顔と頭皮のかゆみ

昨日、生暖かい風を感じました。

春がひょっこり顔を出し始めましたね。

暖かさを感じ始めると、なんとなく気分がうきうきとしてきますが、一方で憂うつな花粉症のシーズンの始まりでもありますね。
花粉症の画期的な治療法が見つかれば、景気も上がると思うのですがね・・・。
でも、医学の世界では、アレルギーの研究はどんどんスピードをあげて進んでいます。
花粉症を征圧する日も遠くないかもしれませんね。

でも。
今はまだ、花粉症を完全に治す治療法はありませんので、できるだけ軽くすませる工夫をすることが大切ですね。

軽くすませる工夫は、前回のブログに書きましたので、そちらをぜひお読みください。

さて。

このところ、顔と頭皮のかゆみを訴える患者さんが目立って多くなっています。
その原因は。
ずばり。暖房の使用です。
エアコンやファンヒーターなど、部屋全体を暖める暖房器具は、空気の乾燥をいっそうひどくします。
部屋が暖かいと加湿器はまったく効果がありません。
湿度は、１０パーセントくらいになっています。
そのせいで。
外気に露出部である頭や顔、首などの部位の乾燥がひどいのです。
頭皮は一見髪の毛で守られているように感じますが、シャンプーで洗って乾燥しますし、地肌を化粧水や乳液で潤すわけではないので、意外に乾燥が酷い部位です。
それに加えて。
最近、春が近いせいか、強風の日が続きますね。
風が吹くというのは、いわば冷風ドライヤーの中を歩いているようなものです。
当然、露出部は乾燥しちゃいますね。
最近、外を歩いていると、髪の毛がばさばさに乱れて困っていますが、実は地肌の潤いも奪われていますね。
そして。
室内はエアコンで乾燥がマックスですから、室内で仕事をしているうちに地肌も顔も首も、ついでに手の甲も乾燥がひどくなってしまうのですね。

手はハンドクリームをまめに塗れば効果があります。
でも。
地肌や顔（お化粧していると）に日中クリームを塗ることはちょっと無理ですね。
だから、かゆくなってしまうわけですね。

やはり、重要なのは、地肌と顔のケア。

まず、洗髪ですが。
なるべくマイルドなシャンプーを使い、少量のシャンプーをよく泡立てて、爪を立てずにやさしく洗いましょう。
頭がかゆくてついごしごしと強めにこすり洗いする方がいますが、これは駄目。
強くこすると地肌が痛み、なおいっそう乾燥します。
その後、タオルで水分を十分にとります。
ドライヤーは少なめに。
特に温風ドライヤーは地肌の乾燥をすごく酷くしますね。
顔も安全な石けんで優しく洗い、タオルでふく際もやさしく押さえるように拭きましょう。
時々、パックをしてさらに悪化している方がいます。
パックは浸透性が良い分、合わないとかぶれも酷いです。
また、はがすパックは、肌トラブルを起こしやすく、さらに危険ですね。
そして顔を拭くタオルは、感触の優しいふあふあのものを使ってください。

その後は、保湿ケア。
地肌を潤す保湿のローションや、顔の保湿クリームを処方しています。
安全な石けんやシャンプーも販売していますよ。

春は実は乾燥肌の悪化する季節です。
毎日の丁寧なスキンケアが、かゆみの改善につながることをおわすれなく。