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約17億円を強奪して、フランス国民を熱狂させヒーローとなった男「11.6最強の現金強奪犯’13」

2014-12-30 18:13:43 | 映画

              
 2009年にフランス、リヨンで一滴の血も流さず約17億円を積んだ現金輸送車を持ち去ったという実話。

 鮮やかと映ったのかフランス国民から熱狂的な支持があったらしい。日本でもかつて東芝の給料を輸送していた車から、白バイ警官に化けて一億円を強奪した事件も、鮮やかさに感心させられた雰囲気が漂ったことがあった。この事件は迷宮入りして時効になった。 フランス国民も同じような気分になったのだろう。

 しかし、映画的にはまったく面白くない。よく分からないところもあって淡々と描くだけ。持ち去ったのは現金輸送車の警備員トニ・ミュズラン(フランソワ・クリュゼ)。
 フランソワ・クリュゼの名前に記憶はないだろうか。そう「最強のふたり」で重度の障害者に扮した俳優だ。どこかダスティン・ホフマンを連想させる。

 そのトニは、借りたガレージに17億円を運び込んだ。しかし、動機や目的、行動がよく分からない。考えられる動機として警備会社への不満。かなり仕事はきつかったらしいが。目的はぜんぜん不明。

 警察は貸しガレージから13億4千万円を発見する。残る3億6千万円は行方不明。ところが獄中で新聞記者にガレージの壁に隠したと告白。確かにガレージで建築用コンクリートブロックを積み上げていた。奪ったお金はそっくり返して、自分は5年の刑で刑務所暮らし。いったいぜんたい、なんでー? と言いたくなる。

 警備会社でまじめに10年働きこつこつと貯め不動産投資信託で殖やし、酒もタバコもやらない。ダンスなんて一度も踊ったことがない。女性関係が派手でもない。そして、トニはテレビの音声を日本語にして観ている。なんのために? なんのために現金を強奪したのか? 変人は確かだ。

 こんな場面がある。刑事が口述書にサインを求めた。トニは言う「サイン拒否と書いてくれ」。

 トニのこと以外に気づいたのは、フランスの現金輸送車には、拳銃を携帯した警備員が配されるということ。そうか日本以外の国は物騒なんだ。ということは日本人はぬるま湯に浸かっているということか。フランス旅行はくれぐれも気をつけて!

 映画がつまらないといっても実話だから面白くしようがないのかもしれない。それなら映画化しなくてもいいんだけどなあ。お金の無駄遣いって、このことかも。観た私も無駄遣いだった。劇場未公開で納得。

監督
フィリップ・ゴドー

キャスト
フランソワ・クリュゼ1955年9月パリ生まれ。
プーリ・ランネール
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この世でまったく同じ自分が存在すると、思ったことがあるだろうか?「複製された男 ’13」

2014-12-29 16:34:00 | 映画

                       
 私は何度かまったく同じ自分が存在するのでは、と思ったことがあった。この映画は正にそれが描出される。

 オープニングは暗い部屋でなにやら怪しい雰囲気が漂い、蓋つきの銀のトレーを持った着物姿の女が現れ、その蓋を取ると蜘蛛が一匹のそりと蠢いた。固唾を呑む男たち。

 歴史教師のアダム(ジェイク・ギレンホール)は、同僚から教えられた映画の中で自分にそっくりな男を発見した。心の動揺が抑えられないまま、その男アンソニー(ジェイク・ギレンホールの二役)に連絡をする。

 何度か断られた後、面会に漕ぎつける。が、アンソニーの妻ヘレン(サラ・ガドン)がアダムの勤務先へ行ったことから事態はあらぬ方向へと向かう。

 アンソニーは、アダムと妻が寝たと思い込み「女房を巻き込んだな。お前の彼女にも償わせろ! 消えて欲しけりゃ、服と車を貸せ!」

 さあ、大変なことになった。つまらない好奇心がこんな事態になるとは。アダムは仕方なくアンソニーの自宅へ。結局、妻を取り替えたスワッピングとなった。

 顔や体つきそっくりでしかも後天的な傷まで同じ。が、セックスは別物だった。アダムの妻メアリー(メラニー・ロラン)は、指輪の痕があるのを不審に思い逃げ出そうとする。

 映画はそう語るが、実際はセックスの相性の違和感だと思う。指輪の痕は、違和感の象徴ではないか。顔かたちがいかにそっくりでも、セックスまで同じとは限らない。夫婦の間ではセックスの相性が刷り込まれているはず。

 そして驚くことに、アンソニーとメアリーが早朝車で帰宅途中喧嘩が蒸し返され、アンソニーは走行中の車から「降りろ!」と助手席側のドアを開けようとした。
 そのときハンドル操作を誤って側壁に激突、横転。車は腹を上に向けて大破。カメラは助手席の窓に近づいていく。そこには蜘蛛の巣と一匹の小さな蜘蛛がいた。

 一方アダムとアンソニーの妻ヘレン。ヘレンがアダムを誘う。事情を知っているアダムは、その気になれない。が、やがて二人は絡まり、へレンがアダムの手に指を押し付ける。その指にアンソニーと同じ指輪が光っていた。これは同類を意味する。
 つまり蜘蛛が化身の正体だった。そしてアダムが見たものは、寝室で元の姿に戻った大きな蜘蛛のヘレンだった。

 日本では蜘蛛が化身するとは聞かないが、欧米ではあるのかもしれない。ネタバレになったが、一体なにが言いたいのだろう。アマゾンでDVDの検索をしてレビューを見ると「さっぱい分からない」というコメントが多い。

 しかし、映画的には「次はなにが起こるだろう」という期待を持って観る点ではそれなりに成功している。

 ちなみに、自分と瓜二つの人間の存在は絶対不可能と断言できるらしい。自分と同じそっくりさんが、詐欺や殺人を犯す心配はないから安心を……。なお、この原作はポルトガルのノーベル賞作家ジョゼフ・サラマーゴだという。劇場公開2014年7月
              
監督
ドウニ・ヴィルヌーヴ1967年10月カナダ、ケベック州生まれ。

キャスト 
ジェイク・ギレンホール1980年12月ロサンジェルス生まれ。
メラニー・ロラン1983年2月パリ生まれ。
サラ・ガドン1987年4月カナダ、トロント生まれ。
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女性弁護士の確執を描く海外ドラマ「ダメージ ファイナルシーズン’12」

2014-12-27 20:25:55 | 海外テレビ・ドラマ

             
 どうしたらこれほど憎たらしい女になり切れるのか。大手法律事務所を差配するパティ・ヒューズ(グレン・クローズ)は、情愛とか思いやり相手の立場に立ってみるという視点のない自分勝手な冷たい女だ。
 それは顔相にも現れている。冷たい色をした目、真一文字に結ばれた薄い唇。皮肉と冷笑をこめた笑み。

 余命わずかの父親に「恨みは消えていない。絶対許さないわ。あるのは死だけ」と言い放つ。この場面では、カメラはグレン・クローズから殆ど動かない。徐々に変わっていく心の動きの表情が見事だった。彼女の力量が見える。そして観るものを凍りつかせ嫌悪させる。

 その対局にあるのが、かつて同じ法律事務所でパティの薫陶を受けたエレン・パーソンズ(ローズ・バーン)だ。そして今、告発集団を率いるハッカー、チャニング・マクラーレン(ライアン・フィリップ)の訴訟で対立していた。

 これを軸にパティと息子のマイケル(ザカリー・ブース)との監護権裁判。一方エレンにも、過去に何者かに殺されかけたことがありその真相を突き止めようとしていた。これらが交錯しながらすべてが明るみに……とはならない。

 エレンが殺されかけたのは、パティの差し金だった。それをエレンは闇に葬った。残念な気がしたが、ラストでその意味が分かった。

 パティとエレンの対比の面白さもあったが、最後に決定的な対比が描かれる。この辺は明かすことはしない。ただ、映像的にパティの場合は、訴訟中のメイクアップとエレンが証拠物件を置き土産に去ったあととは段違いだ。とにかく憎たらしいグレン・クローズとして強い印象を残した。

 グレン・クローズは、マイケル・ダグラスと共演の1988年「危険な情事」でのストーカー女で強烈な印象を残す。こういう役どころが得意かもしれない。「ダメージ」でエミー賞の主演女優賞を受賞している。ローズ・バーンもエミー賞の助演女優賞を受賞している。
  
  
キャスト
グレン・クローズ1947年3月コネチカット州グリニッチ生まれ。
ローズ・バーン1979年7月オーストラリア、シドニー生まれ。
ライアン・フリップ1974年9月デラウェア州ニューキャッスル生まれ。
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ジャック・バウワー炸裂 海外ドラマ「24 リブ・アナザー・デイ’14」

2014-12-21 20:45:26 | 映画

 海外ドラマ「24TWENTY FOUR」が始まったのは2001年。ヒットして2010年にファイナル・シーズンでひとまず区切りをつけた。そして2014年ジャック・バウワーが帰ってきた。

 相変わらずテロリストとの対決があり、おまけに中国との戦争勃発か! という局面へと流れ込む。1話が1時間を40分程度の設定は変わらない。それが12話構成になっている。

 ジャック・バウワー(キーファー・サザーランド)は、わざとCIAに逮捕される。それを見破ったのは、ケイト・モーガン捜査官(イボンヌ・ストラホフスキー)だが狙いが分からない。
 それはCIAロンドン支局に逮捕されているクロエ・オブライエン(メアリー・リン・ライスカブ)の救出だった。オープニング早々テンポよく展開していく。映画でも小説でもオープニングで観客や読者を惹きつけるという定石通りの手法。

 毎度のことながら手当たり次第に銃をぶっ放しじゃまな人間には躊躇せず殴って昏倒させる。無茶苦茶といえば無茶苦茶だが、エンタテイメントとすれば上出来だ。12話全編に横溢する暴力と銃撃。青少年向けとは言いがたい。大人は十分楽しめる。

 ただ、日本人の私から見れば不満がないわけでもない。というのも母国を裏切る中国人テロリストが偽の命令をアメリカ海軍潜水艦に伝え、中国の航空母艦「瀋陽」を撃沈させる。
 アメリカ側の説明に中国は「首謀者は死亡している」といって納得しない。やがて沖縄にある米軍基地の攻撃に中国の機動部隊が迫る。

 こういう緊迫した状況なのに、同盟国日本への連絡が描写されていない。これは看過できない。製作者に日米関係の認識が欠如している証拠だろう。あるいはアメリカ国民の一般的な認識かもしれない。アメリカ側は核の傘で日本を守ってやっていると思っているのかもしれない。そんな印象を持った。

 それにしても、キーファー・サザーランドとメアリー・リン・ライスカブが歳をとったという印象。キーファー・サザーランド48歳、メアリー・リン・ライスカブ43歳なんだが、欧米人は早く老けるんだろうか。
           
           
           

キャスト
キーファー・サザーランド1966年12月イギリス、ロンドン生まれ。
イボンヌ・ストラホフスキー1982年7月オーストラリア、シドニー生まれ。
テイト・ドノヴァン1963年9月ニュージャージー州生まれ。
メアリー・リン・ライスカブ1971年6月ミシガン州デトロイト生まれ。
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新聞を読んで。「F35整備拠点 日・豪に 米政府」の記事

2014-12-19 20:55:07 | 国際

    
 アメリカが開発している多用途性ステルス戦闘機F35は、アメリカ政府が国際的に一元管理するという。その上で大きな整備や補修は、アメリカ政府が認定した拠点で行う。その拠点は、アジア太平洋、ヨーロッパ、北米の三地域に拠点を置く。

 アジア太平洋地域の拠点が、日本とオーストラリアとなった。F35にはA,B,Cの型式がありアメリカは勿論、イギリス、イタリア、オランダ、ノルウェー、デンマーク、オーストラリア、トルコ、カナダ、イスラエル、日本が導入を決めている。

 韓国も将来的には導入の予定という。もしそうなった場合、日本が韓国のF35の整備を受け持つ可能性もある。これでは韓国が喜ぶはずがない。目の敵にしている日本だし、しかも日本は将来ライセンス生産も視野に入っている。韓国はライセンス生産は認められていない。韓国人から見ればかなり頭にくることだろう。それでなくても激しやすい民族だから。

 ではなぜ整備拠点が日本なのだろう。独断と偏見で考えてみると、高い技術力、特別秘密保護法制定、集団的自衛権の閣議決定が、多分に作用したのではないか。

 ライセンス生産にもメリットとデメリットがあるが、最先端技術の習得という観点からはプラスに考えたほうがいいかもしれない。ついでながら、19日午後5時現在朝鮮日報にこの記事はない。もう一つついでに、F35一機の値段約100億円。ボーイング787がこれの倍くらいの値段らしいから安いか高いか……こんな金額の話になると、どうでもいい気がしてくる。
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リアルなレズビアンの世界「アデル、ブルーは熱い色’13」劇場公開2014年4月

2014-12-16 18:07:03 | 映画

              
 2013年カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞を受賞した作品。179分という3時間に亘る同性愛を克明に描く。異性愛であろうと同性愛であろうと、愛の本質は変わらないというのがテーマなんだろう。そして、まるで主演女優二人のための映画のようだ。

 その二人とは、アデル役のアデル・エグザルコプロスとエマ役のレア・セドゥだ。長尺のせいか一場面の描写が克明だ。例えばアデルが自宅でパスタを食べる場面。しかもカメラは微動だにしないし、あまり上品とは言えない食べ方だ。くちゃくちゃと口を動かし、ナイフに絡まったパスタ片とソースを長い舌でべろりと舐める。

 わざわざこういうシーンを撮るのはどういう意図があるんだろう。 と観ながら思った。上流階級ならこういう描写はしないだろう。登場人物の階級を現しているのかもしれない。したがってアデルは庶民階級ということになる。

 その克明さは二人の親密な場面にも発揮される。映画サイトでは、官能的だと言うレビューが多いが、私はそれほどのものとは思わない。普通のドラマでもレズを描く場合があるが、それを超えるもでもないからだ。

 もう一つ感じたのは、等身大のフランスを感じることが出来るということ。食べ物なんかはその最たるもので、映画の中の家族やパーティで出されるのがパスタだった。
 日本でフランス料理の本として「フランスの家庭料理」を冠したものも多いが、そんな料理はお目見えしない。

 考えてみれば当然で、日本の伝統料理「和食」を毎日食べている人が殆どいないのと同様に、いわゆるフランス料理を毎日食べるフランス人もいない。
 家庭で食べるものは、結局簡単で美味しいものということになる。ハンバーグやカレーライスを食べるのと大して違いはない。

 演じる二人の女優アデル・エグザルコプロスとレア・セドゥがすばらしい。口元から覗く二つの大きな前歯と唇の開き具合が魅惑的なアデル・エグザルコプロス。

 斜めに構えて注ぐ視線と落ち着きのあるレア・セドゥ。ベッドでオットセイを連想させる全裸で横たわる二人。

 カメラは大写し気味の構図で被写体を捕らえて舐めるように動く。3時間もの長さも短く感じられた。
           
           
監督
アブデラティク・ケシシュ1960年12月チュニジア生まれ。

キャスト
アデル・エグザルコプロス1993年11月パリ生まれ。
レア・セドゥ1985年7月パリ生まれ。
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時空を越えた夫婦の愛の物語「トランセンデンスTRANSCENDENCE’14」劇場公開2014年6月

2014-12-06 21:05:37 | 映画

              
 子供のころ、いろいろな空想を楽しんだ人も多いだろう。私の子供時代、小学5年生ぐらいかな。
 先生の話す言葉や黒板に書いたものをノートにメモしたり書き写したりするのが面倒で、言葉がノートに自動的に書かれ、黒板の文字もノートに取り込めたら楽チンだろう。そんなずぼらなことを考えたことを思い出した。

 私の子供時代は、ご飯はかまどで炊いていたし、お風呂は銭湯だったし、トイレは汲み取り式だった。ラジオが一家に一台だし、車はタクシーぐらいであとはトラックだけだった。

 それが今では、炊飯器、各家庭に浴室、水洗トイレ、テレビが各部屋にあり車も一家に一台以上となった。
 その当時と絶対的に違うのは、コンピューターが行き渡っていることだろう。このIT技術の進歩は加速度的に広がった。今や人工知能時代到来が予見できる。

 さあ、そういう時代は良いことづくめだろうか。物事には必ず良い面と悪い面がある。この映画は、それらを夫婦の愛を中心に描いてある。

 その道の権威ウィル・キャスター(ジョニー・デップ)とその妻エヴリン(レベッカ・ホール)が出席した講演会のあと、ウィルが「UNPLUG(電源を抜け)」というテロ集団の男に銃で撃たれる。このUNPLUGは、コンピューターの人工知能化反対の集団。

 そして医師の診断は「銃弾に混ぜてあったのだろうポロニウム中毒で、一度血中に入ると完全除去は困難。体の機能が停止するまで4~5週間」という。

 そこでエヴリンは、夫ウィルの知能をスーパーコンピューターにアップロードすることを考える。その結果、コンピューターは自己増殖を始める。というわけでなかなか面白い。

 ウィルとエヴリン共通の科学者の友人マックス(ポール・ベタニー)の言葉は、進化するコンピューターと人間の違いを端的に言い表している。
 「人間の感情は、非論理的で矛盾に満ちている。人を愛する一方で、その行動を憎んだりする。マシンは折り合えない」

 これからの世界は「人間の知恵がどこまでマシンをコントロールできるか」だろう。子供のころ空想したものが現実となった。人間の頭の中で思い描くものは、すべて実現するといっても過言ではないだろう。

 勿論、限界はあるだろう。車や飛行機のフロント・ガラスのワイパーが一向に進化しないのはなぜだろう。これは限界を示している証左か? 私には分からない。
           
           
           

監督
ウォーリー・フィスター1961年7月イリノイ州シカゴ生まれ。

キャスト
ジョニー・デップ1963年6月ケンタッキー州オーウェンズボロ生まれ。
モーガン・フリーマン1937年6月テネシー州メンフィス生まれ。
ポール・ベタニー1971年5月イギリス、ロンドン生まれ。
レベッカ・ホール1982年5月イギリス、ロンドン生まれ。
ケイト・マーラ1983年2月ニューヨーク州生まれ。
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癌を宣告されたら、どんな態度をとるのだろうか。

2014-12-02 17:23:02 | 健康

 日経電子版を読んでいると「がんの告知と「魔の2週間」 日ごろ冷静な人も別人に」というタイトルで、ある先生の話が載っていた。

 それによると「たとえ早期のがんであっても人は必ず取り乱す」らしい。告知された人は、検査結果やこれからの治療方法についてゆっくり説明しても聞く耳を持たないようだ。要するに上の空ということ。かなりのショックをうかがわせる。

 そして大体ショックは2週間ほど続くらしい。恐らくその間は食欲もなく死の恐怖に苛まれているのだろう。
 私が思うに、このショックの度合いは年齢に比例するのではないかということ。30代なら気が狂わんばかりのショックだろう。50代でもかなりのショックだ。60代70代でも気分は落ち込む。80代になってようやく死を受け入れられる心境になるのではないだろうか。

 かかりつけ医の先生から言われているのは、前立腺のPSA検査だ。そのPSAとは何か。引用してみると「PSAとは、英語のprostate specific antigen= 前立腺特異抗原の略で、主として前立腺から精液中に分泌されるタンパク質の一種です。
 射精後の精液の液状化に関係し、受精に欠かせないものといわれています。血液の中にも流れ出ていて、健康な人のPSAはおおよそ2ng/mL以下です。加齢にともなって増えていきますが、50歳でも4ng/mL以下が標準値とされています。しかし、前立腺に異常があると血液中に大量に放出されて濃度が高くなります。
 他の臓器の異常では数値は変わらず、前立腺の異常にのみ反応することから、前立腺に特異的な抗原といわれています。前立腺がんでも数値に反応が出やすいことから、前立腺がんの腫瘍マーカーとして使われるようになりました」

 さて、私の数値はどうなるのか分からないが、その時がくれば覚悟をしなくてはならない。ただ、日経電子版の先生はこういうこともおっしゃっている。「少し不適切なたとえになるかもしれませんが、がんは交通事故や血管イベント(心筋梗塞、脳梗塞など)で突然死んでしまうことに比べれば、期限付きではあっても、というより、期限付きであるからこそ、残された時間を充実させる道が残されています」

 そう、まだ準備期間があるからいいほうだ。家族も心の準備が出来るしね。私の友人に定年直後の60歳で亡くなったのがいる。それに比べれば余分に生きていることになる。まあ、いいじゃないの。どんな結果になろうとも、これから20年も生きるわけがないから。
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