえてきたので、問題用紙を借りてその難易度のチェックをしてみました。
このチェックに多少時間がかかりました。
易しくはありませんが、それほど難しい問題でもないことがわかりました。
ということで、いろいろありましたが、気を紛らわしてくれる3つの救いがあり、無事試験監督の仕事が終了しました。
<追記>
「森の学舎」は営業を始めて21年目を迎えますが、当初教室で見かけたハエトリグモは、今回写真に記した「アンダソン・ハエトリグモ」ではなく、「ミスジハエトリグモ」だったように思います。
「アンダソン・ハエトリグモ」のメスはミスジハエトリグモと姿態が似ていて区別が難しいらしいのですが、最近教室でよく見かける「アンダソン・ハエトリグモ」は下の写真のように黒っぽい模様があります。
営業開始当時はこの黒っぽい姿のハエトリグモは見たことがありませんでしたので、初めのころはこの種のクモ(「アンダソン・ハエトリグモ」のオス)はいなかったのだろうと思われます。
ウィキペディアにも、『昔は本州北部にはいなかった「アンダソン・ハエトリグモ」が北に進出し、もともといたミスジハエトリグモを追い出しているようだ。』と書かれていました。