まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-371-

2009年01月28日 |  マツタケの林地栽培 
メンバーの内田正明さんが京都東山にある大文字山で撮影(1月24日)遠く大阪が見える


まつたけ復活・里山再生市民運動

 
2009年になって、2回の活動があった.第1回目の17日は、雨こそ無かったが、数日前に降った雪が香川山BCにも山にも残っていた.2回目は暖かいが天気は思わしくなく、天気の回復も遅れて昨夜来の雨で至るところぬかるみであった.皆さんは午前中は道具類の整備をされていた.
 今日(28日)の京都は快晴に近い.次回の活動日は1月31日である.予報は、やや高い確度で曇り一時雨である.
 京都に戻って4年目となるが、京都の冬はこんなにも時雨れる日が多かったのかなと思ってしまう.岩手県の沿岸の冬は、雪でなければ快晴が多いという記憶がある.それじゃ雪の日ばかりだろうと想像される読者が多いと思えるが、岩手の太平洋岸は海を隔てりゃ、ハワイだから(^_^)、そう雪はない.空気が乾燥して鼻の粘膜が痛んでたまんなかった.
 でも、まつたけ十字軍運動は雨でも雪でも活動を休むことなく里山再生に取り組む.でも冬だし、暖かな格好と体が硬直するだろうから、とにかく気をつけてまつたけ山づくりを続けたい.

<1月31日(土)の作業予定>マツタケ山づくりを楽しもう!
  
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
マツノザイセンチュウ病による枯損木は伐倒し焼却を進めよう!
周りに放置されている枯損木を感染源とする蔓延が後を絶たない.依然として猛威をふるっている.アカマツ枯損木の所有者は感染を拡大させているという認識を持つことが必要だ.林は、地面の所有は個人のものであるが、林の公益的機能は国民のものである.

1)香川山皆伐区も予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の地掻など補整作業を実施している.しかし、マツの枯損木の伐倒焼却が、ここも必要.

2)澤田山は、アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリア(第1・3整備地)とコナラ林を整備するエリア(第2整備地)とがある.

第1整備地は、京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には土壌上の問題があるのかもしれない.若いアカマツの導入も考慮すればいかがでしょう.マツタケの生活をよく知る方が、手入れを継続している.出るまで手入れをすれば必ず出る(-.-).

第2整備地では広葉樹の森づくりを中心に作業が進んでいる.ナラ枯れのコナラがあり、伐採を行っている.伐採したものは燃料用の薪、炭、ものによっては椎茸のホダ木に利用.現在の作業箇所は、アカマツの枯れが広がり、アカマツ林としては風前の灯である.枯れマツは早急に伐採.その後、落ち葉掻きを実施.天然下種更新でアカマツ林再生の要がある.

第3整備地の作業エリア決まる.岩倉のアカマツ林が老齢化し疲弊しているため、シロの有無や健康状態の診断が難しいが、第2整備地を左に入ったところである.今秋の調査に期待.

3)玉城山は、マツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が続いている.ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる手入れのマツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケースはここが日本初の地である.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

4)竹藪整備班は、作業が御休みである.いま、地中では小さな小さな竹の子が育っている.

<お知らせとお願い>

1)メンバーの宮崎君は八ヶ岳と南アルプスと富士山を眺めることができる山梨県大泉
村で、15坪ほどのログハウスを組みます.20年来の彼の夢の実現です.完成の暁
には皆さんにも使わせて呉れるとのことです、嬉しいではありませんか!
2月の後半には、今、切り倒してある唐松材を一人で運び出すそうです.運び出
し作業を手伝ってくれる人を探しています.
無料奉仕ですが手伝ってやろうという方は、ブログのコメント蘭で或いは本人に直
接詳細をお確かめください.

2)鹿背山元気プロジェクト 里山産業創造ワークショップ
2月6日(金)、21日(土) 午前9時 30分より
 京都府木津川市観音寺峠道の入口に集合 雨天の場合は、中止します。
連絡先: 都市機構・事業部事業調整課、0774-73-2708[田中].

開催予定日 2009年1月-3月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第175回 01月31日(土)ブログ報告:榎本
第176回 02月06日(金)ブログ報告:三輪
第177回 02月14日(土)ブログ報告:池内
第178回 02月20日(金)ブログ報告:宮崎
第179回 02月28日(土)ブログ報告:榎本
第180回 03月06日(金)ブログ報告:三輪
第181回 03月14日(土)ブログ報告:池内
第182回 03月20日(金)ブログ報告:宮崎
第183回 03月28日(土)ブログ報告:榎本

<参加に当たって留意することがら>
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど)
ノコ・ナタを持参が望ましい.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業
中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」とい
て、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器、飲料水(お茶があるので水筒)など.

5)用いた道具類は洗った後、保管場所に片付けること.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.

7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.
<活動拠点へのアクセスなど>
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは京都市左京区岩倉村松町138-20の現地アカマツ林(バス停「村松」から北東へ450m徒歩6分).
叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側約40
分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 
9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
まつたけ復活・里山再生運動写真集(Nikon)とまつたけ十字軍写真集(続きとなっている)がある.それらを覗くにはパスワードが必要
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のまつたけ復活・里山再生運動写真集(Nikon)やまつたけ十字軍写真集を左クリックすると、ニコンオンライン写真集の画面に飛ぶ.その画面の右上にパスを入れるところがある.そこに10ji(読みは10時: 半角英数)を入れる.これでOK.スライドショウが見やすい.必要な写真は、右クリックで保存下さい.

<カンパ! ありがとう>   
カンパ等の振込先:
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 
口座No.: 普通預金 3698173


まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.

日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!

私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.

生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用を、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込む.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.

近代的マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日のコアタイムに集まることによって、作業の情報などを共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.

運動は、食事を作る人、木を伐る人・運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、設備を造る人、道具類を整備する人、多機能窯を守る人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人などすべての参加者が、互いに対等で支え合い助け合って維持運営されている.

まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上のものを持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.


主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
〒607-8421 京都市山科区御陵岡ノ西町38-27.075-581-8932, 090-6227-4305

共 催 団 体
京都大学マツタケ研究会(代表 大月 健)
京都市左京区北白川 京都大学農学部図書室気付(大月 健090-4280-3334)
NPO国際環境微生物応用研究機構、香川理化学研究所、NPO市民環境研究所
コメント
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