ダイニングルームから玄関口に出るドアにドアストッパーが取り付けられている。家を新築した時に付けられていたものが数年前に壊れたため、タイプの違うものをとりつけていた。ドアの一番下に金属製の丸い輪がねじ込んで取り付けてあり、その穴に壁に取り付けたカギを差し込む方式のものであった。
これを使うときには、都度その場にかがみ込んで、手で差し込まなければいけないので、些細なことではあるが面倒くさい作業であった。ホームセンターに行ってみると数種類のものが置いてあり、新築した時に取り付けられていたものと同じ種類のものがあった。
ドアの下の方にU型の受け金具を取り付ける。壁側には水平に突き出した支持棒の先に、コの字型の金属製の輪っかが付いており、それをU型の受け金具に落とし込めばよいタイプのものである。これを買って帰り、ドライバーを使って簡単に取り換えを終えた。
ドアを開けて取り付けたばかりのストッパーをかけてみた。チャンと機能してくれる。このタイプのものであれば、一々かがみ込んで手でやる必要はない。立ったまま足の親指を器用に使って、輪っかをUj型の受け金具に難なく落とし込むことが、思った以上に簡単にやることが出来た。
ストッパーを外すことだって、足の指を使って簡単にできた。これはいい。最近、膝が少し悪く正座が難しくなっている奥さんも、かがんでやる必要がないので大いに喜んでくれるに違いないと思ったが、誰も見ていないからといって男性であれ女性であれ足を使ってこんなことをするのは無作法過ぎる。
そう思いながら「おーい、ドアストッパーのいいのを取り付けたぞ~」と伝えておいた。うちの奥さん、果たしてどんな方法でこのドアストッパーを使いこなすだろうか。日頃から「私の家は躾が厳しかったから……」ということは何べんも聞かされている。それであれば、膝の痛みをこらえながらもきちんと座ってドアストッパーを手でかけ外しをするに違いない、と信じている。私はというと、もちろん……。
私は当初から足の親指で掛けたり外したりです。
よく出来ていると感心しながら。