写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

小さな発見

2007年01月12日 | 生活・ニュース
 今夕、私の属しているあるボランティアの会の定例会がある。毎月、定例会に出席するときには、襟元に会のバッジを付けるように心がけているが、今まで付けて出た覚えはない。

 持って出かけるかばんに、必要な書類を入れているとき、底のほうで小さな紙の箱が指先に触れた。

 何だろうかと思い取り出してみると、会の小さなバッジが入っていた。取り付けのネジを回して外してみたとき、小さな発見をした。

 ネジの心棒がバッジの中心についていない。偏心したところにつけてある。表側から見てみると、上下のあるデザインの上の方につけてある。

 こうしておけば、バッジを付けて歩いていても、くるくる回って上下が逆になったりと、見苦しくなるような心配はない。

 学生時代、詰襟・学生帽につけた校章や学年を示すバッジが、よく斜めを向くことがあったが、こうしておけば大丈夫だったろうにと、はたと気がつく。

 発明などと大げさなことではないが、ほんのちょっとした工夫で皆がわずらわしく思っていたことが解決することに感心する。

 これも、誰かが問題提起をしたから改善されたに違いない。世の中、生きていれば色々なことがあるが、困ったとき、「まっ、いいか」と簡単に見過ごさず、問題を提起すれば、いつか誰かがいい知恵を出してくれるかもしれない。

 「小さなことからこつこつと」とは、誰かが言った言葉ではあるが、大きな発明・変革は無理としても、今年も身近なことをこつこつと改善努力してみたいが、どうも私の頭の中の心棒は、初めから偏心しているようだ。うまく回転していない。 
   (写真は、心棒がずれた「偏心バッジ」)