驚き、恐怖、怒り、哀れみ、無力感。連日テレビを通して、 ありとあらゆる感情が呼び起こされる東日本大震災。 現実のこととは思えないまま目を凝らす。どこから手を つければ良いのか分からないほどの惨状だ。 すぐに救命救済・復旧活動が始まった。わが身はもちろん、 家族をも犠牲にして任務につき、難局に立ち向かう崇高な 人々の姿を各所で見る。頭が下がる。 やっぱり日本人ってすてたものではないじゃないか。 近年バラバラになりかけていた日本人の心が、強く1本に なっていく。私が今できることを考える。
(2011.03.24 毎日新聞「はがき随筆」掲載)