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映画 ‘07「フィクサー MICHAEL CLAYTON」

2008-10-31 11:00:31 | 映画

          
 人を撥ねて逃げ帰った男の相談を終えてたどり着いたのが、夜の広い草原に三頭の馬がたたずんでいた。斜面を登り馬に近づくと、間もなく麓に置いたメルセデスが爆発した。そして、場面は四日前にさかのぼる。
 ニューヨークの大手法律事務所ケナー・バック&レディーンで、いわゆる掃除屋とか揉消し屋といわれるフィクサーを17年も勤めていて今もその仕事だ。その男の名前は、マイケル・クレイトン(ジョージ・クルー二)と言う。
 彼にはサイドビジネスで開いたバーが思うように行かないうえ、ポーカー・ギャンブルの借金それに加えいとこの借金も取り立てられるというフィクサーにふさわしくない状況に置かれている。
 おまけに、友人のアーサー・イーデンス(トム・ウィルキンソン)が抱える巨大農薬会社U・ノース社の3000億円にのぼる集団訴訟の行方が事務所の将来がかかっていた。ところが、U・ノース社の農薬は危険極まりないしろものですでに死亡事故も起こしていた。
         
 “6年間この訴訟に係わり、人生の12%を発がん性の「死の農薬」の弁護に費やした。これは黙視できない”と訴えるトムだったが、U・ノース社の敏腕弁護士カレン・クラウダー(ティルダ・スウィットン)も察知し手を回す。
 トムは薬の過剰摂取で死亡する。死因に疑いを持ったマイケルがさぐり始める。テンポのいい展開で終盤の胸のすくエンディングへとなだれ込みエンド・クレジットの背景は、マイケルがタクシーに乗りニューヨークの町を流す場面で終わる。
 そこにはなんの歓喜もなく、ただトムや農薬被害の人たち、それに自身のキャリアの行く末に思いをはせているようだ。説明不足や無理やり押し込めた場面もあったが、及第点はつけられる。
 ‘07アカデミー賞で、ティルダ・スウィントンが助演女優賞を受賞しているが、それほどの演技だったかと思わずにいられない。ルックスに魅力があるわけでもなく、頬が少しこけて性的魅力に乏しい。さすがにメイキャップの係りの腕なのか、キャリア・ウーマンの容貌は知的だった。それに彼女の描き方で損をしているように思う。もっと悪女振りを示してあれば最後のマイケルにはめられる場面は、溜飲の下がる思いが強まっただろう。
 監督 トニー・ギルロイ1956年9月ニューヨーク市マンハッタン生まれ。もともと脚本家で、マット・デイモンの「ジェイソン・ボーン・シリーズ」を手がけている。本作では、監督賞、脚本賞でノミネートされた。
          
 キャスト ジョージ・クルーニ1961年5月ケンタッキー州キシトン生まれ。ホセ・ファーラー、ロースマリー・クルーニの叔父、叔母に父もニュース解説者という環境に育つ。‘05「グッドナイト&グッドラック」「シリアナ」で監督賞、脚本賞、助演男優賞を受賞
 トム・ウィルキンソン1948年12月イングランド、リーズ生まれ。’01「イン・ザ・ベッドルーム」でインデペンデント・スピリット賞の主演男優賞を受賞
 ティルダ・スウィントン1960年11月ロンドン生まれ。スコットランドの名家出身
          
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ロバート・ゴダード「千尋(ちいろ)の闇」

2008-10-26 10:08:22 | 読書

           
 これは愛と恐怖と復讐の物語である。元歴史教師マーチン・ラドフォードは、友人アレックからの誘いで、緯度から見るとカサブランカに近いジブラルタル海峡を出た先にあるマデイラ諸島に住む南アフリカ人レオ・セリックの依頼に、知的好奇心と失業の身には喉から手が出るほど欲しい報酬の魅力に抗し切れなく引き受ける。
 このセリックが住む屋敷の先人は、1908年弱冠32歳で内務大臣に就任したエドウィン・ストラフォードであった。そして残されたストラフォードの回想録「メモワール」の謎を解明するというのがセリックの依頼だった。
 このメモワールには“1910年夏至の日の蒸し暑い午後。私の言葉に、心から耳を傾けてくれたエリザベスの静かな姿が、今もまぶたに焼きついている。パラソルの下でいすに持たれ、黄金(こがね)にも勝る輝く瞳でわたしをじっと見つめながら、クリーム色のドレス姿のあの女(ひと)”
 実に魅力的な女性エリザベス・ラティマーとの挫折する切ない恋も描かれていた。ストラフォードは生涯エリザベスに思いを寄せてこの世を去った。この破れた恋の原因が謎となっていた。
 こういう歴史的背景に埋もれた謎が、1977年にマーチンによって明らかにされていくにしたがって人が殺され、セリックをマーチンが銃弾によって終止符を打つまでいつものように魅了された。そして、いつものゴダードのように錯綜するプロットに加え、珍しくセックス・シーンの描写も細かいひだを見せる。
 マーチンがのぼせ上がる歴史研究者イヴ・ランドルとのシーンになっている。これはのちに嘘と演技であったことを告白するイヴに、読者が感情移入していると腹立たしさを覚えるよう計算された記述なのだろう。それくらいイヴが魅力的な女として描かれる。
 “イヴ・ランドルはこのうえなく均整の取れた女性であると思えた。若さと成熟とを併せ持ち、美しくしかも気品があって、女らしくかつ学者としての風格を備えている。この調和がじつに自然ににじみ出ていて、わたしは教室で遠目に眺めた一点非の打ちどころのないその姿に、いまここで、間近に、ほれぼれと見入っていた。
 講師らしくまじめな装いだが、服は体に合ってなまめかしさを漂わせ、わたしのほうを振り向いたとき、その髪は、計算されたかのように見事になびいた”
 そして浜辺
“海のほうへ大またで歩いていった。裸だった。わたしが夢にまで見、恐れてもいたイヴの姿がそこにあった。――完璧な気高い美と熟れきった官能との見事な調和”
“イヴは指でペニスをさすり、わたしは、顔に、首に、キスをして、乳首をそっと噛み、背中伝いに片手を滑らせ、尻のあいだをさぐった。イヴの、経験豊かな悩殺の姿態に駆り立てられ、わたしは、ただもう夢中で射精していた”
 こういう経緯があって、イヴが顎をあげて人を見下したように「あれはみんな嘘よ。演技だったの」と毒ずくくだりには腹が立った。
 それにしてもゴダードはこのシーンを楽しんで書いているようだ。三島由紀夫の詩的で哲学的な描写も心に残るが、ゴダードはやや直截的だ。そして88歳で存命していたエリザベスとマーチンの交流は、ほのぼのとしていて、エリザベスの気品を堪能することが出来る。
 読み手から見ると、双方に恋情らしきものも垣間見るような気がしないでもない。この二人が若くして出会っていれば確実に恋に落ちるだろう。読んでいてエリザベスに会いたくなるくらいだから。著者の第1作目にあたる。
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ロノ・ウェイウェイオール「鎮魂歌は歌わない」

2008-10-22 11:05:45 | 読書

          
 一人娘のリジ-がモーテルの一室で殺された。娘とは一年前から顔も見ていないし電話で話もしていなかった。犯人を絶対捕まえてやると心に誓うのは、わざわざ片道三時間のシアトルまで行ってヤクの売人の売上金を強奪してポートランドに戻ってくるという仕事で食い扶持を稼ぐワイリーという男だった。妻とは離婚していて、いうなれば典型的な無責任男だった。
 友人のレオンと同じく友人の刑事サムともども犯人探しを始める。自堕落で無責任男がどういうわけか普通のお父さんに目覚めたというところ。行く先々のいたるところで殴られたり殺されたりするコールガールや商売女に突き当たりながら真犯人の目星がつく。
 その男はよりによってDEA(麻薬取締局)の捜査官だった。終盤は読みどころで、この男にどう落とし前をつけるか。結構すきっとした決着だった。当然男は殺される。
 これぞハードボイルドといわれる新人作家のデビュー作。少し余情が足りないという気がしないでもない。著者についてあとがきによると、ハワイ人の血を半分、イタリア人の血を四分の一、オランダ系の血を四分の一ひいているそうで、名前も風変わりなのもそのせいらしい。
 サンフランシスコに生まれ、西海岸を転々としてオレゴン州ポートランドの高校を卒業するまでに十五の学校に通ったと本人が言う。現在はポートランドで社会科と英語の教師をしているとか。以前には新聞やタウン誌の編集をしたこともあり、プロのポーカー・プレイヤーの時期もあったそうな。
 なんとも名前のように風変わりな経歴の持ち主。それにしても、こういう人が高校の教師として採用されるアメリカの教育現場を考えると、なんと自由で弾力性に富んでいることかとある種うらやましさを感じる。大分県の不正採用なんかは、こせこせしていて唾棄したくなる。なお本作はアンソニー賞(世界最大のミステリー・コンベンションで、参加者の投票で選ばれる)の最優秀新人賞の候補にもなった。
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大リーグ レイズ、ALチャンピオンに輝く!

2008-10-20 17:53:27 | スポーツ

         
 ゲーム7までもつれ込んだALCSは、タンパ・ベイ・レイズが3-1の接戦をものにして、チーム創設以来のチャンピオンに輝いた。レイズ先発のガーザの好投がチャンピオン・フラッグを獲得する原動力になった。
 レッドソックスは、一勝三敗からの逆転優勝という、去年の再現はならなかった。レッドソックスのレスターも好投した。奪三振ガーザ9、レスター8.レスターにアンラッキーな面があった。4回裏、ロンゴリアのカットしにいった打球がライトへの二塁打、一塁走者ペーニアが一気にホームイン。ライト、ドルーのペーニアは三塁に止まるだろうとの油断もあったのではないか。5回アイバーの止めようとしたバットに当たりレフトへの二塁打という具合。
 レッドソックスの打線では、オルティーズとユークリス、ヴァリテックの不振が響いた。つぎはワールド・シリーズだが、レイズもフィリーズもチームそのものに思い入れがないので結果を見るだけになるだろう。したがって実質的には、わたしの今年の野球シーズンは終わった。来年を楽しみにしたい。
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大リーグ 3-3タイ 昨年同様奇跡のリーグ優勝なるかレッドソックス!

2008-10-19 15:41:41 | スポーツ

          
          ヴァリテック、勝ち越しのホームランを放ちペドロイアと
 4-2でレッドソックスが連勝し明日のゲーム7に勝てば昨年同様奇跡が実現できる。レスターの先発で可能性は大きい。
 今日の試合はなんと言っても、またしても岡島の投球が試合を左右したといってもいい。あそこで追いつかれたり、逆転されたりすれば勝機はなかっただろう。かなり重要なリリーフだった。
          
           好調を持続する岡島
 先発のベケットはポスト・シーズンではいい投球の部類に入るが、肝心のところでホームランを打たれた。特に5回9番打者のバートレットに不覚のホームランはいただけない。ベケットは、5回を投げて78球2-2の同点でマウンドを降りた。
 フランコナ監督もよくここで思い切ったリレーをしたものだ。6回表、レッドソックスは不振だったヴァリテックにホームランが飛び出し、つづくクリスプのヒットやオルティーズの二塁打にユークリスのショート・ゴロの間に加点4-2とリードした。
 ベケットを引き継いだ岡島は、ロンゴリアを四球で出したが2イニングを無失点に抑えた。8回マスターソン9回は切り札のクローザー、パペルボンがぴしゃりと抑え3勝3敗とタイに持ち込んだ。これでレッドソックスは波に乗った。日替わりヒーローが出るのはその証拠だ。
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映画 ‘07「ノーカントリー NO COUNTRY FOR OLD MEN」

2008-10-18 10:15:01 | 映画

          
 アカデミー賞受賞作品。Allcinema ONLINEのコメントを見ても殆んどが絶賛している。専門的な映画批評家然としたものや素直に緊迫感とバビエル・バルデム扮する異様な殺し屋の存在感に圧倒されたようだ。
 ルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)は、テキサスの砂漠地帯の荒野で麻薬取引がもつれた銃撃戦跡で、黒いカバンに入っていた200万ドルの現ナマを見つける。人間誰しも現ナマの魅力には勝てそうもない。周囲は吹き抜ける風と何も見えない死体だけだ。ただこの麻薬がらみの金だけは相当ヤバイ筈だ。
          
          ジョシュ・ブローリン
 トレーラーハウスに持ち帰っても落ち着かない。しかもモスは、この金に送信機が仕込んであるのを知らなかった。
 疫病神ともいえる殺し屋アントン・シガー(ハビエル・バルデム)が迫る。一方エド・トム・ベル保安官(トミー・リー・ジョーンズ)も探し始める。
 で、この殺し屋シガーはスキューバ・ダイビングに使うようなボンベを持ち歩いている。この圧縮空気でドアの錠前や人間の額を撃ちぬくのに使う。もちろんでかい消音器つきのライフルも愛用品だ。映画の中で8人は殺し続ける。異様なヘアスタイルとメイキャップで観客の度肝を抜く。これはコーエン兄弟のアイデアなのだろう。
          
          ハビエル・バルデム
 殺し屋になったハビエル・バルデムの演技力を評価する人もいるが、俳優ならこの程度のことは当然のことだ。映画自体は、極力音を排してあって、砂漠の場面なんかも風の音と歩く音だけで、テキサスの真昼の暑さが感じられる。
 それに余計な説明的なシーンも少なく、緊張感の持続に成功している。だからシガーが荒野にぽつんとあるガソリン・スタンドの親父との奇妙な会話の途中で、カウンターに丸めた包装紙がビリビリと伸びてくる場面にも緊張感が漂うという具合だ。
 これは殺し屋の映画ではない。老保安官エド・トムの苦渋の物語だ。オープニングでエド・トム保安官のナレーションが入るが、その中で14歳の少女を殺した少年が“感情はない。以前から誰か人を殺そうと思っていたと言った。最近の犯罪は理解できない”これはエド・トムばかりでなく、現代に生きる人々の共通の思いだろう。
          
          トミー・リー・ジョーンズ
 日本でも「誰でもいいから人を殺したかった」という事件が相次いでいる。なにが原因なのだろうか。精神分析医や社会心理学者の分析もあるが、本当のところはわからない。いずれにしても異常性と“敬語を使わなくなってから変わった”とエド・トムが言う時代の流れを鮮やかに浮き彫りにした。

 監督 ジョエル・コーエン(兄)1954年11月生まれ。イーサン・コーエン(弟)1957年9月生まれ。ミネソタ州ミネアポリス出身。1965年「ファーゴ」でアカデミー脚本賞を受賞。ジョエルの妻は、フランシス・マクドーマンド
 キャスト トミー・リー・ジョーンズ1946年9月テキサス生まれ。‘90「逃亡者」でアカデミー助演男優賞受賞。
 ハビエル・バルデム1969年3月スペイン生まれ。本作で’07アカデミー助演男優賞受賞。
 ジョシュ・ブローリン1968年2月ロサンゼルス生まれ。妻はダイアン・レイン。 ウディ・ハレルソン1961年7月テキサス州ミッドランド生まれ。‘96「ラリーフリント」でアカデミー主演賞にノミネート。
 ケリー・マクドナルド1976年2月スコットランド生まれ。
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大リーグ レッドソックス大逆転の末、8-7で勝利

2008-10-17 14:49:35 | スポーツ

         
           サヨナラ・ヒットを放ったドルー
 野球は、8-7のゲームが一番面白いと言ったのはルーズベルト大統領だったか、あるいは別の人だったか。それはどうでもいいが、今日の試合はまさに言われるゲームになった。
 松坂がピリッとしない。初球ストライクが入らない。フルカウントが多い。コントロールが悪い。ゲーム2と同じ展開。
 アップトンのホームランで、1回から2点を失う。2点なら我慢を続ければ勝機が訪れるが、そうはならなかった。3回アップトンを置いてベーニアにツーラン、ロンゴリアにソロと3点を失い、5点リードされる。
 そして5回、先頭打者岩村に四球を与えたところで岡島にスイッチ。不安定な松坂に業を煮やしたフランコナ監督。岡島は2回を無失点に抑える。おそらくこれがゲームの流れを引き寄せるきっかけになったのかもしれない。
 7回デルカーメンが走者二人を出したところで早々とパペルボンを投入、パペルボンはアップトンに打たれて2点を失う。これでレイズが7-0とリード。試合はほぼ決まったかと誰しも思う。事実スタンドに空席が見え始めた。
 ところが7回の裏、あたっていないオルティーズの3ランなどで4点をあげ、8回にはJ・D・ドルーの2ランなどで同点に追いつく。
 9回二死、レイズ三塁手ロンゴリアののエラーで二塁に達したユークリス、一塁に四球のベイを置いて再びドルーがライトオーバーのサヨナラヒットを放ち勝ちをもぎ取った。
 それにしても松坂は何とか持ちこたえられなかったのか。シーズン18勝の意地を出してもらいたかった。コントロールミスが多かったのが追加点につながった。
 レイズのカズミアも立ち上がりは、それほど良いとは見えなかった。岡島の働きは賞賛してもいい。それがあったからこそフランコナ監督は、7回からパペルボン投入という思い切った継投を決断したのではないだろうか。フランコナ監督の執念が実った試合だった。
 さて、これでフロリダ決戦に移るが、レッドソックスはこの1勝で弾みがついたようで、ベケットの投球が注目される。もしベケットで勝てば、レスターでリーグ・チャンピオンを取る可能性が高い。
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大リーグ レッドソックスまたもやレイズに大敗

2008-10-15 13:32:54 | スポーツ

         
 今日は定期的な通院日。帰宅して早速テレビを点けてみると、なんと11-3でレッドソックスがリードされているではないか。オルティーズがヒットを打ったことを知ったが、この点差では焼け石に水。
 レイズのほうは初回から早々とホームランで得点を重ねていた。調子に乗ったレイズを止めることは出来ない。結局13-4でレイズの勝利。
 あさって(日本時間17日)ゲーム5に松坂の登板予定だが、ゲーム2のような立ち上がりであれば早々と沈んでしまうだろう。レッドソックスに残されているのは、残り3試合を全部勝たなくてはならない。乗りに乗っているレイズ相手ではかなり厳しい。いずれにしても松坂には、勝っても負けても好ゲームを期待したい。
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大リーグ レイズの勢い、レスターを打ち2連勝

2008-10-14 13:07:51 | スポーツ

         
 9-1でレイズが勝ったが、本当に野球はやってみなければ分からない。防御率0.00のレスターがホームランであえなく沈むとは予想外だった。それにしてもレイズを勢いづかせてしまった。
 打線のつながりや打率は、レッドソックスを上回っている。エルズベリー、オルティーズ、コッツェイ、ヴァリテックの不調を引きずっていては勝てない。
 さて、ゲーム4は、ナックルボーラーのウェイクフィールドで愁眉を開けるか、鍵を握る試合になる。それにしてもレイズのルーキー、ロンゴリアは注目選手だ。ポストシーズンもさることながら、来シーズンにも大きな期待がかかる。ひょっとしてホームランキングもありか?
         
              クロフォード本塁上でタッチアウト
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ネルソン・デミル「ワイルドファイア」

2008-10-13 11:04:06 | 読書

             
 どうやらアメリカ人は、日本の真珠湾攻撃に次いでショックだったのが、アルカイーダの9.11テロ攻撃だったようだ。9.11はアメリカばかりか全世界にも大きなショックを与えた。
 そのショックが長い尾を引いている2002年10月、狂気の実業家ベイン・マドックスはとんでもない計画を実行に移そうとしていた。それはロサンジェルスとサンフランシスコでスーツケース型核爆弾を爆発させテロ攻撃に見せかけて、ワイルドファイアを作動させることだった。このワイルドファイアは、アメリカ政府の最高機密計画で、アメリカの都市が大量破壊兵器によって攻撃された場合に自動的に発動されるというもの。
 それを阻止するのは連邦統合テロリスト対策特別機動隊捜査官ジョン・コーリーとコーリーの妻でFBI捜査官ケイト・メイフィールドの二人。著者は恐怖の時代の恐怖の物語だといっているが、わたしにとってはひしひしと身に迫ってくるものはなかった。
 なにせ上下巻それぞれ約540ページのうち上巻は、狂気のベイン・マドックスが開く会議の中身を延々と綴っていく。これは退屈する。下巻にジョンとケイトの捜査が核心に迫るが、ジョンの饒舌ともいえる冗談の連発にややうんざりする。夫婦で事件を追うわけで、会話の流れに二人がじゃれあっている雰囲気では致し方ないか。結局リズム感のない文体に、恐怖というわりには緊迫感が欠如していた。着想は褒めていいけど。
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