写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

世界は二人のために

2018年04月11日 | 生活・ニュース

 平日の午後1時からは、NHKのFMラジオ放送で「歌謡スクランブル」という番組で歌を聞いている。この1週間は「あの頃・青春物語」と題して1960年代に流行った歌謡曲を流している。思わず目をつむったまま、小さな声で一緒に歌っている。

 今日(11日)聞いているとき、佐良直美が1967年に発売した「世界は二人のために」という歌を聞いた。「空 道 海 丘」「愛 花 恋 夢」これら全てが「二人のため 世界はあるの」と歌っている。

 この歌を聞きながら、「そういえば、『二人のため 世界はあるの』と勘違いも甚だしい人が政界に一人いることを思い出した。言わずと知れた安倍首相である。

 この1年間、くすぶり続けていた「モリカケ」問題が、徐々に炎を出して燃え始めたように感じている。次から次へと証拠となるような書類が出てき始め、安倍首相も、もはや「知らぬ存ぜぬ」では済まされないようになってきている。

 百歩譲って、安倍首相が言うように、自らは何も具体的な指示はしていないとしても、これほどまでに周辺が忖度をするような体制にしていたことの責任は感じてほしい。なんといっても、国家公務員の人事は、最終的には、すべて内閣の権限と責任の元で行われる制度にしたことがであろう。

 トップを目指す官僚であれば、誰だって人事権者の顔色をうかがうのは人の常である。その弱みに付け入って、権力者が自分の思うことを強引にやり通そうとしたことが「モリカケ」問題であることは、誰が見ても明らかであろう。

 安倍首相はまさに「晋三と昭恵の 二人のために世界はある」と勘違いをしてはいないだろうか。与党の中からも辛らつな意見が出始めている。かくなる上は、一刻も早く出処進退を明らかにしてほしい。今こそ安倍首相が良く口にする「信なくば 立たず」の時である。