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映画 ダイアン・レイン「トスカーナの休日(‘03)」

2006-09-22 12:49:35 | 映画
 ダイアン・レインという女優の名前は聞いたことがある。映画通から言わせればいまさら何を……という叱責が飛びそうだが、この映画が初めて観る映画になる。
                右 ダイアン・レイン
 で印象は悪くない。40歳近い大人の雰囲気は十分出ていた。が、女優というのだからこのくらいの演技は当たり前で、特に言うことはない。
 物語そのものは、どこにでもある失意から再生の物語で、作家のフランシス(ダイアン・レイン)がイタリア トスカーナで買った家の修復を通じて離婚の傷をいやし、いろいろな人と出会い、幸せの女神が微笑むというもの。ダイアン・レインにもう一段の成長を期待したい。

 今ひとつ印象に残らないのは、演出に冗漫な点を感じるからか。一例として、家を買う場面で、フランシスがその家に入っていくと先客があり、売主の女性が先ほどの値段の倍額でないと売らないという。先客は怒って帰ってしまう。
 フランシスは買う値段を言う。やはり売らない。神のお告げがないからだという。フランシスはあきらめて帰ろうとしたとき、鳩の糞が額に落ちる。それがお告げということで家を手に入れられた。こんなご都合主義もない。

 たとえ原作がそうであっても映像にする場合は、リアリティと自然さが必要だろう。神のお告げはいい、その表現の仕方の問題だ。ホラー映画ではないのだから。この映画の監督は脚本家出身で、この映画が二作目だという。今後に期待したい。

 フランシスの親友としてサンドラ・オーという中国系の女優が出ているが、私にはこの女優の容貌は何度も観たいと思わない。うがった見方をすれば、中年女のダイアン・レインをより美しく見せるためにサンドラ・オーを配したのではないかと。
               
               左から サンドラ・オー ケイト・ウォルッシュ ダイアン・レイン
 
 監督 オードリー・ウェルズ1960年4月サンフランシスコ生れ。‘99「写真家の女たち」でインディペンダント・スピリット賞の脚本賞にノミネートされる。
 キャスト ダイアン・レイン1965年1月ニューヨーク生れ。’79年映画デビュー、当時は天才スターの評価も受け着実に地歩を固めたかに見えたが、出演作二本とも興行的に振るわず不運が続く、ところが、‘02「運命の女」でアカデミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされたほか、NY批評家協会賞や全米批評家協会賞など多くの映画賞を受賞。
 「トスカーナの休日」でも全米ロングラン・ヒットを記録、大人の女性が持つ魅力を存分に表現できるハリウッド女優としての地位を得る。
 サンドラ・オー1970年11月カナダ生れ。
 ケイト・ウォルッシュ1967年10月カリフォルニア州サンノゼ生れ。テレビ出演が多い。最近映画にも出ているようだ。
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