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中国の酒と酒宴

2008-08-06 01:09:19 | Weblog
北京オリンピックの開幕、8月8日がせまってきた。
今回は中国……中国酒宴ついて。

中国のビジネスは、「まず、友好関係ありき!」である。
打ち合わせが終わると、酒宴となる。
取引先のチェンは、料理から酒まで、
ホストとしてお客さまをもてなす。

料理は当然のように中華料理、酒はビールからスタートする。
すぐに、紹興酒(しょうこうしゅ)や、白酒(ぱいじう)になる。
紹興酒はアルコール度が17%、白酒は40%で、これはきつい。

酒の飲み方には、プロセスがある。
日本のように、自分1人で注(つ)いで、1人で飲むことはない。
まず、おたがいに注ぎ合う。そして、ホストのチェンが、
乾杯にしますか? 随意(ずいい)にしますか?」
と聞いてくるから、
「乾杯にします」と応えると、
「おたがいのビジネスの繁栄を祈念して!」
と、祝福の言葉を言って、
お互いに目を見ながら、グラスを掲げてから、一気に飲み干す。
飲み干すと、立ち上がって、腹の前でグラスを両手で傾けて、
を見せ合う。
「全部飲みましたよ」
と、空であることをおたがいに見せ合うのである。

注ぎ合う乾杯か随意か祝福
乾杯か随意グラスの底を見せ合う
これが、酒を飲むプロセスである。
酒宴が進むほどに、この変形となる。となり同士であったり、
飲みたそうな人をみつけたり、特別なお祝いごとがある人をみつけたり、
ホストになって感謝したり……と。

随意(ずいい)は、飲める量だけ飲むもので、
アルコールに弱い人や女性に対してする。

乾杯と随意は、おたがいの健康、幸運、旅の無事……と、
理由をつぎつぎとみつけては、繰り返す。
ビールから、すぐに紹興酒、白酒へと移行する酒宴は、
延々と深夜まで続く……たいがいは、酔っぱらう。

酔っぱらって、友好関係が深まったと思うほどに、
ビジネスへの効果は大きい。
前日の会議では、決まらなかったことでも、
翌日は、すんなりとまとまってくる。
中国でビジネスを進めるには、酒に強いほうがいい?
へろへろになったり、醜態をさらけ出したりしないためにも。

西安市の唐楽宮で。

雅とダイナミズムの舞踊ショウ。

米が不作の年は、ワインが売れるから助かる」
と、オーストラリアのワイン業者が言う。
「中国にワインを輸出しているが、
米のできと、ワインの輸入には関係がある」という。
「米が不作の年は、中国政府は米で造る紹興酒の生産を抑えて、
ワインの輸入を増やす。反対に、米が豊作の年は、
紹興酒を造るから、ワインの輸入を減らされる」
と、中国の酒事情を話す。
中国人は、米が豊作だと紹興酒を飲み、不作だとワインを飲む。
米が豊作か、不作かで、酒を器用に飲み分けている?

その中国のビールの消費量世界一である。
キリンビールが世界のビールの消費量を毎年調査していて、
2003年にアメリカを抜いてから、2006年まで4年連続1位である。
ちなみに、3位ロシア、4位ドイツ、5位ブラジル、日本は6位。
2007年の結果は、まだ発表されていないが、5年連続1位だろう?

中国は、経済が急成長するとともに“乾杯”が進み、
さらに、2008年北京オリンピック、2010年上海万博
大型イベントが続いて、ビールの消費量は急上昇していく。
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