N藤氏のポンコツ車が、バッテリー上がりでエンジンがかからないということで、私の家にあったブースターを貸してやった。
これでエンジンがかかり、そのブースターを返しに来てくれたが、ついでに、とんでもないものをおまけに持ってきた。
表紙の写真も色あせだいぶ年季が入った、というより、懐かしいお宝弾き語り特集。
オフコース、チューリップ、そして言わずもがなチハル・マツヤマ!
N藤氏が青春時代に毎日のようにギターの、歌の練習に使った教本。
だいぶ使い切ったのだろう、擦り切れている。
ところで、ブ-スターのお礼にこんな古ぼけた教本か、と思っていたら、携帯にメールが入る。
何と、教本を見て、長い夜の最後のリード部分をベースで弾いてくれと言う。
そういえば、教本にフセンが何箇所か貼ってある。
よくよく見ると、そのひとつが、松山千春の長い夜のところである。
でも、フセンのところは、どうみてもエレキギターの担当部分。
そこをベースでやれという。
ベーシストはもちろん、曲のベース部分を基本的に受け持つが、時には、リードらしきものを弾く時もある。
私の好きなマーカス・ミラーは、ベースで主旋律を弾き、エレキギターと張り合う時もある。
そうはいっても、こちらは、ベースの基本すらもろくろく抑えられない素人。
リードギターのようにベースを弾けと言われても、そう簡単にはいかない。
しかし、今の組み合わせ、アコースティックギターのN藤氏とベースの私だけでのバンド構成では、どうしてもリード部分がほしいときは、やはり私のベースギターを使わなければならないのか!!??
また、N藤氏からもう一つのミッションをいただく。
「時の過ぎゆくままに」のリード部分。
あれって、あの頃一世を風靡した井上堯之のリードギター。
それをベースで・・・。
いっそやってやろうじゃあないか、という気持ちはあるが、如何せん指が思うように動かない。
今、「時の過ぎゆくままに」「長い夜」のフレーズが頭から離れられない。