今年の広島カープは、先発投手が打ち込まれて降板するだけでなく、救援投手も同様で押さえることが出来ない。投手力が低調なため、打力が好調であるにもかかわらず現在は5位に甘んじている。
そんな試合を多く見せられると、今シーズンは優勝を望んだりすることはできない。1戦1戦の試合で「やれ今日は誰がよく打ったな」とか「久しぶりに今日は誰がよく投げたな」とか言いながら、その日のゲームを楽しむという刹那的な見方をするのが正解かもしれないと思い始めている。
そんな典型的な試合が先日(26日)の、対DeNA戦であった。7回を終了して6対0と一方的にリードされていた。ところが8回の表の攻撃である。それまで4安打と散発であったものが、何に触発されたのか2本のホームランを含めて一挙に7安打を放ち5点もとった。
あと1点で同点となる9回の攻撃もすごかった。1つの四球と2本のヒットでまずは同点に、そのあと堂林が敬遠されて満塁となったところで、8回にホームランを打った会沢が、またまたホームランを放ち5点を入れて、10対6で大逆転勝ちをした。
「おいおい、こんな試合はするなよ」と思わず口に出した。仕事の場ではよく「平準化」という単語が出てくることがある。「平らにすること。でこぼこをなくすこと。バラバラの物事を均一にすること」をいい、企業において、従業員の業務量を均一にして合理化を図ることを目指す。
カープの試合も、点の入れ方ももう少し平準化してもらえれば、心安らかに安心してみることができるのにと思う一方、こんな劇的なことがあるから、野球って面白いのかもしれないとも思う。
そんなこんなもあるが、今年のカープは、堂林の大化け大変身もあって、チームの優勝云々はさておいて、個人個人のプレーを楽しむシーズンとしよう。そう思うと、毎夜、ビール片手に気楽に観戦できるような気がしている。