この映画の監督、キックボクシング界から映画のスタントを経た異色の人物。そういえば格闘シーンでは足技が多い。
凄腕の殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)の愛車は、1969年式フォード・マスタングBOSS429だった。だったというのは壮絶はカーチェイスの結果がボロボロに。
妻を病死で失い今は名もない愛犬と暮らす。ロシアン・マフィアから決別したと思ったら、今度はイタリアン・マフィアが絡んでくる。裏社会に住めば、なかなか表の社会へは戻れない。マフィアの奴等からすれば、凄腕といっても所詮使い捨ての駒にすぎない。
そんな夜、ひょっこりと尋ねてきたのがイタリアン・マフィアの幹部サンディーノ・ダントニオ(リッカルド・スカマルチョ)。「足を洗ったんだから」というジョンに「以前の貸を返してくれ」と言わんばかりの強面ぶり。仕方なく引き受けたのが、なんとサンディーノの姉シアナ(クラウディア・ジェリーニ)を抹殺することだった。シアナは、組織のボスに君臨していて、サンディーノから見れば目の上のたんこぶだった。
天井の高い広い部屋にジョン・ウィックがシアナの前に現れる。予期したような表情のシアナは、ドレスを脱ぎ棄て全裸で銭湯の湯船ぐらいある浴槽に入り両手首を切って自らの命を絶つ。
ジョン・ウィックはご丁寧にも死んだ女の頭に念入りの一発を撃ち込んで立ち去る。さて、これで義務は果たした。 が、サンディーノは、「大事な姉を殺された。弟としては復讐するのは当然」とばかりジョン・ウィックに刺客を放つ。どっちに転んでも狙われるジョン・ウィック。
昔馴染みの洋服屋やシェフと言われる銃器専門家から、防弾スーツや拳銃グロック34、銃身11.5インチAR15,イタリアの傑作ベネリM4、デザートと称してナイフの最高級品を調達。殴り込みをかけて延々と格闘と銃撃が続く。まったくお色気のない男くさい映画だった。
それでも前作2014年「ジョン・ウィック」の製作費2000万ドル(約22億円)、興行収入8880万ドル(約100億円)というヒットだった。
本作も製作費4000万ドル、興行収入1億7千万ドル(約193億円)というヒット作となった。2017年制作 劇場公開2017年7月
監督
チャド・スタエルスキ1968年9月アメリカ生まれ。
キャスト
キアヌ・リーヴス1964年9月レバノン、ベイルート生まれ。
コモン1972年3月イリノイ州シカゴ生まれ。
ローレンス・フィッシュバーン1961年7月ジョージア州オーガスタ生まれ。
ランス・レディック1962年12月メリーランド州ボルティモア生まれ。
リッカルド・スカマルチョ1979年11月イタリア生まれ。
クラウディア・ジェリーニ1971年12月イタリア、ローマ生まれ。