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映画「つぐないAtonement ’07」劇場公開2008年4月

2012-07-30 20:40:54 | 映画

                 
 思春期という微妙な年代に入った13歳のブライオニー(シアーシャ・ローナン)の大人になりきれない少女の思考は、一人の男の人生を残酷にも破壊する。
 ブライオニーが密かに心を寄せる使用人のロビー(ジェームズ・マカヴォイ)は、姉のセシーリア(キーラ・ナイトレイ)にご執心で、ブライオニーは図書室で二人のあられもない男と女の姿態を見てしまう。ロビーに対して複雑な感情、恋情と憎しみが同居し始める。

 いとこのローラ(ジュノー・テンプル)がレイプされたとき、犯人は「ロビーだ」というブライオニーの証言が彼を刑務所へ送った。1939年9月ナチス・ドイツのポーランド侵攻に対してイギリス・フランスが戦線布告、第二次世界大戦が始まった。ロビーは刑務所から一兵卒として出征した。
 セシーリアとは、頻繁に手紙のやり取りをして、海辺の青い窓枠の家に一緒に住むことを夢見ていた。

 1940年5月ナチス・ドイツ軍の機動部隊にイギリス・フランス軍は、ドーバー海峡のダンケルクに追い詰められた。当時の首相チャーチルが約35万人の兵士を撤退させることにした。ロビーはそのダンケルクにたどり着き救出の機会を待った。

 テレビ画面では、作家となっている年老いたブライオニー(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)がインタビューを受けていた。
 「この小説は、私の最後の21作目です。脳血管性認知症で言語能力や記憶の喪失、作家としては致命的です。だから完成させました。書かねばならない本を遺作として。おかしなことに私の処女作とも言える作品です。
 真実を語ろうと前から決めていました。現実ではロビーは、ダンケルクで敗血症のために死んでいます。姉のセシーリアは、地下鉄駅の配管が空襲で破壊され流れ込んだ水によって溺死しています。最後まで姉とは仲直りできませんでした。だから結末は創作です。せめて作品の中ででも、二人が幸せになって欲しいと思ったからです」

 思春期の少女がちょっとした嫉妬や嫌悪で二人の人生の破壊をつぐなうにはあまりにも重い。しかし、どんな方法があるというのか。結局、その人の出来ることしか出来ないだろう。たった一言「私は見た」言葉の恐ろしさに戦慄を覚える。なお、本作は’07アカデミー作品賞とシアーシャ・ローナンの助演女優賞にノミネートされた。
             
             
             
             
             
             
             

監督
ジョー・ライト1972年ロンドン生まれ。

キャスト
キーラ・ナイトレイ1985年3月イギリス、ミドルセックス生まれ。
ジェームズ・マカヴォイ1979年4月イギリス、スコットランドグラスゴー生まれ。
シアーシャ・ローナン1994年4月ニューヨーク州ニューヨーク生まれ。
ロモーナ・ガライ1982年8月ロンドン生まれ。
ヴァネッサ・レッドグレーヴ1937年1月ロンドン生まれ。
ジュノー・テンプル1989年6月イギリス生まれ。
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映画「イントゥ・ザ・ワイルドInto the wild ’07」劇場公開2008年9月

2012-07-27 13:00:25 | 映画

                            
 1992年9月アラスカの荒野に乗り捨てられたバスの中で、アメリカ人青年の遺体が発見された。名前をクリストファー・マッカンドレス(エミール・ハーシュ)と言う。
 ワシントン州シアトル在住の登山家・ジャーナリストのジョン・クラカワーが、クリスの生い立ちや旅の途中で出合った人々にインタビューして彼の軌跡をたどり「荒野にてInto the wild」を著した。

 それをもとに脚本を書いて映画化したのがショーン・ペンだ。ジョージア州アトランタのエモリー大学をハーバードのロースクールに入れる成績で卒業したクリスは、妹以外誰にもなにも言わず愛車のダットサンで放浪の旅に出た。
 車で仮眠したはいいが鉄砲水に流され、車を放棄し持ち金も焼却した。義務的に4年間大学生活を送り、ようやく過剰な物質的世界から解放され“存在の真理”を追求できるわけだ。

 アリゾナ州ではヒッピー夫婦の世話になり、サウスダコタ州ではトーモロコシ農家のウェインと親しくなる。
 ヒッピーの妻に金の焼却を聞かれ「金は必要ない。疑い深くなるしね」。また、葉や木の実では生きれない。「それ以上は望んでいない」
 両親はどこに?「どこかで生きてる」女が言う「公平に見ないと……」クリス「ソローを引用する。”愛よりも金銭よりも信心よりも名声よりも公平さよりも真理を与えてくれ”」女は黙ってうつむく。彼女も対応に戸惑いを感じたのかもしれない。

 親しくなったウェインが言う。「お前は頭でっかちだ。そんなことばかり考えるな!」人はどう生きようと自由だ。だが、社会の束縛から逃れるには荒野以外にない。クリスが純粋な気持ちで荒野に飛び込んだのかは疑問だ。ウェインにこう言った。「帰ったら旅行記を書くかもしれない」と。
            
            
            
                        
            
            
            
         
テーマ曲「Into the wild」をエディ・ヴェダーでどうぞ!
Into the Wild - Eddie Vedder

監督・脚本
ショーン・ペン1960年8月カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。

音楽
エディ・ヴェダー1964年12月イリノイ州シカゴ生まれ。

キャスト
エミール・ハーシュ1985年3月カリフォルニア州生まれ。
マーシャ・ゲイ・ハーデン1959年8月カリフォルニア州生まれ。
ウィリアム・ハート1950年3月ワシントンDC生まれ。
ジェナ・マローン1984年11月ネヴァダ州スパークス生まれ。
クリステン・スチューワート1990年4月カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ。
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映画「顔のないスパイThe Double ’11」劇場公開2012年2月

2012-07-24 16:56:22 | 映画

                
 FBIは、ある上院議員を監視していた。夜、その上院議員は動き出した。監視カメラが議員を追ったが路地の暗がりから男が出てきて議員が絞殺される。

 CIAハイランド長官(マーティン・シーン)から呼び出しを受けた元CIAエージェント、ポール・シェファーソン(リチャード・ギア)は、FBI捜査官ベン・ギアリー(トファー・グレイス)の示す犯人像と異なる意見だった。
 ベンは絞殺の手口がソ連の伝説のスパイ「カシウズ」に違いないという。ところが、ポールはカシウスを殺したのは俺だからそんなはずはない。という。
 いずれにしても捜査は、ポールとベンの担当となった。さて、一体どんな捜査が行われ、どのような結果に終わるのか。それは、予想もしない結末としかいえない。

 二人の捜査官が二重スパイと復讐という運命にさらされ、その秘密は一方の捜査官の死によって闇の中に落ちていく。リチャード・ギアのCIAエージェント? という感じだったが無駄なシーンもなくまとまりのいい本作は眠くもならずに観終わった。
           
           
           
           

監督
マイケル・ブラントもともと脚本家で、本作が初監督作品。1968年10月ウィスコンシン州マディソン生まれ。

キャスト
リチャード・ギア1949年8月ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ。
トファー・グレイス1978年7月ニューヨーク州ニューヨーク生まれ。
オデット・アナブル1985年5月ロサンジェルス生まれ。
マーティン・シーン1940年8月オハイオ州デイトン生まれ。
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読書「小説石田三成」童門冬二

2012-07-21 13:19:11 | 読書

                 
 つくづく思うのは、歴史小説というのは難しいものということだ。著者も言っているが“「歴史学では、Uターンしたり、バイパスを通ったり、あるいはもし(if)というシュミレーションは許されない」ところが、歴史作家のほうは多少無責任だから、Uターンしたり、バイパスを通ったり、あるいはもし(if)などを持ち込んだりする。この辺が、歴史学者と作家との違いだ。

 ただ、小説を書く場合にも「守らなくてはいけない点」というものが存在する。それが史実であったり、あるいは「長年常識化されている伝説」である”  で、小説と断りが入っているので読んでみた。
 ほとんどが三成の公的な部分で教科書的な人物造形は魅力的でない。三成にも家庭があって子供も育てていたはずなのに、業績の羅列を読むならこの本にすることもない。

 特に感じたのは、天正15年(1587)の九州征伐だ。秀吉は20万の大軍を派遣した。島津義久の降伏に異を唱え大口城に籠もった島津家の宿将新納(にいろ)忠元の説得に石田三成を派遣した。記述には「懇々と説得した」とあるだけで詳細はない。

 史料に具体性がなかったのかもしれないが、三成の性格や当時の状況などに思いをめぐらし想像力で説得した文言を創作できなかったのか。と思う。それからもう一つ面白いのがあった。

 家康の「分断政治」についてだ。それは権限と責任を段階的に多くの人間に分け与えるということ。そうだろうなあ。鉛筆一本買うのにも部長の許可が必要ならなんとも窮屈な職場と感じるだろう。担当者の裁量ならのびのびと仕事が出来る。
 しかし、当然なこととして権限には責任がついて回る。ところがこれの運用を誤魔化すトップが現れたらなんとも釈然としないのも確かだ。家康は、権限を委譲してあるから責任は部下にあると言って知らん振りをしたという。

 そこで俄然思い出したのが、小沢一郎だ。「秘書にすべて任せてあるから、私は感知していない」言い逃れは家康並だ。ひょっとして小沢一郎の崇拝する人物は徳川家康かもしれない。いつの時代も人間関係はついて回っていることに変わりはない。三成も秀吉という男に身命をなげうつ覚悟だったというから、そういう主従の関係は会社の中でも見受けられるから良い上役にめぐり合った部下、有能な部下に恵まれた上役という相乗効果でますます存在感がいや増すということになる。

 城主に出世していく三成だが、酒はどのくらい飲むのか。妻とは円満なのか。子供との関係はどうか。近所づきあいはどうか。仲間との付き合いはどうか。お城の女たちからの誘惑はなかったのか。好きな食べ物や嫌いな食べ物は? 三成はやや変人ということが分かっているぐらいで、この小説からは何も分からない。というわけで、期待したがやや不満が残った。
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読書「わが恋せし淀君」南條範夫

2012-07-18 15:45:22 | 読書

                 
 母に信長の妹お市の方を戴き、浅井三姉妹の長女茶々が後年淀の方としてその美貌で多くの男を魅了したという。それを前提に書かれたファンタジーだ。

 雑誌社の編集部に所属する池田誠之助は、身長五尺六寸、こう書かれると全く見当もつかないんだよなあ! 約170センチと書いてくれればねえー。体重十六貫、ふむ……60kgか。年齢25歳、ハンサム。女の趣味は和服の似合う年上とくる。熟れた女が好きなんだ。

 ただ、ハンサムだけど現代のハンサムじゃないらしい。時代遅れのハンサム。と言われても私にはピンと来ないが。その誠之助、伯母の強く勧める見合いの席で付き添ってきた三十四五のソバカスの多いいとこの女性が尋ねた。
「どんな風な女の方がお好きですの?」
 ちょっと待って! こんな直截的な質問を見合いの席でするかなあ。著者のフライングだろうなあ。普通は探りを入れながら核心に迫るだろう。

 それはともかく誠之助の返事は「淀君みたいな人ですね」うわー、誠之助口が滑ったぞ。と言うわけでこの見合いはおじゃん。誠之助にしてみればもともと気乗りしない見合いだったから、清々して取材のため大阪へ出張した。

 ところが、ひょんなことから400年ほどタイムスリップして慶長19年(1614年)頃の大阪城に現れる。スーツにカバンに靴。カバンの中にはカメラのほかにメンソレタームや軟膏まで入っている。
 現れた侍には、南蛮のキリシタンと言って疑いを晴らす。20世紀の誠之助は、時代遅れのハンサムだがここ大阪城では最新の美男になる。多くの侍女から夜毎責められるが、すべてを受け入れ満足を与える。城中で最初に契った楓に嫉妬したほかの侍女の孤児とかなんとかという悪口が伝わってきたが、度重なる房事で「あれ、あれ、誠之助さま、私は、討ち死に致しまする、あれ、もう、討ち死に致しまする」と言う叫びは武士の娘でないと発し得ない喜悦の言葉だと誠之助は確信している。男の中の男だよ、誠之助。目指すは淀君。

 さて、いよいよその時がやってきた。淀君の残り湯で体を清め老女の案内でお伽(とぎ)の床を勧められた。誠之助は口がからからでなんだか夢を見る心地。

“紅白の平絹を重ねたお寝衣(ねまき)姿の、淀君が、少しく身をよせ、消え入りそうな声で「わらわは切ない、誠之助―」とささやいて、誠之助の首に手を回した。絹の下着よりも柔らかくあたたかいにおやかな頬が、彼の頬に密着し、しなやかな体がすり寄った。思わずその背に回した誠之助の腕は、淀君の小さな体つきからは、思いがけぬほど大きく円やかなお臀のふくらみを抱いた」

 最初震えながら夢心地だった誠之助も、度重なるお召しで男と女の欲望が激突するシーンへと変化していく。秀吉没して16年、熟れ頃の淀君も一個の女として誠之助に接し大胆な行為も当たり前になった。そして、“中国人のいわゆる「山を距(へだ)てて火をとる」というa posterusの姿態をとった時、暁の薄明かりの中に浮かんだ淀君の、ヒップからウェストに至るマンドリン型の曲線の、言語を絶する霊妙さに、誠之助はほとんど気絶するばかりの思いをしたものである”

 a posterus(これフランス語かな?)を英語の辞書を引いても出てこないが、姿態からは体位が容易に想像できる。歴史上は、大阪夏の陣で天主の火炎の中で自害して果てた淀君を、恋しさのあまりその事実を変えようとしたがそれはならなかった。
 途中まで淀君を担いでトンネルを行ったが……病院のベッドで目覚めた誠之助。失意のどん底を味わっていた。誠之助にしてみれば、大阪冬の陣も夏の陣も全く関係がない。高みの見物だが、淀君だけはなんとしても助けたかった。

 歴史上の美女に惚れたのが誠之助の人生を狂わせた。その後、誠之助の消息が途絶えた。淀君を求めてタイムトンネルをさ迷っているのかもしれない。淀君が美人かどうか知らないが、お市と共に歴史上の好きな人物には違いない。こういう一途な恋にふさわしい曲はなんだろう。私の知る中では「I love you for sentimental reasons」かな。ロッド・スチュワートでどうぞ!
I Love You For Sentimental Reasons - Rod Stewart

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料理「土曜日の料理 Saturday night cooking 付け合せの一品」

2012-07-15 06:34:57 | 料理

             
 肉料理の付け合せといえばクレソンなんかが思い浮かぶが、ジャガイモもよく使われる食材だろう。そのジャガイモもマッシュポテトや角切りや細切りにして油で揚げたり、スライスしてバターで炒めたりするのもある。

 今回は、一番簡単なベークトポテトをベースにしたものを作ってみた。「ロベールさんのジャガイモ」という一品。材料は、大きいベークトポテト、溶き卵、あさつきだけ。

 まずベークトポテトを作る。フランス料理の本では、ジャガイモをよく洗い、水気を拭き取って塩をふる。アルミホイルに包んで160~170度のオーブン入れて焼くとある。が、この方法だとかなり時間がかかりそう。そこで、アルミホイルの代わりにラップで包みレンジで加熱した。
 短時間でほこほこの茹でジャガが出来上がった。そのあと、上1/3ほど切りとって残りの2/3をスプーンでくり抜く。取り出したジャガイモに溶き卵とあさつきを混ぜる。私はあさつきがなかったからネギの青い部分をみじん切りにして入れた。それにアンチョビソースを小さじ一杯ほどたらした。それをくり抜いたジャガイモのケースにつめて180度のオーブンで焼き色をつけて出来上がり。私の作ったのは少し焼き色が不足しているようだ。味はくどくなく付け合せとしてはいいほうの部類に入る。

 もし、私が若くて独身の男なら意中の彼女に上質のビーフステーキにこの手づくりの「ロベールさんのジャガイモ」を添えて出したい。彼女のハートが燃え出すのは確実。だってそうでしょ? ビーフステーキは誰でも焼けるが、手づくりの付け合せには心がこもっていると感じてくれるはずだ。

 この料理に合う音楽?! そうね。陽気なのがいいかな! 「マック ザ ナイフ」がよさそう。この曲は、ボビー・ダーリンが1959年にヒットさせた。それをボビー・ダーリンの伝記映画に主演したケヴィン・スペイシーでどうぞ!
Mack The Knife - Kevin Spacey as Bobby Darin

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読書「40代からの心と体に効く「生涯SEX」のすすめ」竹越昭彦 扶桑社2011年3月刊

2012-07-14 10:24:23 | 読書

                 
 40代からと断ってあるが、40代以上の高年者にとっても参考になる。序章には2011年発表の厚生労働省の調査データの婚姻関係にある男女のセックスレスの割合が40・8%になり、40歳以上では50%近くにもなる。世界に類を見ないセックスレス大国だという。

 その一つにEDがある。EDというのは、Erectile Dysfunctionからで「勃起不全」を意味する。じゃあ、どうすれば? というのが本書の大半を占めている。

 その中で目を引いたのが「サイクリングED」だ。“長時間自転車に乗っていると会陰部にサドルの圧力がかかり、ここを通っている勃起に必要な血管や神経が圧迫される。ペニスへの血液の循環が持続的に妨げられることで、結果、器質性EDを招いてしまうのである”という。

 初耳で驚いているが、それらを緩和するサドルやパンツも売られているようだ。それにED治療薬の詳細や最適な体位など実際的な記述に溢れている。中でも期待したいのがED治療薬の低価格化だ。

 この本では、2013年にはバイアグラの特許期限が切れて、ジェネリック医薬品となるかも知れないと言う。三大ED治療薬と言えばバイアグラ、レビトラ、シアリスだが、ある医療機関のホームページでの一錠あたりの値段がバイアグラ25mg1300円、レビトラ20mg2100円、シアリス20mg2100円となっている。レビトラやシアリスの一錠2100円はやはり高い。ネットでの購入は偽物が多いので危険だという。

 このジェネリック医薬品に大いに期待したい。成人男性のうち1800万人がED患者と推定される。3人に1人が患者ということになるらしい。しかも医療機関を訪れた人数は、4.8%に過ぎない。アメリカの10分の1という低水準。悩みを抱えながら毎日を過ごすか、諦めてしまったかのどちらかだろう。

 私の近所にもED治療薬を扱う医療機関があるが、受付とか看護師は女性が多くかなり敷居が高くなっているのが現状だろう。それでも私は身を縮こませながら受付に向かう。院外薬局で薬を受け取り、外に出たときには正直ほっとする。

 そんなストレスを受けながらもらってきた薬の効用が問題だ。私の場合、糖尿病を抱えているからなお問題だ。服薬リストのうちトーワラートという薬の副作用で勃起を妨げている可能性もある。これはかかりつけの先生も言っているのでまず間違いない。
 そこで効き目だが、シアリスを服用して最初の日は思うようにならなかった。こういう薬は、毎日飲めないので一日置きになる。それでも二錠目あたりから効果が見えてきた。

 恥ずかしながら、そのときの嬉しさは言葉にならないが、諦めていた女体の感触がこれほどまでに愛おしいとは思ってもみなかった。というのが正直な感想だろう。
 ましてや糖尿病を抱えていないED患者は、意を決して医療機関のドアをたたくべきだ。体の健康にもいいし、精神の安定にも役立つ。
 EDを経験して再び甦れば女体に対する敬意も持つようになり、自分本位の行為から脱却するはずだ。

 朝、目覚めたとき彼女を思うまだ若々しい感情がみなぎる私の好きな曲「朝まだきの小さな時間 In the wee small hours of the morning」をフランク・シナトラでどうぞ!
In The Wee Small Hours Of The Morning (Frank Sinatra - with Lyrics)

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映画「ドラゴン・タトゥーの女 The girl with Dragon tatto ’11」劇場公開2012年2月

2012-07-11 11:31:35 | 映画

                 
 スェーデンの雑誌「ミレニアム」を発行するミカエル・ブルムクヴィスト(ダニエル・クレイグ)は、ある実業家を告発した記事が、名誉毀損にあたるとして敗訴した。悔恨と落胆に加え金も失い「ミレニアム」の行く末も危なくなっていた。

 そこへ国内有数の企業グループのオーナー、ヘンリック・ヴァンゲル(クリストファー・プラマー)から、40年前の孫娘ハリエット失踪の真実を突き止めて欲しいという依頼がある。心配顔の共同経営者のエリカ(ロビン・ライト)を残してヘンリックのコテージへ向かう。

 冬のスェーデン、寒々とした風景が広がる。一方、調査員をしているリスベッド・サランデル(ルーニー・マーラ)は、鼻と耳にピアス、左肩からわき腹にかけてドラゴンの刺青、髪の毛は鶏のとさかのように聳えている。眉毛のない顔は、無愛想でそっけない。
 しかし、何かを調べることに関しては天才的。彼女はどうやら精神を病んでいるようだった。

 彼女の日常を管理する弁護士の男が曲者。リスヘッドが金を求めるとフェラチオを強要する。この男はセックスを代償に彼女を操る。リスベッドが、隠し撮りで立場を逆転させた。強くもなれるリスベッドだった。

 ミカエルとリスベッドが、ある時点から同じ目標を共有することになる。この映画を監督したデヴィッド・フィンチャーによると、「この映画はミステリーではない。苦悩を抱えた男女の再生の物語でもある」というようなことを言っている。ほかにも雨を降らせ雪も降らせセックス・シーンもサービスしていて支払った代価に見合ったものになっている。セックス・シーンは人間を描く上で、不可欠の要素だといいたいらしい。
            

            

            

            

            

            

            
         
            

            
 それにしても、158分という長尺物だった。オープニングにレッド・ツェッペリンの「移民の歌」をトレント・レズナーとカレンOでカバーしてある。それをどうぞ!

監督
デヴィッド・フィンチャー1962年8月コロラド州デンヴァー生まれ。’95「セブン」が大ヒット。

キャスト
ダニエル・クレイグ1968年3月イギリス、チェスター生まれ。
ルーニー・マーラ1985年4月ニューヨーク州ベッドフォード生まれ。本作で、’11年のアカデミー主演女優賞にノミネートされる。
クリストファー・プラマー1929年12月カナダ、オンタリオ州トロント生まれ。
ロビン・ライト1966年4月テキサス州ダラス生まれ。
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料理「土曜日の料理 Saturday night cooking ポークシャクティエールとカボナータのブルスケッタ」

2012-07-08 10:57:04 | 料理
                 

 

 今夜もフランス料理の本から、出来るであろうと思われるレシピをやってみた。豚ロース肉を焼いてその上にソースをかけるだけの料理「ポークシャクティエール」。

 とはいってもそのソース何かと手間がかかる。玉ねぎみじん切りをバターできつね色に炒め、白ワインとワインヴィネガーを入れて3分ほど煮詰める。そのあとフォン・ド・ヴォーを加え塩・こしょうで味を整え、マスタードとバター、最後にコルニションを加えてソースになじませる。  つけ合わせは、レストランデルモニコ風じゃがいも。

 この中で、フォン・ド・ヴォーを本式に作ろうと思えば相当な時間と同時にかなりの費用もかかりそうだ。子牛の骨、子牛の筋に玉ねぎやにんにくそれに67時間煮詰めるという一日仕事をこなさなくてはならない。いくら有り余る時間があるといっても、そこまでの情熱はない。手軽なフォン・ド・ヴォーを買うしかない。

 「レストランデルモニコ風じゃがいも」というと、これも手が込んでるようだけどそうでもない。ジャガイモ3個を56センチ角ぐらいに切って鍋に入れ、ひたひたの牛乳とバターを10g程放り込んでゆっくりと煮込み牛乳がなくなってきたら生クリーム適量を入れて出来上がり。それにパン粉をふりかけレンジでもオーヴン・トースターでもいいから焦げ目をつける。私はうまく焦げ目がつけられなかったが。

 ついでながら、私がいつも作るじゃがいものつけ合わせはもっと簡単なものだ。ジャガイモを56センチ角に切るのは同じ、牛乳をひたひたに入れるのも同じそれにバターを入れるのも。塩コショウをして牛乳が少なくなれば出来上がり。ジャガイモが生クリームにからめられたようになる。

 次に「カボナータのブルスケッタ」。これはカルディ・コーヒー・ファームのホーム・ページに載っていたレシピ。パプリカ赤、黄、ズッキーニ、なすを1センチ角に切って油で素揚げして軽く塩を振る。それに瓶詰めのパスタソース「ベストロッソ」と混ぜる。それをフランスパンをスライスしてトーストした上にのせて食べる。

 「味はどう?」と聞かれると不味くないけど、私にとっては上出来とは言えない。家族は、合格点をくれたかもしれないけど……。ということで口直しにジャズでもいかが? 昔々、私がLPジャケットがいいと思って買った盲目のピアニスト・ジョージ・シアリングの曲なんかどうだろう。ジョージ・シアリング作曲の「Black Satin」をどうぞ!ちなみに彼は、2011年に故人となっている。

             George Shearing - Black Satin
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映画「トランジットTransit ’12」劇場未公開

2012-07-07 10:25:08 | 映画
           



 この映画の監督はまだ30歳、キャストも名前を見て思いつく人は映画通だろう。私は誰も知らない。出演者の一人、ジェームズ・カヴィーゼルが10年以上のキャリアがあり、’98「シン・レッド・ライン」でショーン・ペンに次ぐ位置にあったことや、メル・ギブソンが監督した’04「パッション」でイエス・キリスト役を演じていたとは知らなかった。


 お話は、現金を強奪した犯人たちが警察の検問を潜り抜けるため、屋根にシュラーフやテントなどの軽いものを載せている車に狙いを付ける。その中の一つに、中の物と入れ替えて現金を隠す。犯人たちはその車を追えばいい。


 ところが、そうは問屋が卸さなかった。徹底的にB級作品を狙ったように思わせる。すべての映画でなんらかの教訓を得ようなんて思うのは間違っているのかもしれないが、この映画もテーマらしいテーマもなかった。折角、他人の車で証拠物を運ばせるというアイディアがありながら……描き方によってはスリリングで印象に残る一本になったかもしれない。
            
            
            
            


監督アントニオ・ネグレ19822月コロンビア、ボゴタ生まれ。


キャスト ジェームズ・カヴィーゼル19689月ワシントン州マウント・ヴァーノン生まれ。’98「シン・レッド・ライン」’04「パッション}ほか。


ジェームズ・フレイン19683月イギリス生まれ。


ディオラ・ベアード19834月マイアミ生まれ。


エリザベス・ローム19734月ドイツ生まれ。


ライアン・ドノフー19809月テキサス州ヒューストン生まれ。


ハロルド・ペリノー19688月ニューヨーク市ブルックリン生まれ。

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