宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

汗は味方か敵か?(その2)

2015年04月29日 20時44分43秒 | 診断と治療
最近のマイブームは、スムージーです
とくにお気に入りは、豆乳とほうれん草とトマトジュースにあれこれフルーツをいれたオリジナルレシピ。
身体に優しいこんな飲み物を飲んでいると、自分に元気を注入できる気がします
気温の上下が激しいこんな時期はとくに疲れやすいもの。
身体も心も癒やしてくれるものを採るようにしてくださいね

さて。

前回お話しした汗のお話の続きです。

4月も終わりになると、すっかり冬の寒さは遠のき、強い紫外線とともに初夏を感じる季節がやってきます
ついこの前までどのお店も暖房をつけていたのに、最近はクーラーが入っています。
どんだけ電気代に無頓着なんだ・・・とも思います。

当然、汗ばむようになると、この汗のトラブルにまつわるご相談が増えてきます。
汗をかいてあせもになった。
汗をかくとかゆくてしかたがない。
といったご相談が増加します。

でも。
汗って本当にそんなに悪いものなんでしょうか

まず、汗をかくことは身体にとってとても重要なものです
発汗により、体温調節をしています。
そして、発汗によって皮膚の水分は保たれ、角質層の機能を正常に行うことができるのです。
つまり、うるおいのある丈夫な角質層があれば、あらゆるホコリや花粉や雑菌やカビなどの侵入を防ぎ、皮膚炎を起こすことを予防するのです。

でも、実際は、汗をかくとかゆくて辛いと感じる方は多いです。
それは、なぜでしょうか。

それは、次の二つの原因があるのです。
1.アトピー性皮膚炎や、あるいは冬の間の湿疹をちゃんと治療しておらず、皮膚の状態が悪い場合。
  この場合は、汗が敵になります。
  汗をかくと、その皮膚炎や湿疹がさらにひどくなるのです。

2.一年中、体質的に乾燥肌がある方。
  この場合は、一見なんでもないように見える皮膚ですが、角質層の機能が弱く、夏でもうるおいを保ちにくい性質があります。
  そのため、汗をかいてもうるおいが逃げ、さまざまな刺激を受けやすく、自分の汗でも肌が傷みます。
  汗がしみる・・と表現される方もいますね。

こういった方々は、汗が敵になる人です。
まずは、きちんと湿疹や皮膚炎を治療し、その後、夏の汗ばむ時期でもきちんと毎日保湿クリームを塗ることがとても重要です

この続きは、また次回にしましょうね

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