memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

4億ドルのマグロ産業の命運がかかっている

2011-09-22 23:58:14 | 水産・海洋
フィリッピンの4億ドル規模のマグロ産業はジャカルタにかかっている(9月7日mb.com ph)

業界のプレーヤーらは指を交差して、インドネシア政府の優遇措置を期待している。マグロ取引におけるより多い配分と、現在フィリッピンが加工しているマグロの7割以上が来る海事領域での共同開発についての優遇である。
悪いことにドイツを含むEU諸国が皮肉にも有機野菜サラダが無処理の動物の糞尿による大腸菌蔓延問題で揺れた。最近お病害蔓延問題は欧州諸国における鳥インフルエンザでより厳しい国境や検疫管理をせざるを得なくなっている。フィリッピンのマグロの輸出の半分はEU諸国向けであり、マグロ輸出禁止が業界に大きな傷を与えていると専門家はいう。

Aquilino “Koko” Pimentel III上院議員はマグロ産業はミンダナオに年間4億ドルをもたらし、8社の缶詰工場が稼働、うち2社はザンボアンガに、6社はジェネラルサントス市にある。10万以上の人々が直接雇用され、間接的な雇用は5万人であるという。

農業大臣のProceso J. Alcalaは先週ジェネラルサントスで会合を招集、海面養殖パークと養殖への転換のために資金を投下し、インドネシア領海との間で行われているマグロ漁業会社の破たんを防止し、付加価値を高めることを呼びかけた。Alcala大臣はマグロ漁業会社に対して、調査と開発を進め、病原菌への耐性がありウイルス感染に屈することのない魚やエビの生産を提唱した。ふ化事業に乗り出したり、国内市場に適した魚種の宣伝も必要である。またマグロ生産削減のための準備もされていると示唆した。

Pimentel 議員はAlcala 大臣を呼び、大臣の持つ魅力で、インドネシア人乗組員を0%以上雇用する条件で、フィリッピン漁船が国籍変更せずにインドネシア領海での操業が持続できるよう協定を締結してほしいと求めた。こうした協定なしには漁業者とくにジェネラルサントス市の漁業にあっては脆弱でその4割から全部が破産すると。回遊性のマグロ魚種は熱帯のPNGにまで広がっている。これを懸念する南Cotabato の当局はSarangani から州の南までマグロ魚群を集めるサンクチュアリを設定し、さ魚の誘集めに一部成功している。

水曜日にPimentel議員はアキノ大統領とAlcala大臣に会い、マグロ問題に関し 11月24・25日に予定されている交渉で公正な協定を結んでほしいと要請した。彼は最良の交渉要員を送り隣国であるインドネシアが地元マグロ漁業を守るため公正で公平な漁業協定を結んでほしいと要請した。

缶詰会社2社は資産設備を拡充のため3.47億ドルを投資しており、新しい547人の雇用を生み出したが今年の12月3日に終了する漁業協定をジャカルタが破棄すれば無になってしまうと。協定更新の交渉は11月24・25日に再開される。

Vinashin が34,000 トンの貨物船を進水 ベトナム

2011-09-22 16:16:34 | 海事
Vinashinの子会社であるPha Rung造船所 (PRSY)は34,000トンの貨物船 ‘Inlaco Express’ を9月6日ハイフォン港で進水させた(9月7日INFOVN)

本船はデンマークのCarlBro A/S社と上海のHengar Ship Design社の設計で、ノルウエーの船級協会DNVの監督による長さ180m、幅30mの船で貨物容積は 45,500 立方米である。
‘Inlaco Express’は国際海事規則にもとづいた最新の航海計器や電子機器を装備している。この船はVinashinとVinalineが契約した20隻の連続建造契約によるもので34,000トンの船としてはPRSYで4隻目である。

フカヒレスープ禁止に一歩近づく   カルフォルニア

2011-09-22 00:01:42 | 
州議会は火曜日25対9の票決で中国の伝統的スープの主原料であるフカヒレの販売、交易、所有の禁止を決め、知事のJERRY BROWNに送達した。(9月6日LATimes)

この施策は保護団体によってフカヒレ採取抑制のために支持され、実施されれば世界中のサメの急速な減少防止に役立つことになるが、カルフォルニアの中国系米国人社会を2分している。

数世紀にわたり乾燥したフカヒレによりゼラチン質のスープが高価な中国料理として提供されてきた、しかしこの法案に反対する側は主要原料に禁止は.文化的伝統を差別するものだと。中国料理店や商人らは法案反対のロビー活動を行い、中国系米国人弁護士の支持も得ている。
サンフランスシスコ地区選出Leland Yee議員は「アジアの文化と食べ物に関する不公平な攻撃だ」と表明。しかし一方で中国系米国人立法者、シェフ、セレブにバスケットボールで有名な Yao Mingなどは保護主義者を支持している。

立法者らは火曜日に追加的な条項を承認。その中で、剥製師がフカヒレを所有すること、許可を持つ漁業者が研究機関にフカヒレを寄付すること、レストランがすでに所有するものは例外として免除するとしている。 「今日は世界中のサメの保護にとって記念すべき日だ。西海岸のフカヒレ交易禁止よりも一歩前進した」と保護団体Oceanaの太平洋担当理事Susan Murrayはいう。

同様の立法はワシントン、オレゴン、ハワイでも署名されている。オバマ大統領は今年米国水域でのフカヒレ採取禁止に署名する。州知事のJerry Brown はこの法案に署名するかどうかいまだ明らかにしていない。州議会はこの5月に65対8で法案を議決した。しかし反対派の主張により、カルフォルニア州内で合法的に漁獲された限られたサメの種類からののフカヒレの販売を認めるよう修正提案があった。
数千万尾のサメが毎年フカヒレのために殺されている、科学者らはフカヒレ取引が海洋生態系を混乱させているという。漁業者は活きたサメの鰭だけを切り取り海に投げ入れている。

議員で議案の提出者であるPaul Fongは中国で生まれフカヒレスープを食べて育ったが、フカヒレの取引によりサメの数が減少していることを映画で見て、数年前に保護に転向したという。「この状態が続けば我々の生きている間にサメはいなくなるであろう」「最上位の捕食者が亡くなれば海の生態系は深刻な不均衡に陥ることになる」とFong氏はいう。「自分は中国人としてのルーツや文化はフカヒレがなくとも永続する」と付言。州知事が法案に署名すれば2013年中盤には効力を発行する。

写真:フカヒレ禁止を支持する中国系バスケットボール選手Yao Mingの看板の前を歩く少年。


2010年の米国漁業    NOAA

2011-09-22 00:00:52 | 水産・海洋
米国の水揚げ量と金額がNOAAから発表された。良いニュースとしては水揚げ量と金額ともに増加がみられたこと(9月8日FUD)

米国商業漁業者による2010年の水揚げ量は82億ポンド(3.69百万トン)金額にして45億ドルとなり、前年比で2億ポンド増加、金額は6億ドルの増加であった。また米国トップの水揚げ港は22年間連続してアラスカ、ダッチハーバーのUnalaska港であった。またあ11年間連続してマサチューセッツ州のNew Bedfordがホタテ漁業により金額では最上位であった。

その他の傾向とし報じられたのは水産物消費である。2010年米国人は平均一人当たり15.8ポンド(7.1キロ)の魚介類を摂取、2009年の16ポンドに比べわずか減少した。世界規模でみると、米国は魚介類の消費では中国、日本に続いて世界第3位の消費国となっている。消費者の需要を満たすべく輸入も増加を続けている。米国の水産物消費のうちの86%は海外からの輸入によるものである。

NOAAの漁業管理官のEric Schwaabは「水産物の国内水揚げ量と金額の増加は漁民と漁業体にとってよろこばしい。雇用が健全な資源に支えられている。漁業者が魚資源の回復に犠牲を払っていることを我々は理解している。こうした努力は科学と管理とともに米国人の仕事の維持存続を支えている」

南シナ海の守りに軍事費投下  フィリッピン

2011-09-22 00:00:05 | 海事
マニラ発:中国が主張する天然ガスプロジェクトから守ることを主目的に、フィリッピンは南シナ海の防衛にさらに軍事支出を行うことを発表(9月7日(AFP/ the peninsula qatar)

およそ50億ペソ(1.18億ドル)を今年の防衛予算に上乗せし、海軍パトロール艇、ヘリ6機、および様々な軍事備品を買い付けると財務事務官Florencio Abadが発表した。「49.5億ペソは了解防衛のために必要な能力に使う、Malampaya天然瓦斯田の強力な治安強化をはかることを含んでいる」と。

45億ドルのMalampaya計画はシェル・フィリッピンの合弁事業であり、この国で最大規模のガス抽出事業であり、ルソン島のおよそ半分が賄える量のエネルギーを供給する。Malampayaはフィリッピンのパラワン島の南西80㎞に位置しているが、これを中国は自国領だと主張している。その他の南シナ海についてはブルネイ、マレーシア、台湾、ベトナムがフィリッピンや中国のほかに主権を主張している。この地域は何円にもわたってアジアの軍事的導火線とみられてきた。

今年になって緊張が高まり、フィリッピンとベトナムは中国が海域の主張を積極的に強めているが、石油とガスの膨大な埋蔵量に関わるとみている。フィリッピンは中国兵士がフィッリピン漁民に対して警告発砲を行ったことを非難。フィリッピンが認めた石油探査船に対しブイや標識を入れ嫌がらせを行ったという。

フィリッピン大統領ベニグノ・アキノと相手方の胡錦濤首席はこの紛争を平和裏に解決すべくフィリッピン大統領の先週の中国訪問の際に話し合いを持った。しかしフィリッピンは中国の侵略行為にはめげないと主張した。水曜日に発表された予算は中国の軍事費に比べればはるかに小さいが資金繰りが苦しいフィリッピンの国防にとっては今年の最上位に来る予算である。
フィリッピンは先週沿岸警備隊の艦艇1隻の引き渡しを受けたがこの船は200カイリ内の水域警戒に投入される。