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音楽「90歳前後の歌手たち」トニー・ベネット&ウィリー・ネルソン、そして冥福を祈ろうジュリエット・グレコに

2020-09-25 13:57:24 | 音楽
 
 1926年8月3日に生まれたトニー・ベネットは、今年94歳になった。しかも現役。1951年の「Because of You」がビルボード全米1位を記録して以来、69年間歌い続けている。日本でおなじみの「霧のサンフランシスコ」は、1962年全米19位、グラミー賞のレコード・オブ・ザ・イヤー、「Pop male Vocal」を受賞。

2018年にはダイアナ・クラールとのデュエット・アルバムを出している。トニー・ベネットの声がまだまだ健在な「Love is here to stay」を聴きましょう。



 そして、新しく「First Rose of Spring」というアルバムを出したカントリー界の大御所、ウィリー・ネルソンは1933年生まれの87歳。2019年にアルバム「Ride Me Back Home」を出し、グラミー賞の最優秀カントリー・ソロ・パフォーマンス賞受賞と精力的。

 「Ride Me Back Home」も「First Rose of Spring」にも欧米人の評価レビューが多いところを見ると、日本ではごく限られた人たちのものなのかもしれない。
 私はこのウィリー・ネルソンが好きで、趣味の登山行きに深夜の国道20号線でよく聴いたものだ。邦題が「青い影」という1986年のLPアルバムをカセットテープに落とし込んで、当時はよく空いていた国道を曲を聴きながら気分よく走っていた。私もこのお二人を追っているような年齢だから、遠い昔の想い出となった。ウィリー・ネルソンには、アルバムの題名 「First Rose of Spring」を聴いてください。



 加えて、9月23日93歳のフランスの女神、ジュリエット・グレコが亡くなった。新聞によると「ステージでのトレードマークは黒いドレス。低音で乾いた響きで聴衆を魅了した」とある。それではその魅力ある「枯葉」を聴くことにしましょう。


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映画「ロニートとエスティ 彼女たちの選択」2017年制作 劇場公開2020年2月

2020-09-21 16:23:33 | 映画
 今や一人でも観客を呼べるのではないかと思われる女優、レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムス共演による同性愛映画。

 ニューヨークで写真家として成功したロニート(レイチェル・ワイズ)は、ユダヤ教のラビを務める父の死去で、イギリスの生まれ故郷に帰ってくる。

 ホテルにチェックインする前に父の後を継ぐドヴィッド(アレッサンドロ・ニヴォラ)の家を訪ねる。そこには多くの人々が集まっていたが、故郷を突然去ったロニートに周囲の視線は冷たい。さらに分かったのは、ドヴィッドの妻がエスティ(レイチェル・マクアダムス)だったことだ。驚くと同時に愛し合った過去の感情が蘇ってくる。

 「神は3種の生き物を創られた。天使と獣だ。そして人間です。天使は清らかな言葉から生まれ、悪を行う意思は持たない。御心に背くことは一瞬たりともできません。獣は本能のみに従います、造物主が創った通りに動くんです。モーセ五書には、天使や獣などの創造にほぼ6日かけたと書かれている。そして日が暮れる直前、少量の土を取り、お創りになったのが男と女です。最後の付け足しか、神の最高の功績か。人間とは何でしょう? 男と女とは? 

 人間には反抗する力があります。生き物の中で唯一自由意志を持つのです。我々は天使の純粋さと獣の欲望の狭間にある”選択”は特権であり重荷です。選ぶしかないのです。この複雑に絡み合う人生を……」と死の直前、父が聖職者の前で残した言葉である。

 ”選択”を認めている教義でありながら、ロニートは同性愛者故に故郷を去ったのだろう。ユダヤ教では、性衝動や性行為は自然なもので、ではあっても快楽を伴わない性行為は罪とされる。だだし、妊娠・出産を重視する。それゆえに同性愛は、妊娠・出産とは相いれないものと言える。

 快楽を伴わない性行為ってどんなのがある? 夫婦であっても義務的で不本意なものや強要する行為が思い浮かぶ。たしかに、エスティとドヴィッドとの行為には情熱が感じられないが、ロニートとエスティの行為には、目を見張るほど執拗で思いやりを感じたものだ。

 とは言っても、私にはなかなか理解できないのが同性愛なのだ。神に聞きたいのは、男と女を創造したのに、どうして同性愛者まで創ったのですか? 生産性がなく快楽だけですねと。

 この映画、批評家の評判がいいそうだ。出演俳優の演技に負うところが多いという。一味違う同性愛映画と言える。
原題は、Disobedience不服従。


監督
セバスチャン・レリオ1974年チリ、サンチャゴ生まれ。2017年「ナチュラル・ウーマン」でアカデミー賞外国語映画賞受賞。

キャスト
レイチェル・ワイズ1971年イギリス、ロンドン生まれ。2005年「ナイロビの蜂」でアカデミー賞助演女優賞受賞。

レイチェル・マクアダムス1978年カナダ、オンタリオ州生まれ。2015年「スポットライト世紀のスクープ」でアカデミー賞女優賞受賞にノミネート。

アレッサンドロ・ニヴォラ1972年マサチューセッツ州ボストン生まれ。
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映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラーLES TRADUCTEURS」2019年制作

2020-09-14 16:15:49 | 映画
 巧妙に仕組まれた復讐の犯人探し。出版社のオーナー、エリック・アングストローム(ランベール・ウィルソン)は、ミステリー小説オスカル・ブラック著「デダリュス」完結編を全世界同時発売に向け、フランス郊外の屋敷に9人の翻訳家を集めた。

 この作品は、登場人物が心の中で思ったことを、順序づけたり整理したりせず、そのままの形で提示する 「意識の流れ」という叙述技法で書かれている。

 句読点のない読みづらい文章の連続は翻訳も一苦労。そういう特異なことから、極端に事前漏洩を恐れたため、全員地下室での生活となった。外出はおろかスマホも取り上げられた。

 しかし、地下室での生活は快適だった。広いプールや贅沢な食事、広いベッドルームといった具合。ここで毎日20ページの原稿を翻訳していくことになる。2ヶ月で完成を予定していた。

 その9人は、●ロシア語に翻訳するのがカテリーナ・アニシノバ(オルガ・キュリレンコ)
●英語にはアレックス・グッドマン(アレックス・ロウザー)
●スペイン語にはハビエル・カサル(エドゥアルド・ノリエガ)
●デンマーク語にはエレーヌ・トゥクセン(シセ・バベット・クヌッセン)
●イタリア語にはダリオ・ファレッリ(リッカルド・スカマルチョ)
●ドイツ語にはイングリット・コルベル(アンナ・マリア・シュトルム)
●中国語にはチェン・ヤオ(フレデリック・チョー)
●ポルトガル語にはテルマ・アルヴェス(マリア・レイチ)
●ギリシャ語にはコンスタンティノス・ケドリノス(マノリス・マブロマタキス)。

 ところが「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる」という脅迫メールが届く。密室の犯罪、そう、この屋敷の中に犯人がいる。それだけは間違いない。ではどうやって? そこが問題だ。これ以上書くとネタバレになるので、匂わせる程度に。

 英語翻訳のアレックスは、アングストロームにしきりに著者に会わせろという。アングストロームは、当然拒否を続ける。会わせたくても会わせられない事情があっる。それはアングストロームが著者と思う人物を殺しているからだ。

 では、なぜアレックスは著者に会いたがるのだろう。カギはこのアレックスにある。それは映画を観てのお楽しみに。

 ちなみに「意識の流れ」という叙述技法の例として挙げられるのは、ジェイムズ・ジョイスの「ユリシーズ」が有名。ブルームの妻モリーの心のうちは、浮気をしていても本心では夫を愛していることが語られる。「それで彼あたしにいいのかって聞いたのyes山に咲くぼくの花よyesと言っておくれって言うからあたしまず彼の背中に両腕を回してyes彼を抱き寄せてあたしの胸を押しつけたらいい匂いがしてyes彼の心臓ものすごくドキドキしててyesあたしは言ったのyesいいわよってyes」やっぱり句読点がないと読みづらい。




監督
レジス・ロワンサル1972年フランス生まれ。

キャスト
ランベール・ウィルソン1958年フランス生まれ。

オルガ・キュリレンコ1979年ウクライナ生まれ。

アレックス・ロウザー1995年イギリス生まれ。

エドゥアルド・ノリエガ1973年スペイン生まれ。

シセ・バベット・クヌッセン1968年デンマーク生まれ。2015年「アムール、愛の法廷」でセザール賞助演女優賞受賞。

リッカルド・スカマルチョ1979年イタリア生まれ。

アンナ・マリア・シュトルム1982年ドイツ生まれ。

フレデリック・チョー1977年ベトナム生まれ。

マリア・レイテ出自未詳。

マノリス・マブロマタキス1962年アテネ生まれ。

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映画「冬時間のパリ DOUBLES VIES」2018年制作

2020-09-08 16:06:42 | 映画
 二組の夫婦が織りなすラブ・コメディ。出版社の編集者アラン(ギヨーム・カネ)の妻セレナ(ジュリエット・ビノシェ)が言う。
「夫婦の情熱が持続するとも言えないわ」

 セレナは役者で「刑事・捜査」のジャンルのテレビシリーズ・ドラマに出演していて、撮影の合間に共演者に言った言葉だ。

 夫アランの浮気を疑っているわけで、実際のところアランは、出版社の編集員ロール(クリスタ・テレ)と不倫中。

 とは言っても、セレナもアランの友人の作家レオナール(ヴァンサン・マケーニュ)とよろしくやっているのだ。

 そして、この二組の夫婦と友人たちの会話は、デジタル化時代について喧々諤々の議論で盛り上がる。だからこの映画は会話劇と言ってもいい。

 もろにこの影響を受けているのが出版業界のアランだ。いや、作家のレオナールもいる。レオナールの作風は、自身の体験が基になっている。従って秘密が秘密でなくなっているのだ。レオナールの妻ヴァレリー(ノラ・アムザウィ)が、すべて見通してるのもそのせいだ。

 この映画を観ていて思ったのは、女性が革新的で男は流れに乗れない保守的なところだ。その結果、アランの恋人ロールは、新しい感覚の職場に転職すると言って去っていく。

 作家レオナールと6年間深い関係にあるセレナも、友達関係にしたいと言ってくる。しかも、私たちの関係を小説にしないでと…もし小説にしたら殺すかもとも。

 男女関係においても、女の強さが際立つ。この期に及んでもレオナールは、セレナとの関係を小説化しようとするから始末に負えない。男の弱点を突かれたようで、居心地の悪さを感じた映画だった。

 原題は「二重生活 DOUBLES VIES」。SNSの発展は、この二重生活の普遍を示唆しているのかもしれない。

 なお、この映画はパリでロケをしたようで、出てくるレストランやカフェは実在するそうだ。
●ビストロ「Le Petit Saint Benoit」パリ6区にあり、アランとレオナールが昼食に訪れる。
●カフェ「Charbon Cafe」パリ11区オベルカンフ地区。レオナールとセレナの密会場所。
●カフェ「Le pure cafe」セレナがレオナールに「友達付き合いにしたい」と言うカフェ。「ビフォア・サンセット」でも登場。
●ホテル「La Mare Aux Oieaux」パリ郊外サン=レジェ=ルニブリーヌ。出版社社長の邸宅として、アラン、セレナ夫妻が訪れる。




監督
オリヴィエ・アサイヤス1955年パリ生まれ。カンヌ国際映画祭では、パルム・ドール賞に何度もノミネートの実績がある。
キャスト
ジュリエット・ビノシェ セザール賞の受賞やアカデミー賞のノミネートも多い。

ギヨーム・カネ1973年フランス生まれ。セザール賞で監督賞受賞。主演男優賞はノミネート。

ヴァンサン・マケーニュ1978年フランス生まれ。

ノラ・アムザウィ出自未詳。

クリスタ・テレ1991年パリ生まれ。

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政治「安倍首相、辞意後……」

2020-09-04 14:20:23 | 政治
 一番驚いたのが、アメリカのトランプ大統領のツイッターで、安倍首相に対して「寂しい」という言葉を使ったことだ。このニュアンスは、男女関係に等しい。よくもまあここまでの関係を築いたものだと感服するしかない。

 その端を発したのが、2016年の大統領選挙でドナルド・トランプが当選して、すぐに安倍首相がニューヨークのトランプタワーの自宅を訪れたことだ。

 これには賛否の声があった。「オバマ大統領に失礼ではないか」「アメリカに屈する卑屈な態度」などなど。とはいっても、トランプ大統領がどう思ったか分からないが、娘のイヴァンカの「安倍首相はスマートね」と言ったのが効いたとか。スマートには、賢い、頭が切れる、高知能、鋭い、活発などの意があって褒め言葉に間違いない。決断と行動力として評価されたのだろう。

 在任中の業績は多々あって、一番大きなものとして、国際社会の中で日本の地位を向上させたのがある。かつて日本は、日めくりカレンダーのように毎年首相が代わっていた。これでは信用されない。国を繁栄させるには、外交と経済といわれる。安倍首相は、歴史に残る業績を残したと言ってもいい。

 左翼の連中からは、こっぴどくののしられているがそれは無視すればいい。

 偉業をたたえるツイッターを各国首脳から届いているという。中国の習近平や韓国の文在寅空は今のところ無さそう。ひょっとして、この二人パソコンを使えないのかも。

 SNS上で中国国民が安倍首相を讃えているという。これをそのまま受け取らないほうがいい。中国共産党の差し金かもしれないからだ。中国が置かれている現在の立場からは想像に難くない。日本に媚を売っている。騙されてはならない。

 反安倍政権の朝日新聞の世論調査(9月2日~3日)でも、政権評価が「大いに」が17%、「ある程度」が54%で計71%が評価している。これを左派の人たちはどう見るの? 意味のない誹謗中傷から脱却しないとね。

 さて、問題は後任の首相、親中派・親韓派でないことを祈ろう。

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